其の391:オヤジ頑張る!「96時間」

 超多忙につき間が空きました(焦&汗)。どなたか暇を下さい(笑)。

 

 ・・・相変わらず実子への虐待が絶えない我が国ですが(親の精神レベルが低くて困ったもんだ)子育てでイライラしている親こそ、松本清張(略してマツキヨ)の「鬼畜」と今回紹介する映画「96時間」を観てほしい(ちなみに「48時間」はエディ・マーフィによる刑事もの!ウォルター・ヒルの傑作の1本だが2本目はあかんかったな)。主人公は我が子(といってももう大人の女子高校生)のために命の危険をも顧みず頑張るお父ちゃんだぜ!是非、今作で「親子の絆」を感じてほしいと思いマス。尺も93分とタイトで、あれよあれよと展開するから飽きなくていいぞ^^

 
 ブライアン(=リーアム・ニーソン)は離婚して一人暮らしのさえないチョンガー(→「独身」のことよ)。そんな彼の最大の心配は、再婚した妻が連れていった17歳のひとり娘キム(=マギー・グレイス)のこと。そんなある日、キムが女友達とフランス旅行に行きたいと懇願、ブライアンは渋々了承する。ところがパリについて早々キムと友人が何者かに襲われる!誘拐される直前、キムからの携帯電話で事件の経過を知ったブライアンは、自らの手で犯人たちから娘を奪還しようと決意する。彼の前職・・・それは、かつて世界を股にかけて暗躍した元CIAの特殊工作員だったのだ!元仲間のリサーチによって、犯人一味はアルバニア系の人身売買組織と判明。だが、事件発生から<96時間>以内に身柄を確保しないと娘はクスリ漬けにされた上、オークションで売りとばされ、もう永久に帰ってくることはない・・・。ブライアンは一路、フランスへと乗り込む!果たして父は愛娘を助ける事が出来るのか!?
 
 製作、共同脚本は、かのリュック・ベッソン。このベッソン御仁、自作よりも他人に脚本提供した作品の方がヒットしてシリーズ化するという悪循環に陥っていることを自分で気が付いているのだろうか(苦笑)!?あと「自分で10本監督したら引退する」と前々から公言していたけど、もう10本過ぎてるんですけど・・・(笑)。今作は近年、共に脚本書いてるロバート・マーク・ケイメン(→ジャッキーの方じゃない「ベスト・キッド」シリーズの脚本家)に知り合いの警察から聞いたネタ「ヨーロッパでは人身売買が行われているらしい・・・」と話したことがきっかけでアメリカとフランスを舞台にしたアクション・スリラーが製作されることとなった。

 「父親が誘拐された娘を救うために大活躍する」という基本ラインは、シュワちゃんの「コマンドー」とまんま同じだし(笑)、スティーヴン・セガールとかが演りそうな内容だけれど、それをマッチョ系ではない<見た目インテリ系優男>のリーアム・ニーソンをキャスティングしたのが大正解!!さえない親父が「愛する娘を助ける為ならエッフェル塔だって破壊する!」とまでのたまい、残り少ない時間の中、ひたすら頑張るところが共感を呼ぶ。といっても只のおっさんじゃ捜査が進まないから(笑)、<元CIA工作員>に設定(→あらゆる諜報テク(拷問技含む)とマーシャルアーツにも精通)したことでサクサクと犯人一味を追い詰めてゆく。そのスピードは映画「ダビンチ・コード」のラングドン教授並(笑)。

 監督は「アルティメット」のアクション派ピエール・モレル。つい最近も最新作「パリより愛をこめて」でジョン・トラヴォルタをパリで大暴れさせてましたな(笑:これも例にもれず原案はベッソンだよ)。モレルは<人身売買組織>という現実的設定を踏まえて「パリが舞台だけど、観光案内のようなベタな場所ではないもののパリを感じされるところ」をあちこちロケハンして撮影。その割には「シャルル・ド・ゴール空港」や、「セーヌ川」沿いと結構わかりやすい場所もあるけれど・・・まぁ、いっか^^。

 ポール・シュレイダーの「ハードコアの夜」の主人公同様、この世の地獄巡りをすることになる父に扮したニーソンも極力アクションを自身でこなすべく、撮影前からハードトレーニングを敢行。ストーリー展開上、銃撃戦からカーチェイス、そしてマーシャルアーツ・・・とアクションが次から次へとてんこ盛りなので、様々なトレーニングを積んだそうな。さすがの“ジェダイ”ニーソンもライトセーバーとは大分勝手が違ったと思う(笑)。そんなニーソンの活躍をハラハラしながら見守っていけばいいという訳^^。タイトな構成上、かなりこのお父さん、あれこれやりっぱなしで次に行く気もするし(おまけに相当数の悪人を血祭りに上げていく)、ここまでやったら絶対に国際問題に発展するだろうが・・・まぁ、そこは<映画>ということで(笑)。

 
 映画観てもらえば分かるけど、そもそもの発端&一番の困ったちゃんは主人公の愛娘に嘘ついて海外旅行に誘った女友達!その女友達は<映画のお約束通り>悲惨な末路を辿るわけだが・・・「ホステル」シリーズの登場人物たち同様、教訓:海外をなめたミーちゃんハーちゃんは死を招く・・・といったところか?

 

 <どーでもええ追記>ようやくテレビアニメ「真マジンガー 衝撃!Z編」全26話を見終えた。まさか、あんなラストを迎えるとは・・・!!
 久々に唖然&絶句してしまった(タイトル出すとバレるから仕方なく伏せるけど、某名作アニメのオチに酷似してはいるのだが)。サブタイトルの「衝撃!」は、このラストを踏まえての予告だったのかもしれない!?全ロボットアニメファン、必見と書いておこう。