其の105:素晴らしき「拷問映画」の世界

 <1970年代>というのは・・・現在と違って<寛容(大らか)>な時代だったと思う。漫画「がきデカ」や「けっこう仮面」、アニメ「ザンボット3」など、子供にみせるには凄い内容の作品が多く、おかげで自分の人間形成に大いに役立ったと思う(苦笑)。
 そんな70年代に公開されていたのが一連の「拷問映画」(笑)。エロと暴力で客を集める、これぞ娯楽映画の王道(笑)!
 パム・グリアはじめ様々な方々がご出演されていましたが、今回は<巨乳拷問人(筆者命名)>ことダイアン・ソーン(=バスト1メートル超級!)の代表作に絞ってご紹介しようと思う。70年代を理解する一端となれば幸いである(爆笑)。

 
 まずダイアン(レインではない)の名前を一躍有名にしたのが「イルサ女収容所」シリーズ。
その第1弾が1974年の「ナチ女収容所 悪魔の生体実験」。ダイアンの役はイルサという名のナチ親衛隊員。賢明な読者ならもうお分かりの通りー彼女が収容所に集められた女性達にエグい技を駆使して拷問!最後は彼女達に逆襲される・・・という<黄金パターン(=定番)>を築く。

 
 続く第2弾が「アラブ女収容所 悪魔のハーレム」。内容は、場所が変わっただけで大差なし。あいかわらずダイアン(レインじゃないよ)は拷問と調教に明け暮れる。おまけにしっかり男もゲットして自らの性欲まで満たす自己チューぶり(笑)。前作同様、ドン・エドマンズ監督の悪乗り演出が堪能できる(?)。勿論、作劇のパターンは前回と同じ。

 
 そして監督が代わって制作されたのが「シベリア女収容所 悪魔のリンチ集団」(笑)。「黄金パターン」はここでも健在!更に今作では、これまで同様ダイアンは巨乳を揺らしつつ得意の拷問&3Pまで披露。観客に「娯楽の粋」を存分に見せつける(ここまで読んで諸作を観たくなったアナタはかなりの映画通だ:笑)。


 そんなダイアンが「イルサ」に次いで世に放ったキャラクターが「グレタ」!勿論、役名が変われどもダイアンの乳と拷問に全く変化はない(爆笑)。
一部の映画マニアから信奉されているジェス・フランコ監督とのコンビ作が「女体拷問人グレタ」。
ダイアンは<タイトルロール>のグレタ役ながらー主演でないのが難といえば難だが、拷問のほか「入浴シーン」等で観客の目を釘付けに!・・・こうして「イルサ」と「グレタ」の名は良識ある世界中の人々に広く轟いたのである。


 「歌は世につれ、世は歌につれ」−と言うけれど、70年代はこんな人権無視も甚だしい映画が公開されていた時代だったのだ。聞くところによるとダイアン・ソーンは拷問映画の取材には一切応じないという。彼女にとっては「若さゆえの過ち」だったのかもしれない(だったら、こんなに出るなよ!)。


 ちなみに今回、ご紹介した4作品が手放しで絶賛するクオリティの高い映画でない事は筆者自身、重々承知している(でも日本では全てDVDが発売されていたりするから恐ろしい)。正直、このブログのタイトルとはー異なるだろう。
 ただ「風と共に去りぬ」のような古典的名作や「タイタニック」ほかのヒット作だけが映画ではない、という主張ゆえの本文である。A級からZ級作品(笑)まで広く映画にふれて<観賞眼>を養って欲しいと切に願う。