其の644:「エイリアン: コヴェナント」を観る

 リドリー・スコット監督最新作「エイリアン:コヴェナント」を観ました。「エイリアン」(’79)の“前日談”「プロメテウス」(’12)の続編にして、エイリアンのルーツを描いた新シリーズの2作目(ややこしいのう)!・・・何度も書いたけど、「スター・ウォーズ」シリーズ、「ブレードランナー」同様、まさか小・中学校時代に観た映画の続きをアラフィフのこの年になるまで観る事になろうとは夢にも思わなかったよ(苦笑)。大ヒット上映中につき、さくっ・・・と寸評を。勿論、ネタバレはなしで❤

 
 西暦2104年ー。地球から新たな植民地となる惑星「オリガエ6」を目指し2000人の入植者と共に航行中の宇宙船「コヴェナント号」。コールドスリープ中のクルーに代わり、船の管理をしているのはアンドロイドのウォルター(=マイケル・ファスベンダー)だ。ところが思わぬアクシデントが発生!船長以下、数十名が命を落としてしまう。亡くなった船長の妻でクルーのひとり・ダニエルズ(=「スティーブ・ジョブズ」のキャサリン・ウォーターストン)は悲しみに暮れる。程なく謎の電波をキャッチした一行は船長職を引き継いだオラム(=「秘密の絆」のビリー・クラダップ)の主導により、ダニエルズの反対を押し切って電波の発信元である惑星へと向かったのだが・・・!?
 ・・・後は書くまでもなく皆様の予想通り、エイリアンと遭遇して大変な目に遭います^^


 「プロメテウス」の10年後にして、「エイリアン」1作目の20年前のお話に当たる今作(←いつのまにやら「1」の年が2124年に変更されとる)。ちょいちょい話に出てくるので、最低でも「プロメテウス」を観た上で劇場へ行きましょう。そうじゃないと分からん部分、多々あり。

 ぶっちゃけ「プロメテウス」よりは面白かったですよ。エイリアン襲来の衝撃はもはやないけど(これは「ジュラシック・パーク」シリーズも同じ)。「1」のテイストに近いから、そこが筆者的にはヒット。ヒロインはもう少し華のある人だったらもっと良かったけどネ。但し、またまた新しいエイリアンが登場&近年、スコット組の常連となったマイケル・ファスベンダーの<1人2役>が見所だと書いておきましょう!後は・・・ネタばれしちゃうから、ひ・み・つ♪

 スコット的にはジェームズ・キャメロンの「2」まではアリだけど、「何故、誰もエイリアンのルーツを考えへんの?」という事が不思議で仕方なかったそうで、この<前日談シリーズ>を開始した訳だが(←年齢も考えると、自身の“ライフワーク”にするつもりかも)「あと2本作ったら最初の『エイリアン』につながる」とコメント。前日談があと2本って・・・(あんぐり)!いまやってる「猿の惑星」の前日談シリーズ(’11、’14、’17)みたいになってしまった(苦笑)。あんまり前日談続けるよりも、ビジュアル・コンセプトまで公開しながら頓挫した「エイリアン5」の方が観たかったなぁ・・・。スコットにはやるなら、もう2本まとめてパッパと作ってほしい!そうじゃないと、もしスコットが亡くなっちゃったら、中途半端で終わっちゃう!!

 
 <どうでもいい邪推>てっきりリドリー・スコット自ら監督するのかと思ってたら、何気に製作総指揮に回った「ブレードランナー2049」が来月末、日本公開。「エイリアン」はやるけど、「ブレラン」やらなかったのは、製作当時、スタッフ&キャストと大揉めした苦い過去を思い出したのかも!?