其の129:CGのチカラ!「アップルシード」

 ここ数年のCG技術のレベルには目を見張るものがある。先日発売された家庭用ゲーム機「プレイステーション3」のソフトも非常にクオリティーが高い!正直、金と時間をかければどんな映像も作れる時代。2004年に公開された映画「アップルシード」は日本初の<フル・3D・アニメーション>(というふれこみ)。それはそれはー凄い映像だった!!


 「物語」はーなにせ「攻殻機動隊」、ヴィスコンティじゃない「イノセント」の士郎正宗が原作なんで設定が細かく書きにくい(苦笑)。あえて書くなら<非核大戦後>の「人類(=作中では「ヒト」)」と「良種のDNAをかけあわせた人」が共存する社会。ヒロイン・デュナンを軸として、どちらが次世代の「盟主」になるのかをめぐって陰謀(&戦い)が繰り広げられるという話。・・・わかるかなぁ?


 一口に「フル・3D・アニメーション」といっても「トイ・ストーリー」のような映像ではない。従来のセル画+CGの合成といった肌触り。「背景」はほぼ3DCG、キャラクターは「モーション・キャプチャー」によって動きのデータをとって作画されている。画期的なアニメ制作方法だといえるだろう。勿論、若干「背景」のCGはチャチいところもあるけれど(苦笑)。セル画になれた日本人には、こちらの映像の方が違和感なく入れそうな気がする。


 アニメーションの<利点>のひとつは「実写」では不可能な動きをつけられること!今作でもその点を最大限に活かして、すんごいアクションを見せてくれます。まるで・・・「マトリックス」だ(笑)。
 おまけに「宇宙の戦士」か、はたまた「ガンダム」の「モビルスーツ」かという<超高性能ロボット>も大挙登場!!「アップルシード」(意味は映画の後半でわかります)の謎&その入手をメインに、ハリウッド映画の様な展開とクライマックスの大バトルが待ち受けております。まぁ、いつかどこかで見たようなモノの寄せ集めっぽいんだけど(苦笑)、映画は素直に面白い!


 ヒロインやロボットの絵だけをみて「萌え系」だと勘違いされている、そこのアナタ!食わず嫌いは損をしますよ(大きなお世話だ:苦笑)。