2006-01-01から1年間の記事一覧

其の107:ナイスな題名「ヒストリー・オブ・バイオレンス」

デビッド・クローネンバーグといえば、スティーブン・キング原作「デッドゾーン」、頭から花火が出る(笑)「スキャナーズ」、名作映画のリメイク「ザ・フライ」。<人間と機械が融合>する「ビデオドローム」や「クラッシュ」他の作品で知られる鬼才だが、…

其の106:傑作ドイツ映画!「トンネル」

アメリカ映画「大脱走」は主人公たちのトンネル堀り+逃走劇を楽しめる傑作だが、ドイツ映画にも同様の「トンネル堀り映画」の傑作がある。2001年度作品「トンネル」がそれだ(まんまやんけ)。先述の「大脱走」同様、時代は違えどコチラも「実話の映画…

其の105:素晴らしき「拷問映画」の世界

<1970年代>というのは・・・現在と違って<寛容(大らか)>な時代だったと思う。漫画「がきデカ」や「けっこう仮面」、アニメ「ザンボット3」など、子供にみせるには凄い内容の作品が多く、おかげで自分の人間形成に大いに役立ったと思う(苦笑)。 …

其の104:最狂のマカロニ!「情無用のジャンゴ」

現在、2本の戦争映画を同時製作中のクリント・イーストウッド御大だが、その彼がブレイクしたきっかけはセルジオ・レオーネによるイタリア製西部劇「荒野の用心棒」である事はご存知の通り。 「イタリア製西部劇」−いわゆる「マカロニウエスタン(欧米では…

其の103:野郎共、戦え!「ファイト・クラブ」

100本を越えて、段々このブログも<真面目な作品>を扱うようになってきました(笑)。かつてヤンキー漫画を愛読していたような野郎たち愛好作の1本「ファイト・クラブ」であります。 監督は「セブン」のデビッド・フィンチャー。出演は同じく「セブン」…

其の102:若人の大暴走「時計じかけのオレンジ」

記念すべき100本越えの後は、尊敬する我がスタンリー・キューブリック大先生の「時計じかけのオレンジ」を!私はある意味、下手なホラーよりこの作品の方が絶対怖いと思う(笑)。 秩序が乱れ、荒廃した近未来の<イギリス>。不良グループのリーダー・ア…

其の101:日本は平和だ・・・「ホテル・ルワンダ」

・・・久々の更新です。私自身が病で倒れたのと時を同じくしてPCもダウン!おまけに「お盆」だったものですからーなおさら復活に時間がかかってしまいました。 で、復帰第1弾は衝撃の実話の映画化「ホテル・ルワンダ」であります(一瞬、同じく実話の映画…

其の100:驚愕の実話(笑)「エド・ウッド」

ラス・メイヤーの「ワイルド・パーティー」に始まり、記念すべき100回目が「エド・ウッド」とは・・・我ながら、いい趣味してると思う(笑)。エドは<史上最低の映画監督>と呼ばれるいまや大物カルト監督(笑)。 ティム・バートンとジョニー・デップの…

其の99:独版「地獄の黙示録」?「フィッツカラルド」

そろそろジョン・カーペンターとかロバート・アルトマン、レオス・カラックスとかサミュエル・フラーの作品も考えたのですがーその案はまた後日に譲るとして<最近、忘れられた監督シリーズ>を。 そこでドイツ映画界の鬼才ヴェルナー・ヘルツォーク監督の大…

其の98:お暇なら観てよね「シー・オブ・ラブ」

ハロルド・ベッカー監督、アル・パチーノ主演のサスペンス映画「シー・オブ・ラブ」。あまり取り上げられる事のない映画のひとつだがーこれは面白い!パチーノは「ゴッドファーザー」シリーズが圧倒的に人気だが、こんな隠れた<名品>もあるのだ。 ニューヨ…

其の97:平成ガメラ3部作!

日本が世界に誇る映画ジャンルといえばーやはり「アニメ」と「怪獣映画」だろう。中でも「平成ガメラ3部作」はーガメラはご存知「ゴジラ」の<二番煎じ>でありながら、平成ゴジラのレベル低下もありーこの「平成版」で完全に両者の<立場>が逆転してしま…

其の96:正統派アイドル&青春映画「翔んだカップル」

そういえば、これまで「アイドル映画」を取り上げていなかったですね!筆者の少年〜学生時代は、アイドル映画(兼「青春映画」)が数多く公開されていました。勿論、玉石混合ですがー今回取り上げる「翔んだカップル」は大好きな作品の1つ!筆者は原作漫画…

其の95:日本のアニメ作家たち!

なんでも大友克洋監督が「蟲師」をオダギリジョー主演で映画化のニュース!先日、公開された押井守監督の映画も純粋なアニメーションではなかったし・・・。なんか寂しいですね。日本が世界に誇る<アニメーション作家>がアニメを作らずに実写に走るのは。…

其の94:番外編「論争を呼んだ映画」

先日、あるところで「歴史上、もっとも論争を呼んだ映画ベスト10」が発表!各作品の紹介かねて一言コメントをつけていこうと思います(括弧内は監督名)。 まず第10位「ベビイドール」(エリア・カザン)。 すみません、今度観ます(苦笑)。 続いて第9…

其の93:消えた巨匠?溝口の「雨月物語」

溝口健二監督の名も最近、聞かなくなりましたねぇ。かつては「黒澤・小津・溝口」と呼ばれた日本が世界に誇る巨匠だったのだが。今年はそんな彼の没後50年!それを勝手に記念して(笑)彼の代表作ー「西鶴一代女」、「元禄忠臣蔵」、「山椒大夫」ほか色々…

