2006-01-01から1年間の記事一覧

2006年度・私的映画総括!

・・・という事で、2006年も終わりとなりました!最後に筆者が観た映画は「犬神家の一族」リメイク版。オリジナル版と比べると、ちょいとユルい出来(苦笑)。若い人向けには見やすい感じにはなりましたが、市川映画独特の映像のケレン味も薄め。個人的…

其の136:元祖渋谷系?「シャレード」

先日、リメイクされた「ピンクパンサー」を観て小粋なオープニング・アニメや音楽を愉しんだ(映画自体もまぁまぁ笑えたけど、やはり「オリジナル」のイメージが筆者には強かったな)。そこで、同様の<お洒落>系列として一瞬「黄金の七人」を考えたのです…

其の135:恐るべしイーストウッド「硫黄島からの手紙」

第2次大戦下の「硫黄島の激戦」を日米双方の視点から描く<硫黄島2部作>の後半「硫黄島からの手紙」。今作は<日本サイド>のお話である。プロデューサーはスティーブン・スピルバーグ、監督はクリント・イーストウッドという超強力布陣!だが・・・出演…

其の134:カンフー、カンフー&ギャグ「直撃!地獄拳」

かの世界的大スター:ブルース・リーは一世を風靡したものの若くしてこの世を去った。当時、若者たちはリーに続く<アクション・スター>の登場に期待した・・・。その結果、世に送り出された和製カンフー映画が東映の「直撃!地獄拳」シリーズ!!主演は千…

其の133:「ミッション:インポッシブル」3作総括!

「007」つながりで・・・今回は「ミッション:インポッシブル」シリーズを(笑)。ご存知のようにTVドラマ「スパイ大作戦」の映画的リメイクであります。トム・クルーズ制作&主演で既に3本作られておりますが毎回監督を変え、その度に作品の趣向が異…

其の132:「007」といえば・・・

近日公開される「カジノ・ロワイヤル」(同名のパロディ映画ではない)で、はや21作となる「007」ですが・・・段々、「寅さん」化してきましたね(苦笑)。イアン・フレミングの原作は使い果たしたので今後が気になりますが(笑)やはりジェームズ・ボ…

其の131:隠された真実「父親たちの星条旗」

この秋から冬にかけてご高齢(失礼!)の大御所監督作品が相次いで公開される。山田洋次監督の「武士の一分」、市川崑大先生の「犬神家の一族」(セルフ・リメイク!)、そしてクリント・イーストウッド御大の<硫黄島2部作・第1弾>アメリカ側の視点で描…

其の130:上出来な漫画実写化映画「デスノート 後編」

筆者は世代的にこれまで様々な「漫画の実写化映画」を観てきた。勿論、よく出来た作品もあるがー大半は無残な形で終わった(苦笑)。「デスノート the Last name」は待望の映画化第2弾!前作は大変面白かった。そして、この<続き>はー期待を裏…

其の129:CGのチカラ!「アップルシード」

ここ数年のCG技術のレベルには目を見張るものがある。先日発売された家庭用ゲーム機「プレイステーション3」のソフトも非常にクオリティーが高い!正直、金と時間をかければどんな映像も作れる時代。2004年に公開された映画「アップルシード」は日本…

其の128:人生はワインの如し「サイドウェイ」

「ハリウッド映画」は時に<結婚直前の男の行動>を題材に扱う。まもなく結婚する男をメインに野郎共が集まって「最後の独身時代を楽しもうぜ〜!」と言って悪さする、という内容(笑)。クリスチャン・スレーター、キャメロン・ディアス共演のブラック・コ…

其の127:超ヘビー作・・・「血と骨」

最近、偶然ながら<実話>の映画化作品をよく観る。「フラガール」をはじめ「9・11」を描いたオリバー・ストーンの「ワールド・トレード・センター」やデンゼル・ワシントンが冤罪の黒人ボクサーを演じた「ザ・ハリケーン」などなど。皆、素直に「いい映…

其の126:ネオゾンビ映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」

冒頭から身も蓋もない事を書くがーつまるところ映画は「面白ければよい」と思う。言うなれば<娯楽>!勿論、「芸術映画」と呼ばれるジャンルがあることも認めるが、例えばアンドレイ・タルコフスキーの「ノスタルジア」を観て「ああ、面白かった!」と言う…

其の125:やっぱりヒッチコック!「めまい」

「最近、面白いサスペンス映画がない」と嘆いたばかりだが、つい先日観たジョディ・フォスター主演の「フライトプラン」は、いわば<ジャンボ版「バルカン超特急」>。ジョディの娘が飛行機内で失踪するのだがー犯行の<動機>がちと弱いし、現実的にはかな…

其の124:じわじわじわ・・・「恐怖の報酬」

筆者は「アクション映画」のほか、「サスペンス映画」も大好きなのだがー最近、あまり面白い映画がない(嘆)。そこで今回はちと古いのですが、サスペンスの傑作を紹介します。フランス映画「恐怖の報酬」!!勿論、イヴ・モンタン主演のオリジナルの方で御…

其の123:伊製戦争アクション「地獄のバスターズ」

そろそろブルース・リー御大の「燃えよドラゴン」や大傑作インド映画「ムトゥ 踊るマハラジャ」、ツイ・ハークの「ブレード/刀」を考えたのですがー例によって止めて(笑)、イタリア製戦争アクション大作「地獄のバスターズ」を。邦題から連想するであろう…

