其の486:凄いオチがくるニューホラー「キャビン」

 合間を観て、先日またまた試写会へ(←今年は意識して行くようにしてるのさ)。今回紹介する映画「キャビン」(注意「キャビン・フィーバー」と間違えないように!)はベタな設定に新機軸を盛り込んだニューウェイブと呼ぶべきホラー。多少の難点はあるものの、これはなかなか面白い作品^^!まだ公開前なんで、ちょっとだけよ♪



 ちょっと内気な女子大生のデイナ(=「ハプニング」、「お買い物中毒な私!」のクリステン・コノリー)は女友達に誘われて、男女5人(→中には「マイティ・ソー」、「アベンジャーズ」のクリス・ヘムズワースも!)のメンバーで山奥のさびれた別荘を訪れる。ところが彼女たちの行動は“ある組織”により監視されており、彼女たちは組織の意図するシナリオ通りに動かされていく。ひとり、またひとり命を落とす中、デイナは反撃を開始するが・・・そこには誰もが予想せぬ“壮大なオチ”が待っていた!!!


 人気のない山奥の別荘(→お約束でそばに湖あり)を舞台に、内気な女子大生とそのヒロインにほのかな恋心を抱く青年、おしゃべりの変わり者、そしてヤリマン&ヤリチン(爆笑)という、「13日の金曜日」シリーズを始め、過去にさんざん観た“定番ベタベタ設定”に新機軸を加えた一篇。 米・連続TVドラマ「LOST」、映画「クローバーフィールド/HAKAISHA」の脚本家ドリュー・ゴダードの監督デビュー作(兼脚本)。「アベンジャーズ」の監督、ジョス・ウェドンが共同脚本・プロデュースを務めてる。

 これまでマンネリ気味だったホラーに“新機軸”を与えた人に「スクリーム」シリーズ、「ラストサマー」シリーズの脚本家ケヴィン・ウィリアムソンがいるけど、ゴダードとウェドンが意識したのは<定番をひっくり返す>こと。ウィリアムソンとはまた異なるアプローチで、二転三転するストーリーとこれまでにないラストを考え出した。このアイデアは・・・ストーリー重視派の筆者としては十分楽しめた。今作のコピー「あなたが今、考えたその予想は、絶対に裏切られる」に偽りなし!ただ、純粋なホラーマニアには・・・ちょっと意表をつきすぎてあきれられるor怒る・・・かも。

 
 冒頭から“謎の組織”が出てくるんで、彼らが何を意図して若者たちを襲撃するのかが今作のキモなんだけど・・・もう少々脚本をひねって話の持っていき方を変えていたら、もっともっと観客が最後のオチに驚嘆するようになると思うので、そこがホントに残念(→伏線ちょいちょいはってあるんで、クライマックス前に何となく分かってしまった)。最後の1シーンだけ、誰もが知る<超有名俳優>が唐突に出てきたのには驚いたが(でも扱いが「宇宙人ポール」と一緒:笑)。

 あと5人の大学生たちなんだけど・・・調べたら、デイナ役のクリステン・コノリーって、1980年生まれだぜ(後のメンバーも81年生まれとか)!30過ぎの男女が大学生役って・・・70年代の日本の青春ドラマだって、そこまでやってないと思う(苦笑)。このことは知らずにいれば・・・まぁ、すんなり観れるでしょう^^。これ読んで観たら、逆に驚くかもね♪