2007-01-01から1年間の記事一覧

其の240:2007年の映画を振り返る。

2007年ももうすぐ終わりです^^そこで年に一度のお約束、「2007年の映画を振り返る」の巻!以下、今年劇場で観た映画のみを列挙します(DVD、TV、試写会除く)! 1:「愛の流刑地」(トヨエツがすね毛剃ってた)、2:「マリー・アントワネッ…

其の239:カルトなサイコ・スリラー「狩人の夜」

ビリー・ワイルダーの「情婦」やスタンリー・キューブリックの「スパルタカス」に出演した名優チャールズ・ロートンが唯一監督した作品「狩人の夜」(’55)は多々ある「カルト映画」の中でも「呪われた作品」と言われる。興行的に成功しなかったのでスタッ…

其の238:番外編「2008年公開映画」

まもなく2007年も終わりますが、今月発売された映画雑誌には来年公開予定の映画情報が盛んに掲載されています。そこで筆者の琴線にふれた期待作を一部ピックアップして、ご紹介!傾向が偏っているかと思われそうですが・・・あまり気にしないように(苦…

其の237:巨匠の歴史「市川崑物語」

このブログでまだ扱っていなかった「ドキュメンタリー作品」を。たま〜にTVや映画でドキュメンタリーを観て、それなりに考えたりもするのだが、このジャンルは<作り手側>から言わせてもらうと「取材対象へのさじ加減が難しい」の一言に尽きる。相手や対…

其の236:今夜はハードコア「ディープ・スロート」

その昔からクリエイターと当局の間では「芸術か猥褻か」を巡る攻防が繰り広げられてきた。過去に「チャタレイ裁判」とか「愛のコリーダ裁判」とかありましたな(若い人でもインテリなら聞いたことある筈)。勿論、このような「論争・裁判沙汰」は日本だけの…

其の235:川口浩を越えた(笑)「アナコンダ」

そういえば「パニック映画」をこのブログで余り書いてなかったですね!中でも「動物パニックもの」は、ご存知スピルバーグの「JAWS/ジョーズ」の大ヒットがきっかけで一時期、このジャンルの作品が大量に公開されました(その前にも「黒い絨毯」とかあ…

其の234:人類に未来はあるか「トゥモロー・ワールド」

久々に「SF作品」の更新です^^前にも書いたけど筆者の少年時代は「スター・ウォーズ」や「未知との遭遇」ほかSF映画が花盛り(「禁断の惑星」とかが公開された時代が<第1次SFブーム>だとしたら<第2次ブーム>ぐらいに当たるのでは)!A級から…

其の233:やっぱりペキンパー「ワイルドバンチ」ほか

現在、三国史の映画化(「赤壁」)に取り組んでいるジョン・ウーですが、彼の作品の特徴で外せない要素のひとつが「スローモーション」!「フェイス/オフ」なんぞは銃撃戦は勿論、歩くニコラス・ケイジのコートの動きまでスローモーションになる(笑)。そ…

其の232:日米新作ミステリー映画評

たまたま今週、日米のミステリー・サスペンス映画を立て続けに観ました。両者とも金のかかった大作ではないし、上映している映画館も少ないんだけれど(苦笑)それぞれ味があって面白かった^^そこで、今回は「日米新作ミステリー映画」としてグラインド方…

其の231:「ブラック・レイン」の思い出・・・。

先程、久々にDVDでリドリー・スコット監督作「ブラック・レイン」(’89)を見直した。大々的に大阪ロケが行われた事も当時話題になったが、現在では松田優作の<遺作>として有名だろう(学生だった筆者が今作を劇場で観てからすぐに優作が亡くなった)…

其の230:マット・デイモン主演「ボーン」3部作総括!

先頃、マネーメイキング・スターに選ばれたマット・デイモン。その彼の代表作が「ジェイソン・ボーン」シリーズである。記憶を失った殺しのエージェント(=国家機関に所属)が自らを養成したCIAを向こうに回し「自分の正体」を探るべく世界中を駆け巡る…

其の229:これぞ映画の醍醐味「エネミー・ライン」

「映像」が持つ素晴らしい特性として、実際には目にする事のできないものが表現可能であったり、乗り物のスピード感を「擬似体験」させてくれる事等が挙げられるだろう。ドラマ「ガリレオ」のように主人公(=天才)の「思考行程」を第三者が見ることなぞ実…

其の228:70年代タイムカプセル「八月の濡れた砂」

最近、読んだ漫画で面白かったのが大塚英志原作・藤原カムイ作画の「アンラッキー・ヤングメン」。学園闘争を背景に主人公たち(実在の人物含む)それぞれの生き方を描いた青春群像ものだ。藤原曰く「背景は当時の資料を駆使して再現した」の言葉通り、超リ…

其の227:海外に行く前に・・・「ホステル」シリーズ

イギリスのHMVがハロウィーンにちなんで行った「最も怖い映画」調査で、かの「エクソシスト」が第1位に選ばれたそうだ。ちなみに2位はスタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演の「シャイニング」。3位がジョン・カーペンターの「ハ…

其の226:米式ヤンキー映画「ウォリアーズ」

高橋ヒロシの漫画を実写化した「クローズ ZERO」(「ジャンゴ」に続く三池崇史監督作)が公開されましたが、未だに「ヤンキー漫画」は根強い人気があるようで。本宮ひろ志の「男一匹ガキ大将」や池上遼一の「男組」、「湘南爆走族」、「カメレオン」ほか…

