其の557:リドスコ最新作「エクソダス:神と王」

 忙しくしていたら節分はおろか、バレンタインデーも過ぎていた。時の流れは本当に早いー。

 先日、ようやく宮崎駿監督引退作「風立ちぬ」をDVDにて鑑賞(これで彼の長編監督作は制覇しました)。公開当時は賛否両論ありましたが(まず子供向きではない)・・・筆者は今作好きですなぁ^^。「ハウルの動く城」や「崖の上のポニョ」の出来がちょっと苦しかったので、不安と期待半々で観たんですけど・・・主人公の夢を追う姿勢に“同性”として共感したし、彼と結婚する菜穂子さん(←当時は不治の病だった結核にかかってる)、2人の切ない愛にもらい泣きなんかしたりして(俺も年食ったわ:苦笑)。「エヴァ」の庵野秀明監督の声も聞いてるうちに慣れていったし(笑)。
 少々作劇として菜穂子さんが出てくるまでが長いような気もしたけど、最後の最後にして宮崎さんが“自分が本当に創りたいものを創る”感が出ていて好印象。・・・考えてもみれば筆者の中で不動の邦画ナンバー1作「ルパン三世 カリオストロの城」は宮崎監督の初長編監督作。それを筆者は小学校時代、リアルタイムで劇場で観た訳で・・・宮崎監督、今更ながら長い間本当にお疲れ様でした!長編は作らずとも、短編なり漫画なりで、ますますのご活躍を心から期待しております!!


 話変わって「エイリアン」の1作目を観たのも筆者が小学生の時だった(いまの若い人たちには想像も出来ないだろうけど、当時はスマホはおろかビデオデッキさえなかったから、観たい映画は劇場で見逃すと、TV放送まで待つしかなかった)。その「エイリアン」の監督、リドリー・スコットの最新作「エクソダス:神と王」を劇場にて鑑賞(平日に観たから年配の方々でいっぱい。リアル少子高齢化社会)。「エイリアン」のヒロイン、シガニー・ウィーバーもちょっと出演してます^^。

 旧約聖書出エジプト記」中の、超有名なモーゼ(=今作で演じているのはクリスチャン・ベイル)のお話なんでストーリー紹介は割愛!・・・誰もが知る話だから・・・いいよね?!

 これまで「出エジプト記」は何度も映画化、アニメ化されていますが、一番メジャーなセシル・B・デミル監督、チャールトン・ヘストン主演作「十戒」と比べると・・・古代エジプトの街の描写やストーリー展開、ディザスター描写も凄いリアルになっていた!!21世紀のデジタル技術、改めて恐るべし(デミル版のエジプトは完全にセット、セットしてたからな〜:笑)。

 公開中の映画なので、いつも通り<ネタバレ>しないように書きますが・・・いかにもハリウッドらしい大作映画で(予算1億4000万ドル)、ふつーに面白かったですよ!スコット的にはスタジオからの“持ち込み企画”ながら、古代エジプトを再現することに興味を惹かれたそうで、オファーにそっこう返事したそうだ(笑)。これから観る観客には“劇中出てくる神の姿”と、あの“海が割れるシーン”がどう描かれているかを要チェック、ということで^^!


 ちょっと気の早いお話ですが・・・リドリー・スコットの<次の監督作品>はマット・デイモン主演でSF小説「火星の人」の映画化。SF(先の「エイリアン」、「ブレードランナー」)、史劇(「グラディエーター」、「ロビン・フッド」)、犯罪もの(「ブラック・レイン」、「悪の法則」)と・・・<リドスコ3本柱>にこれまた入っていることを付け加えておきます(笑)。


 <追記>人気漫画「テラフォーマーズ」が「進撃の巨人」に続いて、まさかの実写映画化決定(驚)!!しかも監督は、かの三池崇史!!・・・CGてんこもりの三池版「スターシップ・トゥルーパーズ」みたいな作品になりそうな予感^^。でも日本映画だけに・・・見合う予算はあるんかいな!?SF映画(特に未来を舞台にしたもの)は予算かけないとチャッチくなるんで、世界に売るつもりでプロデューサーの方々に頑張って資金集めして欲しいものです。