其の225:お子様とご一緒に「ナイト ミュージアム」

 筆者が「映画好き」の理由のひとつとして、祖父や両親が映画好きだった事が多分に影響している。そのおかげで幼少時代からよく映画館に連れて行ってもらいました^^記憶では最初に映画館で観たのは「ゴジラ」シリーズなのですが・・・いまは子供が観て楽しい映画はアニメ作品ぐらいしかありませんな。やはり子供には「映画って凄いんだな〜!」と思わせる作品を見せなきゃいけません。いくら「いい映画」でもタルコフスキーとかゴダールは子供向きじゃない(苦笑)。その点「ナイト ミュージアム」は久々に子供から大人まで楽しめる娯楽作品だと思います。決して子供騙しじゃありませんぜ。


 ラリー(ベン・スティラー)はバツイチ、仕事なし。元妻に引き取られた息子ともいまいちうまくいってない。そんな彼が我が子の為に一念発起!ハローワークで「自然史博物館」の夜間警備の職を得る。勤務初日、夜が更けてくると彼はある異変に気付く。なんと館内の「展示物」が動き始めたのだ!!


 展示されている「恐竜の骨」から歴史的人物の蝋人形、ミニチュアの人形・動物まで全てがリアルに動くこの映画(これぞ最新VFXや合成技術の賜物)、藤子・F・不二雄先生が漫画で書きそうだ(笑)。こういうところは子供は勿論、大人が見ても驚異的!設定的にはオモチャや人形が動く「トイ・ストーリー」シリーズに似てるが、派手さはやはり後発のこちらが勝る。大統領ルーズベルトの蝋人形はロビン・ウィリアムスが演じる実写ではあるんだけど(笑)。


 作品はコメディタッチ(=物語の後半は色々大変なことが起こるけど)ですが、それもそのはず主演のベン・スティラーアメリカでは有名な人気コメディアン!日本的にはキャメロン・ディアス主演作「メリーに首ったけ」のドジな男で知られている(笑)。幸い今作は日本でもヒットしたので、これで彼の知名度も少しは上がっただろう(しかし、アメリカでは人気のアダム・サンドラーは日本じゃブレイクしないねぇ。やはりこの国で「コメディ」は当たらないな)。そんな彼が子供のために奮闘する様は健気であり、「父と息子」というハリウッドの伝統スタイルを見事に踏襲している(あの「スター・ウォーズ」さえ「父(=アナキン)」と「息子(=ルーク)」の物語。「息子」と「父」の図式を入れ替えるとケビン・コスナーの「フィールド・オブ・ドリームス」になる)。ただ「笑わせ、驚かせる」だけの映画ではないのだ^^
 先のロビン・ウィリアムスのほか往年のTVドラマを映画化した「スタスキー&ハッチ」でスティラーと共演したオーウェン・ウィルソン(=長髪ブロンド野郎)も「西部開拓時代」のカウボーイ・フィギュア役で出演(古代ローマ人と戦ったりしてる:爆笑)。何気に出演陣も充実してます^^


 まぁ、こういう内容ですからね・・・ラストも「ハッピーエンド」だし、夢のある映画^^。エロも暴力もないし(笑)これならお子ちゃまも感心すること間違いなし!なんだか久々にまともな作品を紹介した気がしなくもない(苦笑)。
 本当に・・・子供の時に観る映画や本は将来的に大事だと思います。子供の時にろくすっぽ映画観たり本読んだりしなかったから「引き出し」がまるでない若い業界人が今いかに多いことか(なにを考えて業界入りしたのか理解でけん:嘆)。少なくとも「創作」に携わる人間は「勉強」しましょうね!!