其の396:2大スター夢の共演!「ドラゴン・キングダム」

 ・・・世の中、次々といろんなことが起きるので・・・またまた間が空いてしまいました。誰か、暇をくれ。暇を!(苦笑)

 そんな超多忙の中、先日、無理矢理ジャッキー・チェンの最新作「ラスト・ソルジャー」を鑑賞。邦題は<ベトナム帰還兵もの>っぽいけど(苦笑)「歴史もの+バディムービー」だからストーリー展開は予想通りベタベタながら、いいお話ではある。・・・だけど、これは日本ではヒットしないわ。俺たちはジャッキーの超絶限界アクションを観たいのであって、今作は軽〜いアクションしかないんだもん。歴史ものなのに大軍団の戦闘シーンもないから映画館は閑古鳥が鳴いていた(笑)。近年、ジャッキーは劇中殺されたり、悪役を演じる等、役柄を広げるべく活動しているので今作もそんな彼のチャレンジ精神が発露した、ということはよく分かるから・・・次に期待しますか。
 
 その一方、ファンの楽しめる映画がハリウッド作品の「ドラゴン・キングダム」(’08)!!ジャッキーとジェット・リーが初共演で、ジャッキーは久しぶりに酔拳も披露する(感動)!!おまけにアクション監督はユエン・ウーピンだぜ〜!ジャッキーファン&カンフーファンなら、これ以上なにを求めるんだい?ってなお話さ!婦女子は当然、観なくてよろし^^。

 現代のアメリカ・ボストン。カンフーマニアで、孫悟空にあこがれる17歳のボンクラ学生ジェイソン(=「ロード・オブ・ドッグタウン」のマイケル・アンガラノ)は日々チャイナタウンに通ってはカンフー映画のビデオ収集に精を出す毎日。そんなある日、ヤンキー学生たちに絡まれたジェイソンは彼らに言われるがままチャイナタウンの店に顔を出す。すると、あろうことかヤンキー共は金を奪って店主を射殺!!店主に託された棒を握りしめて逃げ出すジェイソン。ところが彼らに追い詰められ、あわや・・・という次の瞬間、ふと目を覚ますと彼は古代中国のとある村にタイムワープしていた!ひょんなことから大酒飲みの酔拳の達人、ルー・ヤン(=ジャッキー・チェン)に危機を救われたジェイソンは、持っていた棒が孫悟空の如意棒であることを知らされる。孫悟空はその昔、神に仕える将軍の手によって石に変えられていたのだ。その将軍はいま眠りに入っている神に代わって民衆に圧政を強いていた。そんな将軍を倒すには悟空が復活するしかないのだが、それには如意棒を悟空の身体に触れさせなければならない。白馬に乗った僧侶サイレント・モンク(=ジェット・リー)らと共にジェイソンは悟空が待つ山へと旅立つのだが・・・!?
注)何故、古代中国人が現在の英語を話すのか・・・とか至極当然のツッコミはしないように^^

 
 「カンフー」ミーツ「西遊記」・・・という、いかにも<カンフーおたく>が考えそうな夢の企画が今作(笑)。ジャッキーにジェット、加えて「酔拳」の監督にして「マトリックス」3部作、「キル・ビル」2部作のアクション監督ユエン・ウーピンをも起用するとは・・・なんて贅沢な!巨額の予算を擁するハリウッドじゃないと成立しないよね、これ(アジア人としてはちょっと悔しい)。当然、主人公(=観客の分身)がジャッキーから「酔拳」、ジェットからは「蟷螂拳」を伝授される<お約束の特訓>もあり!!いや〜・・・製作スタッフが羨ましいなぁ(笑)。

 勿論、最大の見どころはジャッキーとジェットの初共演(ふたりは親友で15年ぐらい前から共演を希望していたそうだ)!勿論、2人のバトルシーンもあり(燃:当初は台本になかったものの監督がプロデューサーにかけあって実現)!ジャッキーによればウーピンがかなりプレッシャーを感じていたので「一切口出しせず」、言われる通り身を任せたそうな。勿論、スタッフはジャッキーとジェットの2人だから凄いアクションをしてくれるだろう・・・という期待を持って見ていたらしいけど(そりゃそうだわな)。

 加えて両者がそれぞれ<2役>に扮しているのも今作の重要な点!ジェットは僧侶と孫悟空役(!)。日本人的にはマチャアキの方がしっくりくるけど(香取の方じゃないぜ♪)。ジャッキーは酔拳の達人&殺されるチャイナタウンの老人役!!特殊メイクが見事なんで、筆者も最初誰だかわからなかった(笑)。<老人ジャッキー>は最後にも出るので要チェック!&ジェット演じる僧侶は最後、意外な秘密があるよん(これは観てのお楽しみ)。

 ジャッキー映画を香港時代から観ている人にとっては少々、CG処理やワイヤー・アクションがハナにつくかも知れないけど(香港時代はそんなん使わず体張ってたし)、ハリウッド作品だけあってセットは豪華だし(←但し、欧米人が発想する古代中国様式)クライマックスの見せ場も派手!超絶アクション・・・とまではいかないけど、ファンなら十分楽しめる映画っす(監督や主人公の俳優ほかについては、ほとんどスルーしたけど・・・まっ、いっか)^^


 
<訃報>「裸の銃(ガン)を持つ男」のレスリー・ニールセン、そして「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」のアービン・カーシュナー監督が相次いで死去!
 日本も先日のアニメ監督・今敏に続いて、飯田馬之介監督も死去(まだ40代)!!
・・・日本アニメ界は・・・大丈夫か??