<其の725>久々映画館いって「ミッドウェイ」観た&オードリーのマジサスペンス

 6月の「ランボー」以来、映画館に行きました。観たのは<地球破壊王>ことローランド・エメリッヒ監督最新作「ミッドウェイ」(’19)。1942年、旧日本海軍アメリカ軍と戦ったミッドウェー海戦で大敗を喫する行程を描いた実話の映画化です(これで戦局が大きく変わった)。やっぱりアクション映画と戦争映画は大画面で観るに限る^^。<ドイツ人>のエメリッヒが<アメリカVS日本>の戦いをどう描くかに興味があったんだけど・・・映画自体の出来は<並>、普通・・・でした。

 「ディザスター」、「SF」、「歴史もの」がエメリッヒ作品の3本柱なわけで、筆者は彼の映画は内容よりも強引&豪快な映像に期待している人だから、戦闘シーンはそこそこ楽しめたので・・・まぁ、良しとするか。「インデペンデンス・デイ」の続編よりは遥かにマシだったし(笑)。

 

 未だ昔のサスペンス映画を観続けている筆者なのですが、その流れで・・・今回は申し訳ない!超メジャー作品です!!映画「暗くなるまで待って」(’67)。オードリー・ヘプバーン主演作・・・です。

 筆者はオードリーの大ファンなのだけど全作は観ていなくて、彼女には「シャレード」(’63)という大傑作ユーモア・サスペンスもあるのだけれど、今作は「シャレード」と異なり大真面目でシリアスな作風。筆者にとって、ホントについ先日この映画を鑑賞した次第。この作品の出来は<並>じゃないぞ!

 

 米・ニューヨーク。写真家のサムは空港のロビーで見知らぬ女・リサから1体の人形を無理矢理預けられ、仕方なく自宅アパートへ持ち帰った。彼には交通事故で盲目となった妻・スージー(=オードリー)がいた。ある日、リサから呼び出しを受けたマイク(=リチャード・クレンナ)とカーリノ(=ジャック・ウェストン)はサムの自宅を訪れた。家主不在ながら鍵のかかっていない室内で2人はロート(=アラン・アーキン)と名乗る男と出会う。

 その昔、リサはマイク、カーリノと3人で犯罪を行っていたものの、男2人は逮捕され、自身は逃げのびた。そこで出所した2人への贖罪として、組織から奪った大量のヘロインを人形に隠して逃走。彼らにそのヒロインを渡そうと考えていたのだ。だが、身の危険を察知して彼女は空港でサムに人形を預けたのだった。だが、そのサムの家で人形が見当たらない。ロートによってリサは既に始末されており、脅迫された2人は彼に雇われる事となった。サムは仕事で遠方に出かけたものの、スージーが帰宅してくる。3人は芝居を打ち、彼女から人形の在りかを聞き出そうと企てる。次々に現れる見知らぬ訪問客に、スージーは何かしらの異変が起こっている事に気付き始め・・・!?

 

 ヒッチコックによって映画化もされた「ダイヤルMを廻せ!」で知られるフレデリック・ノットによる大ヒット舞台劇の映画化。映画の大半がニューヨークのアパート内で展開する。

 美女オードリーが<盲目の妻>・・・というのもポイント高し!「らせん階段」の主人公同様、ハンディキャップがある可憐なヒロインというのは観客のハラハラ率が上がる(笑)!視力がない分、かすかな音や匂いを頼りに知恵を絞って相手に立ち向かっていくのだ。

 目薬かコンタクトかは不明ながら、目を混濁させるーというアイデアも撮影前には出たらしいが、オードリーはそれを拒否し、常に宙を見るような視線で全編を通した。今作では、その高い演技力でアカデミー賞にノミネートされている。

 3人の悪役たちの中では・・・大ボス、アラン・アーキンの怖い事、怖い事!具体的な事はネタバレなので書けないけど、クライマックスでのオードリーとの死闘をどうぞお楽しみに^^!あとマイクを演じたリチャード・クレンナは、俺ら世代には「ランボー」シリーズ唯一のレギュラー、トラウトマン大佐役で超お馴染^^。大佐も若い時は悪い役もしてたのね(笑)。

 監督はテレンス・ヤング。いまなお続く「007」シリーズ初期の監督さん!特に2作目の「ロシアより愛をこめて」(’63)はシリーズ中、傑作の1本として語り継がれている。今作は元が舞台劇という事で→→→場所や登場人物が通常の映画とは少ないながらも飽きさせず、サスペンスを持続させたのは、この御仁の演出力あってこそ。後年「アマゾネス」(’73)を監督してるが・・・今回は目をつぶってあげよう(笑)。

 

 日常であまりハラハラドキドキする事がないからこそ(それは日常が平和な証拠ですけどね)、サスペンス映画を観るのがやめられないわ(筆者的には同じ理由でミステリー小説を読むのも)^^。ホント、世界に「映画」があって良かった(織田裕二か:笑)!!