<其の728>踊りなしのブラックコメディ「盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~」

 いま現在、「アメリカ大統領選挙」開票の真っ最中。勝つのはトランプ、バイデン・・・どちらだ!?

 

 先日、超久々に試写会行って(コロナ渦で遠慮してた)、人気漫画原作「約束のネバーランド」の実写版を観ました。原作の冒頭にあたる“GFハウス脱獄編”が描かれています。主人公たちが子供なので(→映画は少し年齢上げてある)、当然子役たちのお芝居が映画の肝になるのだけれど、メインの子供たちの演技が学芸会レベル(ごめんなさいね)で、いい年こいたおっさんが観るにはちとキツかったかな・・・。美術やCGは頑張ってるんだけどね~。“鬼”つながりでラスト「鬼滅の刃」的なバトルを入れたら、もっと面白くなったかも・・・いや、双方のファンから怒られるな(苦笑)。

 その反面、大人の俳優陣→→→特に北川景子は怖い先生やってて良かった!あの調子でホラー映画もやって欲しいなぁ^^。渡辺直美もシリアスとギャグ、スレスレのところの演技を披露していて好印象。でも松坂桃李が被ってたヅラのクオリティーは・・・もう少し何とかして欲しかった(苦笑)。

 

 さて、ようやく本題。このブログに書くのはいつ以来か・・・今回、久々に<インド映画>を紹介します。作品は「盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~」(’18)。インド映画といえば<必ずダンスシーンが入る>、<上映時間が長い>、<濡れ場は水に入る>・・・等々数々の<お約束>がありますが、今作は一切踊りなし!上映時間も2時間とちょい(138分)&ベッドシーンも水でない(笑)!しかもブラックユーモア満載のサスペンス映画!!・・・こういうの好き❤

 

  インド・プネー。アーカーシュは芸術的インスピレーションを得る為に盲目を装うピアニスト。ひょんなことから彼は街で出会ったソフィに誘われ、彼女の父親が経営するレストランで雇われる事に。アーカーシュの演奏は人気となり、ソフィとも親密な関係となって人生の喜びを噛みしめるアーカーシュ。

 そんなある日、アーカーシュは往年の人気俳優プラモードから、彼の後妻シミーとの「結婚記念日」にサプライズとしてピアノを演奏して欲しいと頼まれる。「結婚記念日」当日、彼のマンションを訪れたアーカーシュはシミーの前で演奏を始めると、そこでプラモードの死体を見てしまう!動揺を隠す為にトイレに行ったところ、そこには銃を手にした殺人犯の男が隠れていた!!シミーと男はアーカーシュが盲目だと信じ、彼が演奏する中、死体の処理を始める・・・。

 自分で盲目でない事を告白するか否か迷いに迷った結果、アーカーシュは意を決し警察署へ向かうと、そこに現れたのは殺人犯の男・・・マノーハル警察署長だった!!果たしてアーカーシュの運命は如何に!?

 

 ・・・まぁ、凄い話だよね(笑)。こんな状況になったら・・・もう笑うしかない!この後、映画は我々(=観客)の想像の遥か上をいく驚愕の展開が待っていて、観ていて「マジか!」の連発となる(笑)。本当はもっと書きたいけどネタバレ禁止ブログなので、書けない・・・う~ん、つらい^^!!

 今作製作のきっかけは、監督のシュリラーム・ラガヴァンが短編映画「ピアノ調律師」(’10)を観て気に入り、これを基にして脚本を執筆したことによる(「ピアノ調律師」がアイデアの基になっている事はクレジットで紹介あり)。詳しく書けないけど、すげーブッ飛んだ展開だから・・・オリジナルとは全然違うと思う^^。

 2017年6月クランクイン。44日間のスケジュールを約1年間かけて撮影したそうな。都市部から郊外までロケしているから、現在のインドのリアルな様子が見られるのも魅力だし、<お約束>をあえてやらない今作はインド映画を次のステージに引き上げることにもなるのでは・・・とも思う(違ったらメンゴ)。

 

 映画のラストのラストは・・・人によってどう考えるか意見が分かれると思う。見た後で、どう解釈するかーを話し合うのも映画鑑賞の愉しみのひとつ^^!