2009-01-01から1年間の記事一覧

其の330:インド人にビックリ「スラムドッグ$ミリオネア」

先日のアカデミーで作品賞を含む8部門に輝いた「スラムドッグ$ミリオネア」を観賞。日頃映画などついぞ観そうにないデカい声のオバちゃん(失礼!)とかまでいて混んでた(苦笑)。アカデミーといっても所詮は「ハリウッドの映画関係者が身内の作品を表彰…

其の329:輝男!輝男!!輝男な続編もの2本

「網走番外地」シリーズの監督にして日本のカルト映画王としても知られる故・石井輝男(今風に呼ぶならテリー石井か?)。彼は宇津井健のもっこりタイツ姿が眩しい「鋼鉄の巨人(スーパージャイアンツ)」シリーズの監督でもある(笑)。そんな彼の絶頂期の2…

其の328:タイトルも凄い「エロ将軍と二十一人の愛妾」

誕生から100有余年を経た<映画>というメディア。その中で様々なジャンルが生まれては消えていった。「女囚もの」、「拷問もの」そして・・・「艶笑コメディ」。それらの類いは21世紀の視点では<下世話な時代に狂い咲いた仇花>だったかも知れないが…

其の327:ウー的歴史大作「レッドクリフPart2」

大雨の中、「プラダを着た悪魔」のアン・ハサウェイ主演作「レイチェルの結婚」を観賞。キャッチコピーに「家族の運命を変えたあの出来事。人生最良の日に明かされた秘密とはー」とあるので、最低でも<本当は主人公は養女だった!>とか、あるいは<家族が…

其の326:桃色暴力時代劇「不良姉御伝 猪の鹿お蝶」

これまで度々紹介してきた70年代の東映ポルノ活劇(通称「東映ピンキー・バイオレンス」)。この消滅したジャンルを後世に残すために筆者は書いているわけだが、今回紹介するのは一部で再評価されている(ごく狭い範囲だけど:苦笑)鈴木則文監督作「不良…

其の325:ヒーローの光と影「ウォッチメン」

筆者の昨年のベスト1だった「ダークナイト」は日本では大コケ(想定内だけど)。ところが「映画秘宝」のベスト1は勿論、映画館主が選ぶ2008年度の第1位ほか「ダークナイト」は<玄人筋>では高く評価された。観るべき人が観れば「ダークナイト」の価…

其の324:ストラーロが魅せる「新・殺しのテクニック」

PCの調子が悪くて予定より更新が遅れましたわ(汗)。もっともメッチャ忙しかったので時間もなかったけど(苦笑)。以前、告知したように残る2本の「殺しのテクニック」を紹介します。もっとも邦題だけでシリーズでもなんでもないのでどれから観ても問題…

其の323:史実と虚構と。

トム・クルーズ主演の映画「ワルキューレ」を観た。実際にドイツ国内で起こったヒトラー暗殺未遂事件の顛末を描いた実話の映画化。当然、<オチ>は分かりきっているので、いかに話を盛り上げていくかが監督の腕の見せ所だが・・・「ゴールデンボーイ」&「…

其の322:カルトサイコスリラー「赤い影」

世の中には一度観ただけではよくわからない映画が多々ある。印象的な映像、意味深な台詞に難解な展開。そして意外なラスト・・・。そういう映画は確実に後を引く。1973年に製作された映画「赤い影」(イギリス・イタリア合作)もそんな作品の1本だろう…

其の321:伊版ゴルゴ13?「殺しのテクニック」

このブログでこれまでマカロニウエスタンをさんざん紹介してきましたが、勿論イタリアでウエスタンばかり作られていたわけではありません。1966年公開の映画「殺しのテクニック」は、現代(=60年代当時)を舞台に孤高の殺し屋を描いたアクション作!…

其の320:日本の黒歴史「実録・連合赤軍」

「バッド・ムービー・アミーゴスの日本映画最終戦争 2007−2008年版 邦画バブル死闘編」(洋泉社刊)が面白い。著者たちが毎月、公開された日本映画を自腹で観て、そのダメさ・いい加減さを徹底的に批判するという内容。筆者の愛読月刊誌「映画秘宝」…

其の319:ブラピ夫妻、各々の最新主演作!

