其の121:爆笑コメディ「メルシィ!人生」

 先日、「フラガール」を観賞しました!評判に違わぬ良い作品でした・・・が、今回は置いといて(笑:期待していた人、悪いね)フランス産爆笑コメディ映画「メルシィ!人生」(’00)をご紹介します!!筆者はコメディ観ても本当に面白くない限り笑わないタイプなのですが(故にこのブログでもコメディはほとんど書いていない)ーこれは笑った、笑った!名優ジェラール・ドパルデューも出ております。

 
 物語は・・・コンドーム会社に勤める真面目だけがとりえのサラリーマン・ピニョン(=ダニエル・オートゥイユ)は妻子に見捨てられた挙句、会社もクビになるとの話を聞き、超崖っぷちに!人生に絶望した彼に、隣に住む老人が<ある策>をさずけるー。ある日、彼の会社に届けられた写真・・・それにはピニョンがゲイ仲間と一緒に写っていた!経営陣は「ゲイ差別」と糾弾される事を恐れて解雇を撤回。周囲の彼を見る目が変わるのだが・・・。


 日本国内で有名な<ゲイ・タウン>と言えばご存知「新宿二丁目」ですが、フランスにもメッカの街があるそうで(先日の私のフランス取材では勿論行ってません)、ネタ的にもタイムリーだったと容易に推測できます。日本でも一時期、そういった方々が認知されると同時に<主人公にした作品>が連発されたしね。


 「えせゲイ」に扮した主演のダニエル・オートゥイユは、パトリス・ルコントの「橋の上の娘」やジュリエット・ビノシュ共演の難解なサスペンス「隠された記憶」など本来はまともな映画に出ている方。そんな彼があのような姿まで披露(書きたいがネタばれになるので・・・書けない!!)するとは(爆笑)。日本での知名度はまだまだですが<名優>の名にふさわしい(どんなジャンルもこなせてこそ「真の一流」)。


 監督はフランシス・ヴェベール。誰がどう聞いても・・・フランス人(笑)。今作の前にも「奇人たちの晩餐会」でコメディを演出しております(これもなかなかの出来)。「フランス映画」と言えば、そのタルい展開で一時期低迷しましたが、この作品は「カット割り」「台詞」共にハリウッド並にテンポ良く進行!切れ味鋭く、大いに笑わせてくれます。


 先日訪れたパリではダニエル・オートゥイユ主演、モニカ・ベルッチ共演の新作映画「ナポレオン」(これも図柄で判断すると、どうみてもコメディ)のポスターが街のあちこちに貼ってありました(ダニエルがナポレオン役)。未だ公開前だったので残念ながら観ることは出来ませんでしたが、日本で公開された暁には劇場に足を運んでみたいと思っています。


 さて、次回はー「フラガール」か、はたまた別の作品か。全ては筆者の気分次第(笑)。