其の122:真実の持つ重み・・・「フラガール」

<宣伝>において、何より「口コミ」は非常に重要な要素だと思う。特になんでも誉める映画評論家のお薦め映画なぞ誰も観る気はしないだろう。 今回、紹介する「フラガール」はー久々に周りの評判がいい。・・・なので観た(笑)。 「常磐ハワイアンセンター…

其の121:爆笑コメディ「メルシィ!人生」

先日、「フラガール」を観賞しました!評判に違わぬ良い作品でした・・・が、今回は置いといて(笑:期待していた人、悪いね)フランス産爆笑コメディ映画「メルシィ!人生」(’00)をご紹介します!!筆者はコメディ観ても本当に面白くない限り笑わないタ…

其の120:俺は面白かった!「デスノート 前編」

大ヒット漫画の実写映画化「デスノート」。2部作中のこの1作目は大ヒットし(邦画では珍しい試み)、まもなく「後編」も公開となります(2006年10月現在)。 本当は「欧州帰り」なので(笑)一瞬トリュフォーとかを書こうかな、とも思いましたが気が…

其の119:欧州の映画館事情:取材報告

昨夜、パリ&ロンドンから無事に帰国。大変楽しい旅でした!金さえ続けば、もうしばらくあっちにいたかった(笑)。そこで前回、予告したようにあちらの映画事情をちょろっと視察して参りました。 本当は当然、フランスでは「フランス映画」を観たかったので…

其の118:番外編「海外の映画館事情」

実は筆者はこれからパリとロンドンに「私的取材旅行(別名:「観光」)」に出かけますので、少々ここでの更新をお休み致します。 勿論、時間とお金があればーそれぞれの国の「映画館」にも行こうと思ってます。何気に海外の映画館というのはちょっと日本と変…

其の117:おそるべし役者魂!「モンスター」

一瞬、カルト映画「狩人の夜」とか台湾の「非情城市」、あるいは三隅研二の「斬る」あたりも考えたのですが・・・考えるだけで終わらせ(笑)、映画「モンスター」を! 1980年代に実在した<アメリカ初の女性連続殺人犯>アイリーン・ウォーノス(=20…

其の116:痛い青春群像「トレインスポッティング」

当初は別の映画を考えたのですがー筆者、近日「私的取材旅行」でパリとロンドンに行くものですからイギリス映画「トレインスポッティング」にネタ変え(笑)。いまじゃ「ジェダイ騎士」として御馴染みのユアン・マクレガーの出世作でもある「青春映画」です…

其の115:やっぱりハリウッド「明日に向って撃て!」

最近、何気にヨーロッパの映画を観る事が多い。50年代のポーランド映画に始まり、フランスのフランソワ・トリュフォーの諸作(例「恋のエチュード」「黒衣の花嫁」他)を見直し、フィンランドの人気監督アキ・カウリスマキの「過去のない男」、そしてスペ…

其の114:禁じられた愛の旋律「暗い日曜日」

<女性向け第2弾>ということで(笑)、決してメジャー作ではありませんがドイツ・ハンガリー合作の「暗い日曜日」を紹介します。 タイトル・ロールの「暗い日曜日」は<シャンソンの名曲>として知られていますが(淡谷のり子やビョークら大勢の歌手がカバ…

其の113:真似しちゃダメよ「完全なる飼育」

このブログは厳選された作品(A級からZ級まで)を紹介する<映画上級者(=おたく)>向けのものです。で、ふとラインナップを見ると・・・女性向けの作品が少ない(苦笑)! でも「ロミオとジュリエット」や「ひまわり」、「タイタニック」等を紹介する気…

其の112:勝手に新作を祝して「スカーフェイス」!

まもなくブライアン・デ・パルマ先生ひさびさの新作「ブラック・ダリア」(ジェームズ・エルロイの犯罪小説の映画化)が公開されます(注:2006年9月21日現在)! デ・パルマといえば<サスペンス>映画の巨匠ですが、もうひとつの系譜として<バイオ…

其の111:大作=面白い映画では決してない!

その昔、男性ADが筆者にある映画について語った。その作品は今では<底抜け超大作>とされている悪名高きバカ映画。故に反論したところ、彼曰く「でも凄いお金かかってるし、人気俳優も出ている・・・。」 呆れ果てた。「金がかかっていてスターが出演=大…

其の110:バーホーベンのオランダ時代異常作!

2006年の「ベネチア映画祭」で、ポール・バーホーベン監督の新作が上映されたとの事で、日本での公開が楽しみな限り(「日本未公開」になったりして:笑)。 ポール・バーホーベンといえば大ヒットした「ロボコップ」やシャロン・ストーンをスターにした…

其の109:巨匠によるエロス倒錯大作2本!

勝手に<倒錯シリーズ>の第2弾を(笑)。古くはベルトルッチの「ラストタンゴ・イン・パリ」(今見ると大したことない)や大島渚の「愛のコリーダ」(ヤルばっかでストーリーが進まない)等が物議を醸しましたがー他の<巨匠>も「倒錯エロス映画」を発表…

其の108:リンチの異常難解倒錯ワールド2作!

先日、開催された「ベネチア国際映画祭」においてデイヴィッド・リンチ監督数年ぶりの新作が上映されたそうで(我が国では、某女優が出演していた事がマスコミ的に取り上げられた。でもエキストラ扱い・苦笑)。 リンチ(「私刑」の意味ではない)といえばー…