<其の731>コリアン・サイコ・スリラー「下女」&2020年総括(短)

 ついに2020年の大晦日ですが・・・コロナで東京はマジやばい事に(怖)!!

コロナと「鬼滅(映画興行成績1位&主題歌レコ大受賞)」で終始した1年だったなぁ。

 

 そんな2020年最後の年に更新するのが韓国映画「下女」(’60)。10年ぐらい前にその存在を知りながらも、日本未公開作で観る機会がなくて・・・。それが先日、日本でもブルーレイが発売されたので、ようやく観る事が出来た^^。

 

 紡績工場の「音楽部」に勤めてるピアニストが主人公(妻&2人の子持ち)。ある日、奥さんが過労で倒れた事きっかけで「下女(=家政婦さんの意)」を雇うのですわ。その彼女がちょっと怪しい雰囲気のコ・・・。後日、奥さんの体調も戻って3人目の子供を妊娠&一時実家に帰省。その妻子が不在の間、主人公のメンタルをだだ下げる事件が起こって、下女に誘惑されて浮気をしてしまう。すると、その下女も妊娠(あちゃ~)!彼女は主人公に迫りまくり&全力で一家を潰しにかかる・・・!!

 

 ・・・というめっちゃ恐ろしいストーリー^^。筆者のように、いい年こいたおっさんが観たら、実に怖い話(笑)。最後どうなるのかは見てのお楽しみということで❤

 監督・脚本はキム・ギヨン(1919~98)。アカデミー獲った「パラサイト」のポン・ジュノ監督にも多大な影響を与えた韓国映画界の名匠。この方、今作をその後2回もリメイクしている!同じ監督が2回もリメイクって・・・これは世界的に見ても彼ひとりじゃないかしら(2010年のリメイク「ハウスメイド」は別の監督)。

 撮り方や小道具の扱い方を見ても、ヒッチコックその他、特にハリウッド製スリラーの影響を個人的には感じた。公開当時、映画観た韓国国民の反響は凄かったようで、下女役を演じた女優さんは大バッシングを受けて、その後映画界から去ったという(可哀想に)。そんなリアクションを“緩和”する為に、監督は最後の最後でちょっと「悪い種子」(’56・米)を連想させる部分を加えたと思うんだけど、効果はなかったみたいですな。

 当時、実際にあった事件を下敷きにしてるとか、してないとか・・・という話だが(どっちやねん)、映画で下女に名前はないー。これは作品に普遍性を与えるべくキム監督が意図したと考えるが・・・どうでょう?単にヒッチコックの「レベッカ」の真似だったりして(多分違う)。

 

 さて、毎年勝手にやってる<1年の総括>ですが・・・書くのが嫌なくらい映画館で観れていない!だって、映画館で観たの、たったの5本だよ!!コロナで一時入場制限&観たいの全部延期されたからね・・・(泣)。筆者は漫画読んでて話は知ってるけど映画の「鬼滅」は観てないし。こんなに観ていないのは物心ついてから初めての事。悲し過ぎる。なので、今年は作品名を列記しません。書いててブルーになってきたー。

 

 来年2021年は、ようやくの「エヴァ」に「007」、スピルバーグの新作も公開されるようだから・・・愉しみに待ちたいけど、来月中旬ぐらいには、再度「緊急事態宣言」出る気がしてるし・・・う~ん。

 なんとか春には状況も落ち着いて、予定通りに映画が公開される1年になる事を切に祈りたいと思います。

 

 それでは皆様、くれぐれもコロナには気をつけて、よいお年をお迎えください!!