其の537:日本原作!「オール・ユー・ニード・イズ・キル」

 ようやく関東の梅雨明けも近いようで^^。「早よあけてほしい」と願いつつ、ミステリー小説を読み耽る今日この頃。

 さて先日、トム・クルーズ主演最新作「オール・ユー・ニード・イズ・キル」を観ました。高い金払ってIMAX・3Dで(設備がいいのは分かるけど、もう少し安くならんのか?)。タイトルでも書いたように原作は桜坂洋が2004年に発表したライトノベル「All You Need Is Kill」(→英語圏でのタイトルは「Edge of Tomorrow」だが、邦題は小説のタイトルと同じ)。さて、日本のラノベがハリウッド映画になったその出来は・・・?勿論、ネタばれさせずに書きますよん♪



 近未来ー。謎の侵略者<ギタイ>によってヨーロッパの大部分が占領され、人類は激しい戦いを繰り広げていた。そんな中、軍の広報担当官で実戦経験ゼロのウィリアム・ケイジ(=もちトムさん)は、あるとき将軍の怒りを買い、一兵卒として最前線に送られる。戦場に出た彼は敵に襲われあっという間に命を落とす・・・。ところが次の瞬間、ケイジが目を覚ますと何故か出撃前日に戻っていた!!!再び出撃して戦死してはまた出撃前日に。ハードな“ループ”を繰り返す中、ケイジはカリスマ女戦士リタ(=エミリー・ブラント)と出会う。実は以前、自身にもループ能力があった彼女は、ケイジが<ギタイ>を倒す鍵になると考え、彼にもう特訓を受けさせる。徐々に戦闘能力が向上していくケイジだがー!?


 ジャンルとしては<SFアクション>。これに<ループ>要素が加わって、普通に面白かったっす^^。ちなみに原作は日本人だけど(その名もキリヤ・ケイジ)、主演はトムさんなんで書くまでもなく変更されてます(笑)!よく「潜水艦映画にハズレなし」というけど、筆者的には「時をかける少女」然り、「ミッション:8ミニッツ」然り、今作と併せて「ループものにハズレなし」も加えたいね。誰も言わないけどさ(自嘲的笑)!

 映画は<1日の繰り返し>なんで、何度も同じ戦場が出てくるんだけど・・・これがまた凄い現場なの!!詳しく書けないけど・・・敵の宇宙人もグロくて強い&早い。あれじゃ歴戦の古参兵でも戦死するって(苦笑)。スピルバーグ監督作「プライベート・ライアン」のノルマンディー上陸作戦のシーンや「スターシップ・トゥルーパーズ」のテイストも感じられるハードな描写。それもそのはず監督は「ボーン・アイデンティティー」や「フェア・ゲーム」のダグ・ライマン。やはりアクション演出の上手い人がやらないとあかんね♪もっとも観てるうちに、これが何ループ目か分からなくなってくるけど(笑)、これはロケ現場でもそうだったようで、時に撮影監督が「これは何ループ目だ?」と確認したりしたらしい。作る側が分からないんだから、ただ観てるこっち側が分かるわけない(笑)。

 筆者は“パワードスーツ好き”を公言していますが(←今作を観に行った大きな理由のひとつ)、劇中出てくる“機動スーツ”も良かった❤アメフトのショルダーバッグに日本でも作られてる主に医療用に開発された装置をミリタリー化したような味わい(何気に装備違いで3タイプあり)。敵が敵なんで、めちゃめちゃ有効な装備には見えないのが難点だが、将来的にはこんな軍兵器も作られるんちゃう?もし実現したら、これがホントの“機動戦士”だ(by「ガンダム」)。原作のイラストとは異なるデザインですが、まぁこれも筆者的にはあり。

 イーサン・ハントもやってるトムさんが「戦闘スキル0」の“ひ弱キャラ”をあえて演じてるのがいい(で、ループしながら腕を上げていくと。“機動スーツ”は戦国時代の甲冑並に数十キロの重さがあるんで着用しての演技は大変だったそうだ)。常に様々なキャラクターに挑戦するトム・クルーズはえらいっ!!「プラダを着た悪魔」で注目されたエミリー・ブラントも凄腕の女性ソルジャーを快演(今作が初のアクション映画なので相当なトレーニングに励んだらしい)。でも一番筆者の目を引いたのが・・・トムさんの上官役演じたビル・パクストン!!老けたのは致し方ないとして、あの太りようは・・・一瞬、誰だかわからなかったよ。役作りで太ったのではないとしたら、歳月というのは人間にとって残酷なものです(筆者も白髪増えたし・・・哀)。


 原作まんまではないけれど“スピリット”は生かした脚色で、桜坂洋先生も作品を気にいってるそうだし→→→たまに映画の出来を巡って原作者と製作サイドの遺恨が生じたりするけど、これはそんなこともなくて良かったじゃない^^。なにより日本じゃ今作みたいに180億円も製作費かけられないからね〜(先生がロケ現場見学にいったら、まるまるヒースロー空港がセットで再現されてて仰天したそうな)!原作が2009年にアメリカで翻訳されたことがきっかけで今回の映画化につながったそうだから、日本人として第2、第3の流れにつながっていって欲しいと心から思いマス☆



 さて、この夏あと観るのは・・・これも“日本原作、ハリウッド製作”の「GODZILLA ゴジラ」ぐらいかしら?!3Dの映画「ドラえもん」も良さそうだけど^^

 あと、マジで数年後“可動する実物大ガンダム”は出来るのか!?世界中からアイデアを募集するそうだが(バジェット的にはいくらかけられるんだろ?)・・・これは完成した暁には見に行かないとね!!