<其の835>お薦め社会派サスペンス「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」

 古今東西のミステリー小説&ミステリー・サスペンス映画をこよなく愛する筆者ですが、たま~に「どんでん返し映画」が書かれた映画サイトを見たりする。各サイトによって若干、紹介作品が違うんだけど(「シックス・センス」や「ユージュアル・サスペクツ」、「猿の惑星」辺りはどこのサイトにも書かれてる)・・・個人的には「アザーズ」や「シャッターアイランド」、「“アイデンティティー”」とかは、ちょっと・・・ねぇ(苦笑:既に観てるミステリー通の方は同意して頂けると思う)。

 先日、そのテのサイトで紹介されてて鑑賞した「ザリガニの鳴くところ」(’22)は法廷ミステリーではあるけれど、ミステリー&どんでん返し映画としては、想定内のオチで衝撃はなかったなぁ。こういうパターンは山ほど観てるので(苦笑)。個人的にはミステリーの衣を纏った「女性映画」、「恋愛映画」って感じ。そういう視線で観れば決して悪い映画じゃない。

 先に挙げた「猿の惑星」や「情婦」、「生きていた男」に「スティング」ほか歴史的定番作や「セブン」や「ミスト」、「灼熱の魂」程の衝撃はないものの「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」は、ミステリーまみれの筆者(苦笑)もそのオチの捻り具合にちょっと感心させられた。「タイタニック」のケイト・ウィンスレットとセクハラ問題で第一線から退いたケビン・スぺイシーが出てます(懐)。

 

 雑誌記者のビッツィー(=ケイト・ウィンスレット)は、元同僚の女性をレイプ、殺害した罪で3日後に死刑が執行されるデビッド・ゲイル(=ケビン・スぺイシー)の指名を受け、3日間独占インタビューを行うことに。彼女と後輩男性記者は一路、刑務所のあるテキサス州へと向かう。

 対面したデビッドは死刑制度反対派の有名大学教授だった。彼によって壮絶な過去と意外な事実が日々証言されてゆく。ビッツィーらに謎のカウボーイが尾行してくる等、不穏な空気が流れる中、彼女はデビッドの無罪を確信するものの、死刑執行までもう時間がない・・・!!

 

 製作・監督は「ダウンタウン物語」、「ミッドナイト・エクスプレス」、「エンゼル・ハート」他で知られる名匠アラン・パーカー。「死刑制度」というテーマはあまりにも重いので、ともすれば嫌厭されがちだけど、広く人に伝える為にサスペンスというエンタメの形で表現したアランさんは偉い。アランさん同様、社会問題をミステリー小説にして世に問う中山七里先生も同じく偉い^^。

 サスペンス映画はやっぱり、内容をあまり詳しく書かない方がいいよね(よって上記の粗筋も過去の具体的内容は伏せました)!やはり見所はストーリー展開とケイト・ウィンスレット&ケビン・スぺイシーの演技合戦でしょう。今にして思えばケビン・スぺイシーは「セブン」や「ユージュアル・サスペクツ」にも出てた。ミステリー、サスペンス映画が好きだったのかも。

 

 これ以上は余計な情報いれないでよろし!それでは映画をお楽しみください。