其の589:「007」、「SW」短評&2015年個人鑑賞総括

 2015年も残り2日となりました。ただただ仕事だけをして、他になにもやらなかった今年1年を反省・・・!!!

 そんな中、無理矢理「007 スペクター」と「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を鑑賞。両方とも大ヒット公開中&ネタバレ禁止主義の筆者ゆえ、ごくごく短く2本書かせて頂きます。ちなみに「SW」は料金を2000円に引き上げた某劇場系列以外のところで観ましたわ(ただでさえ日本の映画料金は世界一高いのに人気作に便乗するとは何事か)!!

 まず「007」の方は、ダニエル・クレイグ扮する仕切り直したニュー・ボンドの4作目。前作の「スカイフォール」からお話が少々続いておりまして・・・前々作でバトルしたMr.ホワイトとかも出てくる(この“話が前から継続してる”というのがクレイグ版ボンドシリーズ最大の特徴)。鑑賞する場合は、これまでの3作も観ているとなおいいだろう。オープニングや劇中にこれまでの敵キャラとか出てくるし。そして遂に復活・再登場するボンドシリーズ最大の敵組織<スペクター>!!いや〜、初代ボンド、ショーン・コネリー時代のボンドを知ってる人はこれだけで燃えるね(笑)!
 完成度及び全体のまとまりとして、クレイグ版ボンドの中で一番出来がいいと思う。冒頭から凄いアクションが展開されるわ、スパイ映画お約束の秘密兵器も出るし(といっても割と地味だけど)、過去3作には余りみられなかったユーモアもある・・・足りないのは“お色気”ぐらいか(笑:モニカ・ベルッチが出演と散々宣伝された割りにあの扱いとは!あれだったら、全然知らん女優でもよかったぞ)。果たして次の作品にダニエル・クレイグが続投するかどうかは現状不明だが、クレイグと筆者は同世代なので次にも頑張って出て頂きたい^^


 加えて「スター・ウォーズ」のお話。以前から当ブログで書いた通り、来年になってから観ようと思っていたのよ。そうしたらこのシリーズ特有の“お祭り騒ぎ”にのって早々に観た周囲の人何人かが「フォースの覚醒、観ましたか?お話はですねぇ・・・」と筆者に言いにきて、うるさいのなんのって(怒)!!ネタバレ言われるの嫌だから、本当に無理矢理時間作って鑑賞した次第。これで周囲の雑音を封じ込める事が出来ました(苦笑)!!・・・邦題に「エピソード7」がついてないんで、ほんの一瞬「スピンオフじゃないだろ〜な〜!?」とも勘ぐったが、オープニング字幕にちゃんと「エピソード7」と出たので安心した^^

 まぁ・・・“ウォーズ(WARS)”な訳ですから・・・誰もが考えることですが“戦い”がないとお話にならない訳で(あらゆる本に「エピソード6」から約30年後のお話とあるけど、字幕には一切でてこない)ネタバレしない範囲で超ざっくり書くと・・・帝国軍の残党と共和国軍の戦いがあって、巻き込まれたヒロインたちが戦うはめになる・・・訳です。それにエピソード4〜6の旧メンバーも顔を出すという・・・これぐらいはセーフだよね!?ちなみに全然観ていない人だと、「ダース・ベイダーが出る」とか思ってる人いるんだけど(本当)、出ないから!最低限、昔の「エピソード6」は観て認識を新たにしてほしい。
 結果、全作リアルタイムで劇場で観ている筆者世代から言わせて頂きますと・・・「SW」に必要な要素は入っているので、面白くない訳じゃないけれど・・・まぁ、想像通りぐらいの出来だったかなぁ。旧主要メンバーが登場したシーンはちょっと感動したけど^^。筆者がビデオやDVDで後から観た10代や20代の人だったら絶賛したかもしれないけどね。主人公に“女性”を持ってくるのは21世紀の映画らしいと言えば、らしいけど、女性層の取り込み狙いがバレバレでいかにもディズニー商法(笑:「ジョン・カーター」の大損害は「アナ雪」のヒットで埋まってないのかしら?)。
 予想を越えた超意外な展開もあるんだけど・・・エピソード4〜6との続きとして考えると・・・ちょっと、あの展開は「7」では早かったと・・・(「8」、「9」ありきの「7」なんだから、せめて「8」ぐらいに持ってきて欲しかった)。加えて、かつての主人公ルーク・スカイウォーカーの扱い&ラストの締め方は、筆者の予想通りだったと書いておきます(ちょっと考えれば、誰でも想像つくレベル)。
 映画鑑賞後の愉しみのひとつとして購入したパンフレットを読むことがあるんだけど・・・今回のSWのパンフ・・・厚さに反比例して内容、薄っ!!スタッフ、キャストのインタビューは定番としても、延々何ページも使ってのストーリー紹介に、ライターが書いたファンなら誰でも知ってる薄〜い振り返りに、あとは大量のグッズ紹介ページ・・・。もっとプロダクションノートとか製作の裏側情報に重点を置いてほしかった。「エピソード8」のパンフは、今回の出来を猛反省した上で、構成の再考を!
 ・・・何故か誰も書いていないから、筆者はひとつ<新説>を披露します!以前の残党が再び勢力を拡大&主人公変えてストーリーを展開、それに旧シリーズのメンバーも顔を出すって・・・これ日本男子から見れば「機動戦士ガンダム」から「機動戦士Zガンダム」への方法論と全く一緒!!「ガンダム」はアメリカでも人気あるんで・・・J・J・エイブラムス、参考にしたかも!?以上、あくまでも個人的な<新説>でした(笑:同意は求めません)。


