<其の829>実写版「ブルーピリオド」短評

 多忙にしてたら・・・間があきました。にしても外は暑いすな~!!加えて明日には台風も接近ということで、、、通勤困る~!!

 

 本題。今回の更新、一瞬、近日続編も公開される「プー あくまのくまさん」辺りにしようと考えたのですが、“お盆”でこの映画紹介は・・・ねぇ(苦笑)。

 前にも「フランダースの犬」のネロ少年が天国にいかず復讐する話(笑)や「アルプスの少女ハイジ」のハイジが独裁者と戦うパロディー・スラッシャー作品があったけど、この「くまのプーさん」からの「プー」もその流れのひとつかな。良識あるオリジナルのファンは激怒するかもしれないので・・・シャレがわかる方にはお薦めします(笑)。

 

 先日、漫画原作の実写化「ブルーピリオド」を劇場で観ました。映画館いったのも久しぶりだし、<漫画原作の青春映画>を映画館で観るのも、いつ以来だろう・・・。う~ん、すぐに思い出せん(苦笑)。筆者は子供の頃から絵を書くのが好きで(漫画だけど)、高校1年までは漫画家になりたかった人なので(この仕事についた時は絵コンテを書くのに大いに役立った)、登場キャラ達に大いに共感して原作漫画(連載中)も読んでたし、テレビアニメ(「2期」はやらんのか?)も観たので、実写も観に行ったという訳。

 

 映画は特に夢もなく周囲にあわせてうまくやってる男子高校生が絵を書く事の歓びに目覚め、東大よりも難しい東京藝術大学入学を目指すまでが描かれる(テレビアニメもここまでやったけど、これはあくまで原作の途中まで)。

 

 最初は主人公・八虎くんのイメージ(近年の漫画実写化作品は俳優たちが原作に寄せる傾向が顕著だね。大昔はそうでもなかったけど^^)が個人的には眞栄田郷敦はちょっと違うだろう、、、と思ってたけど(八虎はちょいチャラいキャラだから)、観てるうちに、そんなに違和感はなくなったな。

 原作は八虎を中心に絵画に懸ける男女学生達の群像劇・・・上映時間の問題もあって仕方ないんだろうけど、ほぼ八虎オンリーで脚色の超ダイジェスト。そういう意味で周囲の人たちのエピソードをカットしまくったから、話に余白がないというか、拡がりがなかったのは残念。学園スポーツものであれば<友情・努力・勝利>は映像的にも分かりやすく描けるけど、美術は個人的作業だからそういう描写はほぼ無理・・・だから、各個人の事情を描く事で<競争してる感>を出すべきなんだけど、そこいらのところが作劇として欠如してる(例えばメインキャラのひとり、桑名なんて、めちゃ脇役に変更されてるから、彼女が姉貴にコンプレックスを抱いている描写も一切ない)。

 まぁ、それでもCG使って、主人公が渋谷の街を浮遊する描写等、映像として面白い事は少しやってた。今作の脚本担当者はテレビアニメの脚本も書いていたので<作品の本質>自体は外してなかったのが幸いだ。ラスト(ネタバレするから書かないけど)は、主人公&その両親の気持ち双方がわかるので、ちょっと感動して泣いちゃったしね。漫画やアニメでは泣かなかったのに。

 俳優陣は眞栄田ほか高橋文哉、板垣李光人らメインキャストは吹替なしで実際に絵を書いたそうで(しかも結構うまい)・・・彼らは頑張ってたな~。学生時代に大ファンだった薬師丸ひろ子さんが高校の美術教師役で、思ったより出番多くて良かったよ❤ひろ子さんをスクリーンで観たのも、いつ以来だろう・・・これもパッと思い出せない(苦笑)。

 

 細かいこと言えばタイトル表記が馴染のない英語で1回こっきり出ただけ。漫画で使われてるロゴを出してほしかったな~!また個人的には、あの映像の、あのタイミングでタイトル出すのは早すぎる。筆者ならもう少しあと・・・区切りのつくとこで入れるな。映画全体の出来として原作の先生が気に入ってるなら・・・まぁ、いいんだけどね^^!

 

 本日は79回目の「終戦記念日」。

 1日も早く、世界から戦争がなくなりますように・・・!!!