其の225:お子様とご一緒に「ナイト ミュージアム」

筆者が「映画好き」の理由のひとつとして、祖父や両親が映画好きだった事が多分に影響している。そのおかげで幼少時代からよく映画館に連れて行ってもらいました^^記憶では最初に映画館で観たのは「ゴジラ」シリーズなのですが・・・いまは子供が観て楽し…

其の224:「スモーキン・エース」は実は渋い映画だぜ

トム・クルーズ主演作「M:i:Ⅲ」の監督に抜擢されるも降板した事で知られる(笑)新鋭ジョー・カーナハン。彼がスパイ映画に代わって手掛けたのが「スモーキン・エース」(’06)である。日本では今年(’07)5月に「スモーキン・エース 暗殺者がいっ…

其の223:エログロサスペンス「氷の微笑」

今年、故国オランダにて監督した「ブラックブック」で健在ぶりを発揮したポール・バーホーベン大先生。ハリウッドに渡ってからも「ロボコップ」、「トータル・リコール」とヒットを飛ばした大先生の代表作&大ヒット作が「氷の微笑(「びしょう」と読む)」…

其の222:キターッ!!「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」

「映画」が誕生して100有余年。これまで世界中で数多くの作品が作られてきたが、それと同時に<封印>されてしまったものも数知れず。勿論、「邦画」もその例に洩れないが(有名どころでは「ノストラダムスの大予言」とかね)時々リバイバルこそされるも…

其の221:これぞ本来の童話の味「パンズ・ラビリンス」

前回の「シザーハンズ」から御伽噺、童話つながりで「パンズ・ラビリンス」をご紹介(2006年/スペイン・メキシコ合作)。「本当は怖いグリム童話」ではないが、本来童話や昔話は「教訓」に加えて<残酷性>が多分に秘められていた。かの「ピーターパン…

其の220:哀しきおとぎ話「シザーハンズ」

ティム・バートンは筆者が好きな監督のひとり。新作は必ず劇場に観に行く。来年は盟友ジョニー・デップとのタッグ作「スウィーニー・トッド」が公開されるので今から楽しみにしている(一時、デップの娘さんの急病で制作が危ぶまれたが)^^そんなバートン…

其の219:元祖イケメン?「太陽がいっぱい」

本日の「SMAP×SMAPスペシャル」で往年の二枚目スター、アラン・ドロンが出演していましたが・・・まもなく72歳とは思えぬイケメンぶり(驚)!「美人は年とらない」と言いますが、いい男も年を取らないのかもしれない(笑)。本当は別の作品を予定…

其の218:踊る怪物(笑)「ヤング・フランケンシュタイン」

アメリカ人は「コメディ」が好きだ。オリジナル作品は勿論のこと、「パロディもの」の作品数は相当数に上るだろう。「トップガン」パロった「ホット・ショット」とかもその流れに入る(日本だと元ネタが分からない人が多いので受けもいまひとつのようだが)。…

其の217:新たなる始まりか「エヴァンゲリヲン新劇場版:序」

「絶対に騙される」というコピーにつられてハル・ベリー、ブルース・ウィリス共演のサスペンス映画「パーフェクト・ストレンジャー」を観たのですが・・・途中で真犯人分かっちゃった(笑)。ネタバレになるから詳しくは書きませんがミステリーマニアや「映…

其の216:奇跡のパワフル戦争コメディー「独立愚連隊」

最近、「ウエスタン萌え」の筆者が今回紹介するのは「独立愚連隊」(’59)!故岡本喜八監督の出世作としても知られている。当時は一部で「あんなおちゃらけた軍人はいなかった!」と顰蹙を買ったそうだが(笑)敗戦国日本が作るいつもの陰鬱、重厚な「反戦…

其の215:マカロニウエスタン再考<番外編>

本来はここに三池崇史監督、超豪華オールスターキャストによる映画「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」を更新したかったのだが・・・残念な結果となりました(涙)。マカロニスタイルの「和製西部劇」という企画は良かったのだけれど、特に前半が状況設定や登…

其の214:久々のアニメ萌え「機動戦士ガンダム」の基本

先程、TV朝日で声優特集やってたのを見て久々のアニメ萌え(笑)。いまのアニメはよく分からないけど・・・昔は歌謡曲同様、いいアニメがいっぱいあった^^「ハクション大魔王」(最終回はマジ感動)や「アルプスの少女ハイジ」、「銀河鉄道999」に「…

其の213:マカロニウエスタン<応用編>

<応用編>等とたいそうなタイトルをつけましたが、単にマカロニウエスタンのキャラクター&とんでも銃器についての考察が今回の内容です(笑)。マカロニからスターになったのはクリント・イーストウッド、フランコ・ネロ、そしてジュリアーノ・ジェンマが…

其の212:厳しい秀作・・・「題名のない子守唄」

予告通り「マカロニウエスタン 応用編」はちょっとお休みして他の映画を(笑)。 「ニュー・シネマ・パラダイス」、「海の上のピアニスト」ほかで知られるイタリアの名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督の「マレーナ」(モニカ・ベルッチ!)以来、6年ぶりの…

其の211:マカロニ・ウエスタン再考<基本編>

公開が始まった三池崇史監督「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」を観るのを楽しみにしている筆者ですが(イタリアで作られたえせ西部劇だから「マカロニウエスタン」。で、同じく日本で作るえせ西部劇だから「スキヤキ・ウエスタン」:笑)。このブログでは過…