其の594:お洒落スパイアクション「キングスマン」ほか

 毎度毎度の言い訳で恐縮ですけど・・・忙しくて間があきました。インフルエンザにかからんよう気をつけないと!

 スペースオペラスター・ウォーズ」とは真逆のベクトルで作られたSF映画「オデッセイ」を鑑賞。原作はアンディ・ウィアーの小説「火星の人」。監督は近年、スペクタクル史劇とSFを交互に手掛けてるリドリー・スコット^^。近未来、事故のため火星でひとりぼっちにされた宇宙飛行士(=マット・デイモン)が酸素・水・食糧の“ないない尽くし”の中で孤軍奮闘する姿と、彼の救出を試みる人々を描いたもの。誰もが思うように“火星版「ロビンソン・クルーソー」”、“「アポロ13」+「キャスト・アウェイ」”という感じです。絶望的な状況ながら主人公が“明るい”のが新機軸かも。
 火星の描写や宇宙船がリアルで(さすがはハリウッド)普通に面白かったですけどね・・・火星の土で地球の生物が育つかどうかは知りませんが、重力描写は・・・確実に嘘だったな(苦笑)。あと火星の嵐は本当はあんなに激しいものじゃあないらしいけど、<映画>としては良かったですよ!筆者が主人公だったら、すぐに心が折れて死んでるわ(笑)。


 昨年2015年は本家大ヒットスパイ映画「007」のほか、「007」から派生したスパイもの「ミッション:インポッシブル」も公開された“スパイ映画豊作の1年”でもありました。マーク・ミラーとデイヴ・ギボンズによるアメコミ原作の「キングスマン」(’14・英)もその内の1本ですが・・・めっちゃ面白かった^^!!後半、ちょいとビックリする展開がありますが、当ブログではネタバレしませんので安心してください!書いてませんよ(笑)!

 
 イギリス・ロンドン。シングルマザーの母とヤクザな男たちに囲まれ、恵まれない日々を過ごす青年エグジー(=新人タロン・エガートン)。彼はひょんなことから逮捕された際、見知らぬ男・ハリー(=「英国王のスピーチ」のコリン・ファース)によって保釈される。ハリーは、どこの国にも属さず難事件やテロ事件を解決するスパイ組織<キングスマン>のエージェント。実はエグジーの父も<キングスマン>のメンバーだったが、エグジーの幼少時に殉職していた。そのエグジーの父に命を救われていたハリーは彼の能力に目をつけ、エグジーを<キングスマン>のエージェント候補生としてスカウトする。エグジーほか候補生がメンバーに合格すべく過酷な合宿を受けている頃、IT長者のヴァレンタイン(=サミュエル・L・ジャクソン)は恐るべき陰謀を画策していた・・・!
 
 監督・脚本のマシュー・ヴォーンは前にもミラー原作の映画「キック・アス」を監督した御仁。今作でも「キック・アス」同様、ユーモアを交えポップでスタイリッシュなアクションを演出している。話の肝は(よくあるパターンだけど)ハリー&エグジーの師弟コンビを描いたもので、「キック・アス」より遥かに人体破壊描写は抑えてあるから(血ドピューとかもないし)「キック・アス」がダメだった婦女子にもお薦め(笑)!

 ヴォーン曰く今作は「昔のスパイ映画へのラブレター」・・・ということで、本家「007」は元より「0011ナポレオン・ソロ」や「おしゃれ㊙探偵」、「それ行けスマート」ほかスパイ映画のオマージュ、テイストがちょいちょい入ってるのでスパイ映画好きの人はより愉しめるだろう。<キングスマン>のボスをマイケル・ケインが演じているのは彼が以前出演していた「国際諜報局」が元ネタ・・・であることが分かった人はかなりのスパイ映画通❤

 コミカルながらもハードバイオレンスアクションが展開される今作。主演の“演技派俳優”コリン・ファースが本格アクションをほとんど自分でこなしたことにも驚いたけど(アクションを猛特訓したそう)、中でも両足が剣の義足になっているヴァレンタインの女秘書は凄かった(←演じたのはソフィア・ブテラ)!!まさに女性版「殺し屋1」状態!彼女の活躍(!?)に要注目ということで。キャスティング的に一番ビックリしたのはルーク・スカイウォーカーことマーク・ハミルが脇役で出ていたこと!「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」出演といい・・・「パルプ・フィクション」の時のジョン・トラヴォルタと同じく、マーク・ハミル再ブレイク・・・なるか(多分ないだろう)!?


 この「キングスマン」、早くも今年の春から「続編」の撮影開始予定だそうで。後半の展開を書けなかったから分かりにくいかと思いますが・・・いろんな噂が出ていて、果たしてどういうお話になるのか興味深々だ^^。