其の90:萌えの原点はここ?「小さな恋のメロディ」

 「小さな恋のメロディ」メジャー作です・・・。1971年のイギリス映画。でも、半ば忘れられてる映画の1つかもしれない(笑)。でも、今観てもいいのよコレが!久々に燃えた(笑)。
全編を彩るビー・ジーズの楽曲はいま聴いてもノリノリ(死語)!おまけに脚本は、いまや大物監督ーかのアラン・パーカー御大なのである。
 公開当時、これを観た日本の少年たちはみな少女メロディ(この映画の原題)を演じたトレイシー・ハイドのファンになったと云う。再見してみて<萌え>の原点はここにあるとみた(俺は)。

 プチ・ブル家庭(死語)の少年ダニエル(ひ弱系)は、下流の少年トム(ちょいツッパリ)と仲良くつるんでいたが、同じ学校に通う美少女メロディ(萌えのルーツ)に一目ぼれ!お互いシンパシーを感じたふたり(ちょっと唐突)は、ずっと一緒にいるために<結婚>すると周囲に宣言するー。

 こうストーリーを書くと、ひと昔前に大量に作られた(で、今はもう絶滅)<少年少女系青春映画>のカテゴリーに入るのだろうが、この<ほほえましさ>が逆に新鮮!授業中「エロ本」読んだり、裏で煙草吸ったり、さらには爆弾作ったりするガキも描かれているから、一昔前の世代もいまの子供たちの事は何もいえない(苦笑)。ふたりが交際してると知って、クラス中の奴らがからかうのも万国共通(苦笑)。この辺りも自分の少年時代を思い出すとー胸が痛い(苦笑)。
と、同時に当時の<英国カルチャー>の様子を垣間観ることもできる。

 トレイシー・ハイドをはじめ、ダニエル役のマーク・レスター、そしてトムを演じたジャック・ワイルド・・・。皆、引退したか没落したかしている(苦笑)。当時11歳だったトレイシーなどはこの後<主演作>を聞いたことがない(苦笑)。そんな彼らの貴重な姿を納めたタイムカプセルのような映画でもある。
 
 こんな純粋で爽やかなラブ・ストーリー・・・且つ仲間を守るために、最後は教師たちに反逆する勇気ある少年少女たちが描かれた作品をーいま一度観てみたいものだ。胸キュン(これも死語)!!