其の538:ハリウッド版第2弾「GODZILLA ゴジラ」

 早8月に入りました。暑過ぎて死にそうです・・・。ふと考えると、いまのマンションに引っ越ししてから1年以上・・・ホントに月日が過ぎるの早っ!!!

 いきなりですが<世界共通の認識>として<男子はロボットと怪獣が大好き>だと思う。そうでなければ「トランスフォーマー」の第4弾や「パシフィック・リム」とかも作られないだろう。商売として成立すればこそ、である。そんな流れ(?)を受けて製作され、世界的にも大ヒット中の映画「GODZILLA ゴジラ」をようやく観ました。で、“ゴジラ初の3D”なんで、高い金払ってわざわざIMAX3Dでの鑑賞(マジでもう少し安くならんのか?)。さて、ハリウッド2度目の「ゴジラ映画」の出来栄えは・・・?勿論、極力ネタバレしないように書きますワ♪



 1999年、フィリピンー。芹沢猪四郎博士(→渡辺謙)らは調査を依頼された炭鉱の地下で巨大な生物の化石を発見!その化石には繭のようなものが寄生し、そこから何らかの生命体が誕生して海へ出た痕跡があった。その同じ年、日本にある原子力発電所に勤務するジョー・ブロディ、サンドラ・ブロディ夫妻(→ブライアン・クランストンジュリエット・ビノシュ)は謎の振動と電磁波を探知、調査を開始したその直後、巨大な振動によって原発が倒壊してしまう・・・。
 15年後ー。ジョーとサンドラの息子で海軍の将校になっていたフォード(→アーロン・テイラー=ジョンソン)は任務を終えて妻子の待つサンフランシスコへ。だが、日本で暮らす父・ジョーが警察に逮捕されたという連絡を受け、急遽日本へ。ジョーは事故の真相を探るべく、ひとり日本に残っていたのだ。釈放された父とフォードの2人は放射能汚染によって封鎖された、かつての我が家へ向かい、当時のデータを回収する。ところがパトロールに見つかり、原発跡地内に造られた研究施設に連行されてしまう。その研究施設には、巨大な<繭>が捕捉されていたのだが・・・!!



 ゴジラが出てくるまで大分あるんで、序盤のあらすじを書くと上記レベルになってしまう(困)。加えて日本の宣伝会社は何故か存在を隠してきたけど、あえて、ひとつだけ“バラす”なら・・・今作に出てくる怪獣はゴジラだけじゃありません!新キャラも出てくるんで、怪獣ファン&特撮マニアの方は本篇をどうぞお楽しみに❤

 公開中の作品でもあるので、あまり詳細には書けませんが・・・筆者は普通に面白かったですよ。絶賛はしないけど^^。前回のローランド・エメリッヒ版に比べて、遥かにゴジラ映画になってるし❤監督のギャレス・エドワーズ(英国人)はVFXクリエイター出身で、ロー・バジェット作品「モンスターズ/地球外生命体」(’10)で注目された新鋭。それでいきなり、この超大作に抜擢されて・・・よく頑張ったと思いますよ(これまでの監督達で考えると、このパターンで大ハズしする人が多かった。例:リンチ、コーエン兄弟えとせとら)!勿論、現場ではスタジオのお偉いさん方にギャーギャー言われて大変だったと思う(笑)。

 公開前、「ゴジラが太ってて大丈夫か!?」という意見が多数あったけど、動いてみるとそう心配したほどではなかった。ちゃんと熱線も出すし(今回は着ぐるみではなく、モーションキャプチャー撮ってからCG作る手法)。ギャレス・エドワーズゴジラのファンで映画全て観てるらしいので、その辺りはこだわってくれたと思う。ただ<敵キャラ>は日本のアニメをイメージしてデザインしたというけど(→「ガンダム」や「AKIRA アキラ」)・・・マジか!?日本男子の筆者には余りその辺りは感じなかったけどね(苦笑)。

