其の526:「キック・アス2」続編の出来は!?

 何だかんだしている内に月が変わってしまいました(汗)。しかし3月なのに、この寒さ・・・やっぱり全地球的異常気象が進行していることは間違いないな・・・。

 先日、久々映画館に行って「キック・アス ジャスティス・フォーエバー」を鑑賞。“なりきりヒーロー”キック・アスの活躍を描いて大ヒット、クロエ・グレース・モレッツ出世作ともなったシリーズの第2弾です。少々不安も抱きつつ観たのですが・・・いつものようにネタバレしないように書きますわ♪


 “自称ヒーロー”「キック・アス」ことデイブ(演じるのは前作と同じアーロン・テイラー=ジョンソン)はヒーローを辞め、普通の高校生活を送っていた。だが卒業が近づき進路を考えるようになった際「将来やりたいことは、やっぱりヒーロー」だと確信。「ヒット・ガール」のミンディ(→クロエ・グレース・モレッツ)に頼んでトレーニングを始めるようになる。丁度その頃、「キック・アス」に父親を殺されて復讐に燃える「レッド・ミスト」(→クリストファー・ミンツ=プラッセ)は誤って母親を殺害。更なる悪を目指し「マザー・ファッカー」を名乗る。ミンディが保護者となった男性からヒーロー活動を禁じられてしまった為、デイブは同じ“なりきりヒーロー”「スターズ・アンド・ストライプス大佐」(演じるのはジム・キャリー!)とその仲間たちによるグループ<ジャスティス・フォーエバー>に参加。街の自衛に乗り出すが、金で雇った極悪人軍団を率いる「マザー・ファッカー」が活動を開始した・・・!!


 個人的には前作は“ヒーローもののパロディ”という大前提に加えて「主人公が通販で買った衣装を着用」、「活動する姿がYouTubeで投稿されて話題になる」「あどけない女の子がバンバン悪人をぶち殺す」辺りのネタが斬新&肝だったと思うんだけど、4年ぐらい間あいちゃったから、クロエもすっかりティーンになっちゃって・・・その辺りは観る前も観た後も少々残念だったな。アメコミの原作あるんだからパッパッと作れば、この問題は回避出来たのに!!
 
 監督・脚本がマシュー・ヴォーンから新鋭ジェフ・ワドロウに変わったのも少々心配だった。続編ものは監督によってテイストが変わるから(例:「エイリアン」シリーズ)。いくらヴォーンとコミック原作者たち(マーク・ミラー、ジョン・ロミータ・Jr.)が製作サイドに入っていても・・・ねぇ。

 ところが前作同様、漫画テイストのアクションは勿論のこと、“ブラックさ”が健在なんでホッとした!「レッド・ミスト」が母親殺した後、遺品整理していたらSMのボンテージ衣装と道具が一式出てきて、それを身に着けて「マザー・ファッカー」に改名するとか(笑:あぶないスラングまんまやんけ)、短期間まともな“女子高生”になったクロエが同級生を特殊兵器を使ってシバく時、やられた女子が大量のゲロとうんこを漏らした時には大笑いしたね。他にいたお客さん達はし〜んとしてたけど(苦笑)。これこそ<キック・アススピリット>(笑)!

 絶賛ロードショー中につき余り書けませんが<前作の発展形>ということで、なかなか面白くは観れましたよ^^!他のアメコミ映画でもお馴染みのパターンながらデイブ、ミンディそれぞれの生活の変化、内面の変化あり。<個VS個><軍団VS軍団>のバトルもありで。少々前作の良さが失われつつも(主人公演じたアーロン・テイラー=ジョンソンも単なるイケメンに成長していたのは月日のせいか)それなりの“補強”はされているんで。

 
 原作コミックはもっとバイオレンスがきつくて、ブラックユーモア満載なのですが、あくまで洒落のわかる方々にはこの映画をお薦めします。これ観ててシ〜ンとしてるようじゃ、作った人たちに申し訳ないぜ!!