其の92:何故か「テオレマ」が好き・・・

最近、パゾリーニの名もあまり聞かなくなった。イタリアの詩人、小説家、そして映画監督(&生粋のゲイ)でもあったピエル・パオロ・パゾリーニ。エログロ大変態映画「ソドムの市」完成後、同じ趣味の若人に撲殺されたスキャンダルは余りにも有名である。代…

其の91:鬼の今平、渾身の大作「神々の深き欲望」

先日、惜しまれつつ、その生涯を閉じた巨匠・今村昌平。一般的に彼の代表作といえば「復讐するは我にあり」、「楢山節考」、「赤い殺意」、「にっぽん昆虫記」辺りになるのだろうが、筆者のイチオシは何といってもー「神々の深き欲望」だ。 今平監督の持つ土…

其の90:萌えの原点はここ?「小さな恋のメロディ」

「小さな恋のメロディ」メジャー作です・・・。1971年のイギリス映画。でも、半ば忘れられてる映画の1つかもしれない(笑)。でも、今観てもいいのよコレが!久々に燃えた(笑)。 全編を彩るビー・ジーズの楽曲はいま聴いてもノリノリ(死語)!おまけ…

其の89:日本映画の金字塔!「七人の侍」

・・・申し訳ありません。超ウルトラ・メジャー作です。世界に誇る日本の巨匠・黒澤明の代表作です。ここで取り上げる類の作品ではありませんが「本当に面白い映画」の1本だと思います。筆者はこの作品をビデオ等ではなく、スクリーンで観られた事に感謝し…

其の88:超美的陶酔華麗映像詩「ざくろの色」

筆者は正直、俗にいう「芸術映画」や「前衛映画(アヴァンギャルドともいふ)」は余り好みではない。映画はどんな形式であっても面白ければいいのだが、監督(あるいは映像作家)の<独りよがり>を延々観せられても堪らない。わけわからんもの作って「これ…

其の87:マイケル・チミノは何処いった??

一瞬、ウォン・カーウァイやピーター・グリーナウェイの作品を考えたのですが止めて(笑)、最近なにしてるか分からない映画監督を<発掘>しようかなと。その第1弾(笑)としてマイケル・チミノを。脚本家からスタートし、言わずとしれた傑作「ディア・ハ…

其の86:「デスペラード」の想い出・・・

今年の「東京ファンタスティック映画祭」が中止されました。理由は<資金難>・・・。筆者も近年、忙しさにかまけて「ファンタ」に行っていませんでしたが、ロバート・ロドリゲス監督の「デスペラード」を満員の劇場で観たのは良い想い出です・・・。 物語は…

其の85:快作!!「ザ・グリード」

スティーヴン・ソマーズ・・・「ハムナプトラ」シリーズの監督である。これもエセ「インディ・ジョーンズ」の味わいでなかなか面白かったですね。頭使わなくていいし(笑)。大作「ヴァン・ヘルシング」はイマイチでしたが。そのソマーズが「ハムナプトラ」…

其の84:天才森田芳光の傑作2本!

筆者は学生時代、ある映画監督にハマっていた。森田芳光監督である。彼の初期の数本は皆、傑作だと思う。デビュー作の「の・ようなもの」、沢田研二主演「ときめきに死す」、薬師丸ひろ子の「メイン・テーマ」・・・。中でも「家族ゲーム」は彼の名を一躍世…

其の83:「極道恐怖大劇場 牛頭」(笑)

三池崇史監督作品。オリジナル脚本を執筆したのは「殺し屋1」、また俳優として「キル・ビル」にも出演した才人・佐藤佐吉。三池作品はナンセンスとバイオレンスに彩られた傑作の数々で知られているが(「戦国極道志 不動」、「DEAD OR ALIVE 犯…

其の82:フェリーニの隠れた超大作「サテリコン」

一般的にフェデリコ・フェリーニ監督といえばイタリアーひいては世界的な<巨匠>であり、「道」や「甘い生活」他で知られているが、この「サテリコン」ははっきり言って<エログロ>である(笑)。筆者は同じ<エログロ>でも、やはりイタリア出身のパゾリ…

其の81:「鬼畜」を観て、この国を憂う・・・

我が国を代表する社会派推理作家・松本清張の同名小説の映画化。いま、秋田で起こった子供の殺害事件をワイドショーは大々的に取りあげているがーこの「鬼畜」にこそ、秋田の事件同様、大人の身勝手さ・幼稚さがストレートに描かれている。いま、この国の全…

其の80:鬼才・川島雄三の代表作「幕末太陽傳」

「幕末太陽傳」は先日、亡くなられた今村昌平監督に多大な影響を与えた人物(=師匠)が川島雄三監督である。その川島の代表作にして、45歳で夭折した彼の最高傑作でもある。川島は以前から、男同士がいきなりフェンシングで戦う(!)等の<とんでも演出…

其の79:全ての男女に捧ぐ!「エターナル・サンシャイン」

世の中、そうそう<才能>ある人間ばかりではない。だが、この「エターナル・サンシャイン」の脚本家チャーリー・カウフマンは、数少ない稀有な才能の持ち主だといえよう。ネタ枯れのハリウッドにおいてオリジナリティ溢れる脚本を連発している彼は・・・只…

其の78:掘り出し物映画「タイム・アフター・タイム」

筆者は作品を<厳選>しているのでーなんでも書けばいいタイプの映画ブログと異なり、その生みの苦しみには想像を絶するものがある(苦笑)。例えば「ブルーベルベット」とか「ビデオドローム」辺りでいいならすぐに書けるけれど、それでは自分が面白くない…