 一方、俳優陣は渡辺謙さんの役名が“芹沢”だから、日本1作目の平田昭彦演じた博士の息子とか親戚筋っていう設定かと思ったら・・・まるでカンケーなかった(苦笑)。平田昭彦よりは志村喬演じた博士の方に近いイメージでしたな。劇中特に焦点あたってないけど名前の“猪四郎”は書くまでもなく日本ゴジラの監督、本多猪四郎監督のオマージュ。主演のアーロン・テイラー=ジョンソンは「どっかで観たな〜」と思ってたら、なんと「キック・アス」の主人公だった(驚)!眼鏡にロン毛じゃないから分からんかった〜(反省)!!でも一番驚いたのは「ショコラ」や別の意味で超大作の「ポンヌフの恋人」に出ていたジュリエット・ビノシュの出演!出たこと自体も驚いたけど(・・・ギャラか?)これは致し方ないが・・・大分老けてたな。あとはあんまりメジャーな俳優さんが出ていないのが惜しまれる点。蛇足ながら米海軍の提督やってた俳優さん(デヴィッド・ストラザーン)が先述のローランド・エメリッヒ監督に似てると思ったのは・・・筆者だけ???

 「主人公がハリウッド映画のステレオタイプ」とか「人間対ゴジラの総力戦がもっと観たい」とか「ゴジラの出番が思ったより短い」とか・・・筆者も同意する批判も多々あり、それが大絶賛しない理由でもあるのですが・・・BUT!今作は舞台がフィリピンに始まって、日本、ハワイ、アメリカ本土(ラスベガスやサンフランシスコ)と多岐に渡るし(これを「007」状態といふ)、モブ(群衆)シーンや街の破壊シーンのリアルさはさすがハリウッド!中でも津波のシーンは東日本大震災を嫌でも思い出しちゃって・・・個人的にもつらかったな。ゴールデンゲートブリッジ(日本訳「金門橋」)の一部(→でもその長さ:約120メートル!!)をセットで造るって・・・(あんぐり)。なんだかんだ言ってもハリウッドは凄い、ということだけは付け加えておきます。日本で映像かじってる身からすれば羨ましい限り。

 ただね・・・ゴジラをなかなか見せない“演出”について「エドワーズ監督はスピルバーグの方法を取り入れた」とかアメリカの一部で評論、賞賛されているようですが(「JAWS/ジョーズ」、「ジュラシックパーク」)・・・これは元々、本多猪四郎監督が最初の「ゴジラ」でやった方法を、ゴジラファンのスピルバーグが「JAWS/ジョーズ」監督時に真似た訳。そのぐらいは映画ファンはみ〜んな知ってることなんで、余りの不勉強ぶりにちょっとあきれたことも併せて書いておく。


 さて、今作が大ヒットしたおかげで先日、早くも<続編決定>のニュースが!詳細不明ながら次作にはモスララドンキングギドラ(→どうでもいいことだが、筆者はゴジラよりもキングギドラのファン❤カイザーギドラは大して好きでもないけど)が出るとか出ないとか!?ギャレス・エドワーズ監督は続投するようだが、「スター・ウォーズ」スピンオフ第1弾の監督に決まってるんで・・・えらく先になるんじゃないの?今回の件で「監督はゴジラファンじゃないとダメ」なことは良く分かったんで、もし「SW」のスケジュールでエドワーズが降板・・・なんてことになった時は、とにかくいい人選を望む!!かつて監督したがったアレックス・コックスヤン・デ・ボン辺りでもいいかも^^。


 またまたどーでもいい話・・・筆者は20代の頃から、かれこれ20年以上に渡ってゴジラのアイデアを考えておりまして・・・そのお話は、アメリカとソ連(当時)がそれぞれゴジラを<究極の生物兵器>として所有するべく、CIAとKGBが暗闘を繰り広げる・・・というアイデアゴジラの頭部にリモコン打ち込んで操縦するという「鉄人28号的ゴジラ案」なんだけど・・・勿論、クライマックスは人間のコントロールを逃れて、ゴジラが大暴れ!!ニューヨークやモスクワをブチ壊す!!「そのアイデアいい!」と思った方はご連絡ください。お安い料金でこのアイデア売りますんで(笑)!ちなみに私は東宝の人間でもなんでもないんで、ゴジラキャラの権利関係のクリアーは別でやって下さい^^