其の85:快作!!「ザ・グリード」

 スティーヴン・ソマーズ・・・「ハムナプトラ」シリーズの監督である。これもエセ「インディ・ジョーンズ」の味わいでなかなか面白かったですね。頭使わなくていいし(笑)。大作「ヴァン・ヘルシング」はイマイチでしたが。そのソマーズが「ハムナプトラ」以前に演出したのが「ザ・グリード」。これはマジで拾いものの<海洋パニック・モンスター・アクション>である(・・・「モンスター」がミソ)!

 「物語」はーひょんなことから<あるヤバイ仕事>を請け負った主人公(ボロ船の船長)一行が、豪華客船を襲った<謎の怪物>と遭遇してバトルする・・・という、よくあるB級パターン(笑・途中で<お約束>のお色気担当女優も出る)。「俳優陣」も、それほどメジャーな人は出ていません。ところがー!そのパワフルな演出力と展開の妙で、いつの間にかグイグイひきこまれてしまう(本当)!!

 要は「エイリアン」同様<異生物接触もの>。その「エイリアン」やキャメロンの「アビス」等は、それ以前なら単なる<B級SF>レベルだった内容に<大金>を掛けて、半ばA級に無理矢理仕立てあげたわけだが(本当よ)、この映画は本来のB級らしさを失わず(正直、「豪華客船」が出てくるまでは少々退屈)A級感を醸し出す事に成功した稀有な例であり、以降のソマーズの躍進ぶりを予見しているかのようだ。

 <モンスター>の造形も一見の価値あり!<特撮オタク>の方々にもお薦めします(笑・でもマジ)。「ヴァン・ヘルシング」の続編作るならーこちらの方を作って欲しい!!
ただーソフトのパッケージに書いてあるように「怪物が船の乗客3000人を食って、食って、食いまくる」シーンは実際にはないので、念のため(苦笑)。