其の86:「デスペラード」の想い出・・・

 今年の「東京ファンタスティック映画祭」が中止されました。理由は<資金難>・・・。筆者も近年、忙しさにかまけて「ファンタ」に行っていませんでしたが、ロバート・ロドリゲス監督の「デスペラード」を満員の劇場で観たのは良い想い出です・・・。

 物語は悪の組織に恋人を殺されたマリアッチ(=流しのギター弾き)が復讐を果たすーというよくある内容。ロドリゲスが自己資金で制作した出世作「エル・マリアッチ」のリメイクあるいは微妙な続編というスタンス。主演はアントニオ・バンデラスサルマ・ハエック。かのクエンティン・タランティーノも<俳優>として得意の与太話を披露!見事に殺される(爆笑)。

 さすがジョン・ウーを師と仰ぐロドリゲス!バンデラスはギターケースに銃器を山ほど仕込んで、2丁拳銃で派手なドンパチを繰り広げるという<ガン・アクション好き>には、たまらない内容(ラストには彼の仲間も現れ、ギターケースからミサイルまで発射する・笑)。途中、中だるみするのが残念だが、ハエックは「フリーダ」に先行してヌードも披露するので先の欠点は帳消し!!<1粒で2度美味しい映画>と言えるかもしれない(笑)。

 この続編にして<マリアッチ3部作>を飾るのが「レジェンド・オブ・メキシコデスペラード」(タランティーノが助言した事で制作)。だが、これは完全なる失敗作!内容的にもスケール的にもイマイチだし、何より主役のバンデラスは脇役のジョニー・デップに完全に食われてしまった。誠に残念・・・!

 筆者的には余りノレなかったが、ロドリゲスは「シン・シティ」で見事、名誉回復。盟友タランティーノも一部監督するなど、ふたりの蜜月は続いている。タラも早く新作作らんかい!!