 さて、ここでようやく恒例行事:2015年の個人的鑑賞の総括コーナー(前ふりが思ったより長くなってしまった)!!
 2015年に劇場で鑑賞した映画は15本(←これも少ないけど、2014年は9本だけだったから本数が増えて個人的には良かった)。そして、いつもは省いている「試写会」での本数も15本と・・・映画評論で飯食ってる訳じゃないんだけど、産まれて初めて劇場で観た本数と試写会で観た本数が同数となりました。単純に「これは絶対観に行こう」と決めたものが映画館、「ちょっと興味はあるけれど、ハズす可能性も高い」と考えたものが試写会といった基準ですけどね(笑)。

 今年面白かった「洋画」はフィンチャーの「ゴーン・ガール」に、イーストウッドの「アメリカン・スナイパー」、トムさんの「ミッション」シリーズ第5作にキアヌ復活の「ジョン・ウィック」、そして「007 スペクター」と試写会で観た「グリーン・インフェルノ」あたりですかな。一応、「SW」も入れとくか(笑)。こう考えると本家本元のスパイ映画とその派生作のシリーズを同じ年に観られた1年となった訳だ。
 一方、「邦画」は相変わらず少女漫画の映画化ばっかりだったが・・・スベったのが多かったなぁ・・・。残念ながら三池さんも石井さんもハズした。良かったのは“三池さん化”した堤幸彦監督の「悼む人」(同監督作「イニシエーション・ラブ」はイマイチ)と漫画の実写化「暗殺教室」に(笑)、北野武作品に伊藤さん絡みのアニメ映画ぐらいか。「サイボーグ009VSデビルマン」は予想通りの展開で終わったし、「アンフェア」の最終作とか某巨人映画2部作は・・・あれで良かったのだろうか?(苦笑)

 来年は未だ観てない「クリード チャンプを継ぐ男」観た後、早々にスピルバーグリドリー・スコットタランティーノの新作が公開(嬉)。その反面、ちょっとハズした場合が怖い企画もの「バットマンVSスーパーマン」に、「インデペンデンス・デイ」20年ぶりの続編&ハリウッド版の大ヒットで東宝が色気出して、何度めかの復活を果たす「シン・ゴジラ」も公開予定(・・・庵野さん、「エヴァ」はどうなったの??)。・・・公開が待ち遠しい作品とそうでない作品が入り乱れてる2016年の映画界(笑)。その都度、戦々恐々としながら映画館にいきましょうか(苦笑)。

 今年もまた長々と駄文を読んで頂いた方々、本当に有難う御座いました(本当はあと1回更新出来ればキリのいい数字にはなったのですが)!筆者も何気に長いこと人間やってて映画鑑賞歴も長くなってきたので目も肥えてきたゆえ、時には辛辣な意見を書くこともありますが、世の中に大勢いる色んな人間の意見のひとつと言うことで(笑)。では皆様、よいお年を!2016年も宜しくお願い致します^^