其の580:なめて観たらあかん映画2本!

 10月・・・秋です。ここしばらく、仕事マジで忙しいです(疲)。遅い夏休みで補充したパワーがすぐに無くなりました(苦笑)。

 そんな最中、「ホステル」シリーズの他、俳優業でも頑張っているイーライ・ロス監督最新作「グリーン・インフェルノ」を試写で観ました。いまでいうモキュメンタリー映画「食人族」(’81・伊)ほかにリスペクトを捧げた21世紀に誕生した“食人映画”!!当然だけど<18禁>!!

 大企業による密林の環境破壊を糾弾して現地で暮らすヤハ族を助けるため大学生たちが現地へと向かった。彼らの活躍で企業側が作業停止に追い込まれた・・・のも束の間、帰りに乗ったセスナがエンジントラブルでジャングルのど真ん中に不時着。なんとか生き延びたメンバーたちに襲いかかってくる集団ーそれはなんとあのヤハ族!怖ろしいことに彼らには人を食べる習慣があった!!捕らわれた大学生たちが1人また1人と餌食になっていくが・・・!?

 筆者も10代の頃、友人たちと「食人族」を観て「これ本当なの!?」と思ったひとりだが(←公開当時は作品が本当であるかの如くPRされていたのよ)、今作も監督本人が「グロいよ」と言うように・・・まぁ、いろんな意味で凄かったね。筆者は“ギャグ”として笑いながら観てたけど^^。

 「不謹慎だ!」とか「ジャングルに住む現地人を野蛮人扱いしてる!」と怒る方もいらっしゃるでしょうが・・・あくまで<エンターテインメントとしての劇映画>ですので。「助けたと思った相手に食い殺される」って・・・もうブラックジョークでしょう、これは(笑)。青少年含め真面目すぎる方、心臓の弱い方はご遠慮ください。大して今年も本数観れていないけど、筆者は今年のベスト5には入るぐらい面白かった、と書いておこう♪


 「ちょっと怖そうだな・・・」ぐらいの軽い気持ちで観に行くと衝撃喰らうのが「グリーン・インフェルノ」だとしたら(←余談だけどこの映画、もう2年も前に作られていたのに・・・ようやくの公開。もう日本じゃやらないかと思ったよ。一旦は日本公開が中止になったものの、改めて上映されることになった「ミケランジェロ・プロジェクト」といい、日本の洋画上映事情はあまり良くないねぇ・・・。「ミケランジェロ〜」は映画としての出来は並だったけど、興味深い実話でしたよ)、「スーパー!」(’10)もそんな映画の1本。ナメて観るとビックリしますぜぇ!!


 ダイナーのコックをしている冴えない男フランク(=レイン・ウィルソン)。彼は高嶺の花だったサラ(=リヴ・タイラー)と結婚できたものの、彼女はやがてドラッグの売人の元締め:ジョック(=ケヴィン・ベーコン)の元へ行ってしまう。悲しみにくれる中、フランクは神の啓示を受け(?)、自前でコスチュームを製作。ヒーロー“クリムゾンボルト”を名乗り、町をパトロールしてはドラッグの売人らを配管用レンチで叩きのめしていくようになる。彼がマスコミで取り上げられるようになった頃、ひょんな事からコミック専門店に勤める女性店員リビー(=エレン・ペイジ)が自ら“ボルティー”を名乗り彼の相棒としてヒーロー稼業に志願してきた。2人はサラを取り戻すべく行動を開始するのだが・・・!


 設定がかなり「キック・アス」とカブってるんで・・・まぁ、あんなテイストだろうと思って観ていたら、勿論、笑いどころも沢山あるんだけど意外や意外、次第に超どシリアスな展開となり・・・ある意味、予想を越えて着地するのが今作。「キック・アス」も傑作だけど、こっちも<堀り出しもの>って感じで面白かった^^!近年しょっ中、公開されてる数多くのアメコミ・ヒーロー物とは一味もふた味も違いまっせ❤

 監督・脚本はあのジェームズ・ガン(何気にちょい出演も)。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」(’14)でブレイクしたあの監督です。「ガーディアンズ〜」の4年前に作った今作、かなりの低予算だったそうだけど、レイン・ウィルソンからリヴ・タイラーエレン・ペイジ、更にはケヴィン・ベーコンまで出る<豪華俳優出演作>になったのは俳優陣の言うように、ガンの脚本が面白かったからこそ!・・・それにしてもエレン・ペイジはあんな役でよく出たよなぁ〜(役者として本当に偉いっ)^^。性格俳優になったケヴィン・ベーコンは相変わらず上手い。「フットルース」も・・・今は遠い昔だな。

 当ブログのモットーは<ネタばれ禁止>のため詳細は書きませんが(めんご)、ストーリー展開にさほど無駄はないし、ヒーロー映画のオマージュからジョン・ウーのパロディーまで詰まったジェームズ・ガンの才気溢れる一作。「ガーディアンズ〜」がまぐれ当たりじゃないことは、今作を観れば誰もが納得するだろう。「ガーディアンズ〜2」の公開が今から楽しみだ^^