2008-01-01から1年間の記事一覧

其の309:2008年公開映画総括!

先日、試写会で「プラダを着た悪魔」のアン・ハサウェイ主演作「パッセンジャーズ」を観た(来年3月公開予定)。飛行機事故の生存者を巡るサスペンスなのだが・・・もう、あのオチ禁止(怒)!!某有名大ヒット作のオチまんま。これで良ければ、筆者は映画…

其の308:ダラボン版「鳥」?「ミスト」

フランク・ダラボンといえば初監督作「ショーシャンクの空に」で高い評価を得たが、「ショーシャンク〜」、「グリーンマイル」に続いてスティーブン・キングの原作「霧/ザ・ミスト」を映画化したのが今回紹介する「ミスト」。ネタばれしないように書くのは…

其の307:巨匠の大胆な文芸作「細雪」

2008年も残り1ヶ月を切りましたが・・・観たい映画がなにも上映してない(苦笑)。それでついつい先日発売された研究書「シネアスト 市川崑」(キネマ旬報社)、「市川崑大全」(洋泉社)を繰り返し読んでいる。金田一耕助シリーズに代表されるミステリ…

其の306:笑えるNEO伝記映画「アメリカン・スプレンダー」

誰でも一冊は本(小説)を書けるといいます。要は自分のことを書けばいいから(つまる、つまらないは別の話)。それを「小説」ではなく「漫画」にすると、映画「アメリカン・スプレンダー」(’03)のようになる。主人公がボンクラのおっさんでもヒーロー(…

其の305:デビュー作からバイオレンス「デリンジャー」

久々に「最近きかない監督シリーズ」を。映画監督にして脚本家でもあるジョン・ミリアスの名前も最近とんと聞きませんなぁ。兄貴分のフランシス・フォード・コッポラは先日新作を発表したし、仲間のルーカスやスピルバーグも「インディ・ジョーンズ」で健在…

其の304:ニューシネマウエスタン「さらば荒野」

このブログで「西部劇」を紹介する場合、本場・アメリカ製の映画よりもイタリア製西部劇(俗にいう「マカロニウエスタン」)を紹介する事が多いが(笑)、1971年公開の映画「さらば荒野」はれっきとした本国・アメリカ製映画。1971年といえば、すで…

其の303:「スパイダーマン」シリーズ総括!

先日、ウン十年ぶりに「無敵超人ザンボット3」を3話分ほど再見しましたが・・・やっぱり凄かった!富野喜幸(現:由悠季)が「ガンダム」、「イデオン」以前に監督した知る人ぞ知る大傑作。若い人にも「萌え系」ばかりじゃなくて是非観て欲しいTVアニメ…

其の302:鬼才アレックスと会う^^

タイトルに「アレックス」と書きましたがキューブリックの映画「時計じかけのオレンジ」の主人公のことではありません。「レポマン」や「シド・アンド・ナンシー」で知られるパンキッシュな映画監督アレックス・コックスのことであります。その彼が5年ぶり…

其の301:「ダークマン」に映画監督の大変さを観る

301回目に紹介する映画は・・・サム・ライミ監督の「ダークマン」(’90)!!この流れだと、普通はもうちょいメジャー作を紹介するのが普通なのかもしれないけれど、我ながら<通好み>のナイスなチョイスだと思う^^。 サム・ライミといえばホラーフ…

其の300:壮大な前フリ「レッドクリフ Part1」

3年以上かかって、ようやく300回に到達しました。紹介した映画は優に300本を越えましたが・・・まだまだ山の麓ですな。頂上には遥か程遠い(苦笑:映画は本当に深イイ〜)。筆者が飽きるか死ぬかするまでは更新を続けたいと思うので、今後もどうぞ宜…

其の299:人間って・・・「リダクテッド 真実の価値」

今回紹介するのは「キャリー」、「ブラック・ダリア」他で知られるブライアン・デ・パルマ監督の新作「リダクテッド 真実の価値」(’07)です。なんせ上映館が余りに少ないので、実は公開早々に観に行っていたのですが・・・多忙過ぎて忘れてた(苦笑:少…

其の298:東野圭吾讃「容疑者Xの献身」

今回は食育がテーマの「ブタがいた教室」・・・ではなくて(笑)ミステリー作「容疑者Xの献身」で御座います。一般的にはフジテレビの人気ドラマの映画化、ミステリーマニア&読書家的には東野圭吾の「探偵ガリレオ」シリーズにして直木賞受賞作の映画化で…

其の297:最近多い番外編「週刊文春」のベスト

ようやく今年12月に映画「子連れ狼」のDVDが出ますな(遅いって)。以前「子連れ狼」についてここで熱く語りましたが、これを機に特に若い人に観てもらって、かつての邦画のダイナミックさを実感してほしいものです(=スプラッタ度が高いので心臓の弱…

其の296:息詰まる艦内描写!!「U・ボート」

仕事の隙を観て、ようやく先日ドイツ映画「U・ボート」を久々に観直すことが出来た。公開当時も観たけど(1981年)今回観たのは97年に再編集された「ディレクターズ・カット版(=日本公開は99年)」。いや〜、いま観ても面白かった^^!昔から「…

其の295:重厚な異色ミステリー「薔薇の名前」

先日発売された「このミステリーがすごい!20周年記念永久保存版」において<20年間の海外作品総合第1位>に輝いたのが「記号論」で知られるイタリアの哲学者ウンベルト・エーコの処女長編作「薔薇の名前」である。この小説はご存知の通り、86年にシ…

