<其の819>新海誠監督作品「すずめの戸締り」を観た(遅っ)

 2月になりました。身体の調子があちこち今イチです・・・(加齢)。

 賞レースの季節となりました。宮﨑駿監督作品の他、この新海誠監督作品「すずめの戸締り」も海外で沢山ノミネートされましたね(日本国内でも大ヒット)!ぶっちゃけ、前作「天気の子」は「君の名は」よりは完成度が落ちたと思うのだけど、さて今作はー!?

 

 宮崎県に住む17歳の女子高生・岩戸鈴芽は、亡き母の妹との2人暮らし。そんなある日、鈴芽は通学途中、旅行者の宗像草太から近くに廃墟はないかと尋ねられる。彼が気になった鈴芽は草太の後を追い、彼に教えた山中のリゾート跡地へ。だが、そこには草太の姿はなく、水溜まりの中に立つ古い扉を見つける。試しに開けてみると、そこには不可思議な光景が!驚愕した鈴芽は扉をくぐるが、何故かその中には入れない。足元にあった変わった形の石を持ち上げてみると、石は白い猫に姿を変えて走り去ったー。

 遅刻して登校した鈴芽が昼食をとろうとすると、先ほどまでいた山中から煙が登っているのを発見。ところが友人達はそんなものは見えないと言う。学校を飛び出し、再びリゾート跡地へ向かった鈴芽は、煙のようなものが大量に出てくる扉を閉めようとする草太の姿を目撃する。2人は何とか扉を“戸締り”したのだがー!?

 

 未見の方の為、ネタバレしないで書けるのはここまでかな~。これでタイトルの意味をなんとなく分かって頂ければと(本当はもうちょい書きたいんだけど)。上記を読んで誰もが思う「扉から出てきたものは何なのか?」、「何故、“戸締り”しないといけないのか?」、「主人公は何故怪異が見れるのか?」「猫になった石は何か?」他、数々の疑問は是非作品を観て頂ければと^^。

 今作は過去2作と比べて、スタートからの展開が早い早い!最低必要限の主人公紹介済ませた後はもうフルスロットル(笑)!で、ジブリっぽいキャラ&アクションもありのファンタジーになりつつ(「魔女の宅急便」とかに影響されたそうで。今作は伝奇的だけど)、ロードムービーにもなっていく。

 映画って“観客の観賞時間を操作するメディア”な訳だけど、頭からグングン話が進んで観客に緊張を強いる分、合間合間にうま~くダレ場“(=観客がほっとする時間)”を入れて、直後に、また観客が緊張するスペクタクル・アクションを展開させる緩急溢れる作劇方法は感心しましたわ^^。このスペクタクルを描く為か、新海作品最大の特徴でもある“美しい美術”は勿論、今作でも健在ながら過去作よりはちょいと比率を落としたような気がしないでもないけど(あくまで筆者の個人的な見解っす)。

 次第に、映画は日本のある“歴史的悲劇”が実はメインの主題だったことが分かっていくんだけどーこれはネタバレになるので書きません。で、迎えるクライマックス・・・ちょっと泣きそうになったわ!泣かなかったけど(笑)。個人的には「天気の子」より良かった。今作の主人公もこれまで通り明朗快活な女子でいいよね♪

 

 予告観てちょっと気になってたんだけど、公開当時は映画館行く時間がとれなかったんだよね・・・。スクリーンで観れば良かったわ(残念)!エンドロール含めて、きちんと<完結>させてる事も筆者的には高評価❤