<其の781>シリーズは続くよ・・・「スクリーム」&「ソウ」

<注:この記事は「本当に面白い映画、教えます2」にも掲載してます。筆者の意図に反して「2」の方に書いてしまいました・・・涙>

 

 2022年の暑い夏は・・・忙しかったです。コロナなのに(苦笑)。今週末から来週にかけてはトリプル台風襲来という事で・・・。ああ、受難の日々は続く。

 先日、ゴダール監督死去。<難解映画>を作る代表格っぽかったけど、それまでの映画のセオリーを破壊した革命児でもあったと思う。世界映画史にその名を刻む巨匠がまたひとり亡くなられてホント寂しいなぁ・・・。

 

 先日、シリーズ9作目(!!)となる「スパイラル:ソウ オールリセット」と、5作目にして日本じゃ公開されなかった「スクリーム」(’22)を鑑賞。「ソウ」の1作目も「スクリーム」の1、2作目も劇場でリアルに観た世代なので・・・この2本のホラー映画、スラッシャー映画について、今回はパターンをちょい変えてつらつら書いてみたいと思います。この2大シリーズは観ているだけで面白いよ!それ程頭使わなくて済むし(笑)。

 

 まずは「スクリーム」シリーズから。

 70年代後半から80年代は様々なホラー映画、スラッシャー映画が製作された。ジェイソンやフレディ、チャッキーとかの人気キャラクターは全てその当時公開された映画の登場人物。また、その一部は現在でもリブートされたりしている。そんな数々のホラー映画、スラッシャー映画を観てきた観客に向けて【メタ構造】で製作されたのが「スクリーム」。殺人鬼にいきなり映画雑学が出題されて不正解だと殺されるという・・・。この作り方が当時大きな話題になった。特に1作目の冒頭で、あのドリュー・バリモアが速攻で最初の犠牲になるのも観客に衝撃を与えた(これはヒッチコック監督作「サイコ」のある種の模倣ではないかな。「サイコ」未見の方の為に詳細は説明できないけど)。

 これがウケて続編「スクリーム2」では<映画続編ネタ>を大量投入!映画おたくならニヤニヤしてしまうディープな作品でもあった。これは当時、筆者は仕事絡みで向かった上野の映画館で夜の上映回を観た記憶がある。素直に面白かったわ❤

 3作目で無事完結、シリーズ終了・・・と思いきや、期間を置いて4作目が製作!固定ファンもいるだろうし、ある程度の商売が見込める読みがあったのだろうけど(勿論、ハリウッドの企画不足も否めないが)、3部作のオリジナルメンバーがちゃんと出てきてくれたのは嬉しかった^^。「Zガンダム」に「ガンダム」のシャアやアムロ達ファーストメンバーが登場してきたのと一緒(この例え、わかるかしら:笑)。

 そして、またまた年月あいて・・・5作目よ。先述通り、我が国ではDVDスルーの憂き目にあったが・・・映画は映画愛&前4作を踏襲した【Wメタ構造】になっていた。ネタバレするんで、ざっくり書くけれど・・・まぁ、ストーリーはこれまでと大差ないけどテンポの良さと「この先どうなるんだろう!?」と引っ張りまくる飽きのこない展開。またまた3部作の主要キャラ達も出てくるので、ここもポイント高し♪ただ、ラストがちょっとくどかったかな(苦笑)。大分、観ながらツッこんだ(笑)。台詞や作劇から考えると「スクリーム」はこれが最終作かもね・・・。

 

 一方、「ソウ」。今作も公開当時、低予算ながら面白いと話題になっていて、休みの日に今は無き「銀座シネパトス」の昼間の回で観た。オチはビックリしましたよ!めっちゃ感心したけど、映画館出て10分後には「現実では絶対出来ないトリック」だと冷静になった(笑)。

 案の定、ヒットしてシリーズ化。スケールアップしていったけど・・・こんなに本数作られるとは思わなかったわ(笑)。毎回、何体もの複雑な機械を自作する犯人は大変だな、と(笑)。マシンのアイデア出しから設計、製作ー時間も金もかかる(笑)。さすがに完結したと思ったら・・・あっという間に9作目「スパイラル:ソウ オールリセット」が公開。勿論、固定ファンもいるだろうし、ある程度の商売が見込める読みがあったのだろうし、下手なオリジナル作ってコケるより、続編の方が安パイ・・・って、筆者も映画屋さんの発想で製作意図を考えてしまった(苦笑)。

 ネタバレ防止で詳細は書かないけど・・・こちらもこれまでのパターンに乗っ取って、ハラハラドキドキさせてくれる。「スクリーム」もそうだけど、バトル要素が強いけどある意味、犯人探しになっている<本格ミステリ―>でもあるし^^。

 まぁ、こちらは“オールリセット”された分、まだまだ続く気配が濃厚!筆者のようなオールドファンから新規の若いファンまで上手く取り込んでくれたらーと思う。本国アメリカでヒットしたかどうかまでは調べてないけど(笑)。

 

 <蛇足>小説1作目のオチにヤラれた「城塚翡翠」が来月連ドラ開始。原作者も脚本協力するようだが・・・構成が映像向きでないので出来が非常に心配。こちらもハラハラ!