其の294:「ランボー」の原点?「デス・レース2000年」

金原ひとみの芥川賞受賞作の映画化「蛇にピアス」(監督は演劇界の巨匠、蜷川幸雄御大)を観ましたが・・・う〜ん、微妙な出来。体中にタトゥー&ピアスを入れる若者3人の「異色青春映画」ですが・・・登場人物の誰ひとりにも全く感情移入できなかった(苦…

其の293:大CGアクション大会「ウォンテッド」

友人・知人からの評判を聞いて超多忙の合間をぬって現在公開中の映画「ウォンテッド」(ルドガー・ハウアーの同名主演作ではないのでご注意)を観ましたが、なかなか面白かったっす(多々つっこみどころもあるけど)。本当は別ネタを考えてたんだけど、急遽…

其の292:たけし版エド・ウッド「アキレスと亀」

もう幾度か書いたことで恐縮だが、筆者はビートたけしの大ファンであり、彼が本名で発表している一連の映画も全て劇場でリアルタイムで観ている。よって、週に2回も完徹する超ハードな番組をやりながらも新作「アキレスと亀」を観に行った。我ながら・・・…

其の291:<番外編>先取り!2009年公開映画

<構想>はある、のだが・・・いかんせん、忙し過ぎて再度観直したり、資料をあたる時間がない。そこで久しぶりの「番外編」!来年公開予定の映画リストを書く(=ハリウッド作と邦画)。これなら少しは、ここを覗いてくれた方のためにもなるだろうと思うか…

其の290:今後に期待「20世紀少年 第1章」

・・・すっかり多忙な身となってしまいましたが、それでも映画は観る! 現在ヒット中の映画「20世紀少年 第1章」は漫画家・浦沢直樹(「YAWARA!」)による傑作長編漫画の実写映画化である。浦沢漫画の素晴らしさは幾つもあるが、画力は勿論のこと…

其の289:世代限定お薦め作「ベスト・キッド」

賛否両論あろうことを承知の上で書くのが・・・「ベスト・キッド」(’84)!つい先日、久しぶりに見直しましたが、この時代の作品だけあって、いま見ればタルいところも多々あれど(=2時間7分。昔の映画は大抵2時間あった)リアルタイムで観ただけに、…

其の288:「夕陽のガンマン」の真実^^

いまホール(=俗にいう「パチンコ屋」)に新台として「CR夕陽のガンマン 荒野の仕掛人(すげー副題!)」が導入されていますが、もちろん元ネタの映画は「マカロニ・ウエスタン」の1本よん(作られたのは1965年!!で、このタイトルつけたのは故・水…

其の287:超重量級歴史娯楽作「アポカリプト」

またまたヘビーな作品を(笑)。映画「アポカリプト」(’07)は一風変わった作品だ。「歴史もの」であり、「娯楽作」であり、「残虐映画」でもあり・・・。公開当時は「史実と違う!」という事で一部で騒動になりましたが、この作品の持つ異様な迫力はそれ…

其の286:「ダークナイト」は超重量級クライムアクション

寸暇を惜しんで公開されて間もない「ダークナイト」を観に行きました。原題通りの邦題ですが・・・これ「バットマン」の最新作よ(笑)!前作「バットマン ビギンズ」(’05)で、ティム・バートン&ジョエル・シュマッカーが手掛けたシリーズをリセットし…

其の285:実は洋画の「片腕マシンガール」

「闇の子供たち」に続いて現在公開中の新作「片腕マシンガール」をご紹介!なんせ多忙なんで一気に観ないと上映終わっちゃう(苦笑)。今作はスタッフ、キャスト共オール日本人でありながら金を出したのはアメリカ!よって正確には「洋画」という近頃珍しい…

其の284:オープン、ユア・アイズ!「闇の子供たち」

週1回は徹夜するハードな職場環境に変わったため、すっかり更新が遅くなりました(焦)。ところが多忙であればあるほど映画を観たくなるのが映画オタクのさが(苦笑)。そこで公開されてまもない映画「闇の子供たち」を観賞(北京オリンピックをあてこんだ…

其の283:大馬鹿ハイパーアクション「アドレナリン」

「シューテム・アップ」、「スネーク・フライト」に続いて馬鹿アクション映画「アドレナリン」(’06)を紹介します。映画オタクは、一通り基本的な名作、傑作、話題作を抑えると以降はマニアックな映画や馬鹿映画が観たくなるのよ(笑)。ただ、ここで書く…

其の282:B級映画、2本連打!

早速、SF戦争アクション「スターシップ・トゥルーパーズ3」を観てきました。「崖の上のポニョ」は・・・筆者はパス(笑)!今作のウリは原作の主人公ジョニー・リコの再登板と、新バグズ&ガンダムの元ネタ「パワードスーツ」の登場なのだが・・・パワー…

其の281:爆笑ユーモア・ミステリー「キサラギ」

去年、さんざん友人・知人たちから薦められたものの見逃してしまった「キサラギ」をようやく観る。ジャンル的には赤川次郎の著作と同じくユーモア・ミステリーの範疇に入るのだろうが・・・先日観た「アフタースクール」同様、非常に面白い&爆笑した!!日…

其の280:ジャンル映画の合体「コフィー」ほか

このブログで以前にも書きましたが「映画」が<興行>というビジネスである限り、「いい映画を創ろう」とする人と「儲かる映画を作ろう」と考える人間に分かれる事は致し方ないことだろう。所詮は「志」の高さの問題(苦笑)。勿論、当たる映画を作るには本…