余りの忙しさに更新が遅くなりました。ハッキリ言って映画観てる場合じゃなかった(苦笑)。そんな状況ながら睡眠時間を削って観た新作映画2本を紹介します(共にまだロードショー中なので書ける範囲で)。偶然ながらブラッド・ピット主演作とアンジェリー…

其の318:緊急番外編「おくりびと」がオスカー獲得!!

本日、行われた米・アカデミー賞授賞式ですが・・・まさか日本映画が「外国語映画賞」に輝く日が来るとは想像もしていなかった!おかげでTV局はもう大騒ぎさ!夕方なんて全ての民放が同じ時間帯でこのニュースを放送してた(苦笑)。筆者が生きている間に…

其の317:韓流式ラブコメ「彼女」シリーズ考察

最近では「韓流ブーム」も落ち着いたようで余り言われなくなりましたな。筆者も韓国映画はそんなに数多く観ているわけではありませんが、ヨン様以前に韓流ブームの先駆けとなったアクション映画「シュリ」は面白かったし、「殺人の追憶」は全てにおいて<完…

其の316:フルチの異色マカロニ「荒野の処刑」

三谷幸喜監督の第4作「ザ・マジックアワー」を観賞。ギャングもの(&日活無国籍アクション)をベースにしたコメディーですが・・・佐藤浩市と西田敏行の名演技に笑わせていただきました^^演出も前作「THE有頂天ホテル」より遥かにうまくなっていたと…

其の315:「20世紀少年 第2章」は・・・

3部作の真ん中「20世紀少年 ー第2章ー最後の希望」を観ました。最初から原作以上のことはないと思っていましたが・・・予想していたより面白かったですよ。内容てんこ盛りで! 前作「−第1章ー終わりの始まり」(←いつの間にかついたサブタイ)は200…

其の314:古き良き時代の恋愛劇「情婦マノン」

「チェ2部作」の後半、「チェ 39歳別れの手紙」を観たのですが・・・前作より時間のシャッフルがなくなった分、シンプルで観やすいのだけれどゲバラを知らない観客の為への配慮は今回も皆無でした。 前作はキューバ革命が成立してハバナ入場を目指すとこ…

其の313:男女は摩訶不思議「グリーン・カード」

沢尻エリカの結婚騒動もあとはハワイからの帰国を待つばかりですが・・・彼女から筆者が連想するのは映画「パッチギ!」での可憐な姿だったが・・・実は女王様キャラだったということで(苦笑)。 映画「パッチギ!」は重いテーマを扱いながらも面白かった。…

其の312:番外編「80年代ベスト映画」

多忙につき隙をついての更新です!先日、「ローリングストーン日本版」が「80年代映画ベスト30!」なるものを発表していました(=勿論、洋画オンリー)。<80年代>は筆者的に「20世紀少年」として思春期を過ごした並々ならぬ思いがある時代(→「大…

其の311:インテリ向け伝記「チェ 28歳の革命」

2009年1月1日はキューバの革命戦争勝利50周年だったそうで。そんなナイスなタイミングで公開されたのがTシャツのプリントで御馴染みの革命家チェ・ゲバラを描いた2部作の第1弾「チェ 28歳の革命」(’08:スペイン=仏=米)。監督は「オーシ…

其の310:「モンド映画」がもたらせたものとは

2009年になりました^^本年も何卒宜しくお願い致します。 いま思うに昨年は邦画・洋画問わず「新作紹介」が多めで、「ジャンル映画」をあまり取り上げていなかった気がする。いまは失われつつある(もしくは失われた)ジャンル「フィルム・ノワール」や…