其の576:シリーズ第5弾「ミッション:インポッシブル」

 お盆前後、1日の休みもなく延々働き続け、ようやく一段落しました(涙)。殺人的暑さ以外に“夏”らしさを感じたのは、仕事で撮影しにいった花火大会の“花火”と取材の合間に食べた“かき氷”ぐらいのものか(寂)。

 そんなことで、ようやくトム・クルーズ主演にしてシリーズ第5弾「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」を観に行く(↑上段ブログタイトルは長すぎるので一部省略)!同時期公開の「ジュラシック・ワールド」に対抗して観客動員増やすためか、日本版のTVCMとか駅貼り広告にやたら<最後のミッション>とか出して、それとなく<シリーズ最終作!?>的雰囲気にしてるけど、全然違いますから(→実際、第6作の製作も決定しとる)!!宣伝会社の人は今時、古典的なセコい手法を使わぬよう宜しく頼みますヨ(このSNS時代、どうせすぐバレっからさ)。勿論、これまで同様ネタばれしない範囲で書きますので。


 IMFのエージェント、イーサン・ハント(=勿論、トムさん)は、謎の犯罪集団“シンジケート”を秘密裏に探っていた。そんな中、イーサンは指令を受けるためロンドンのレコード店を訪れるが“シンジケート”の罠にかかる。拘束された彼は拷問を受けるものの、謎の女・イルサ(=「ヘラクレス」のレベッカ・ファーガソン)の手助けによって脱出することが出来た。その頃、本国アメリカではCIA長官アラン・ハンリー(=アレック・ボールドウィン)の進言により、ブラント(=ジェレミー・レナー)の抵抗も虚しく、IMFは解体決定。その上、イーサンは、CIAにより国際手配とされてしまう・・・。6か月後、元IMFメンバーで現在はCIAの監視下にあるベンジー(=サイモン・ペッグ)はオペラ鑑賞のため、オーストリア・ウィーンを訪れる。だが、それは彼に協力を依頼する為にイーサンが画策したもの。イーサンはベンジーと共に“シンジケート”の暗躍を食い止めるべく奔走するのだが・・・!?


 前作より4年(!)を経ての大ヒットシリーズ最新作。ちなみにサブタイトルの“ローグ・ネイション”とは、直訳すると「悪党の組織」とか「無法国家」等の意。絶賛上映中なので、詳細は書かないけど観てれば、まんまの副題だとよく分かります^^

 CMでは、やたらトムさんが飛行機にぶら下がってるシーンを使ってますけど・・・ちょっとだけ<ネタばれ>しますけど、あの場面、まだ本編ではほんの最初の方のシーンなのよ(←準備と撮影はマジで大変だったらしい)!あんな凄いシーンは中盤、あるいはクライマックスにもってくるのが普通なのに、それをド頭から持ってくるとは・・・もう、これで完全につかみはOK(byダチョウ倶楽部)!あとはドキドキハラハラしながらスクリーンを観てればいい(笑)。

 前作にも見られた上下の空間を生かした肉弾戦の他、カーチェイスやバイクアクションに加えトムさんの水中素潜りシーン(→映画では「3分」という設定ながら実際には6分潜ったそうな)とアクションたっぷり。トムさんはジャッキー・チェンに迫る勢いで体張って頑張ってます^^

 監督・脚本は「アウトロー」(’12)でもトムさんと組んだクリストファー・マッカリー。見せ場見せ場の連続&ナイスなストーリー展開、要所を押さえたカッチリした演出が今作でも光る。彼によると「ヒッチコックのサスペンスフルな演出タッチを用いた」とのこと。現在のアクション映画はカット割りが早いし、今作でもCGは若干使っているので、そんなにヒッチコックは感じなかったけど(苦笑)ここまでやってくれれば監督として十分でしょう。謎の女・イルサもイーサン並に強いので、そのテの女性がお好きな御仁にもよろしいかと。

 
 毎回<監督を変える>のでカラーも毎回変わるのが今シリーズ最大の特徴だが、黒幕の正体分かった後はひねりがなかった「1」、アクションが格段にレベルアップしたことに反し、ストーリー性が弱まった「2」、へヴィーな展開を全編つら抜き通した「3」、そしてユーモアも加わり映画自体の完成度がより高まった「4」。私見では今作は若干「4」には劣るものの(←少々、「こうなるんじゃないか」という予測が当たったこと&最後のオチがああくるとは意表を突かれたものの・・・う〜ん。書きたいけど書けない!!)十二分に愉しませて頂いた^^。宣伝会社の予測通り(?)恐竜が出る映画には興行成績負けてるけど(苦笑)、個人的には恐竜や人喰い巨人が出てくる某映画より遥かに良かった!!そんなに本数観れてないけど、マジで今夏一番のお薦めだと書いておきます。


 このシリーズも全てリアルタイムで映画館で観てるけど・・・改めて考えるとデ・パルマが監督した「1」が公開されたのが1996年。もう20年近くも前!!筆者も老眼に悩む年にもなるよなぁ・・・(とほほ)。