其の646:「ブレードランナー2049」感想

 本年2017年も11月となりました。今年も残りあと2か月!早いっ!
 で、個人的には何気に喉が痛い!・・・風邪、引いたか!?

 つい先日、「ブレードランナー2049」を観てまいりました。カルトSF映画の金字塔「ブレードランナー」(’82)35年ぶりの“続編”!!ウン年前、話を聞いた時には「マジか!?」と思ったものですが・・・本当に完成しちゃったんですね〜。主演は「ラ・ラ・ランド」のライアン・ゴズリング、前作のハリソン・フォードもリック・デッカード役で出演しとります(嬉)!絶賛公開中につき、ネタばれしないようにサクッと書きます♪


 2049年、更に荒廃が進んだ地球ー。人間に対して従順でいるよう造られた最新型レプリカントにして、“ブレードランナー”のK(=ライアン・ゴズリング)は旧型レプリカントのサッパーを“解任(処分)”した際、彼の隠れ家に生えていた木の根元に<箱>が埋まっているのを見つける。LAPDに持ち帰って調べた結果、入っていたものは遺骨で、“ある驚くべき事実”が分かる。
 Kの上司・ジョシ(=ロビン・ライト)は、その話が公になった際の危険性を考え、彼にある事を命令する。一方、レプリカントの製造を行っている「ウォレス社」の社長、ニアンダー・ウォレス(=ジャレッド・レト)は自社の事業拡大を図るべく行動に出る・・・!
 ・・・これ以上はネタばれになるので書けない!ちなみに皆さん待望のデッカードが出るのは後半から。予想外のあの人も出ます❤



 前作の監督リドリー・スコットが製作総指揮、原案・共同脚本には前作も書いてるハンプトン・ファンチャー。一部、前作において「未来社会」の姿をデザインしたシド・ミードも参加(←ここ、重要)。監督は「プリズナーズ」、「メッセージ」のドゥニ・ヴィルヌーヴ(カナダ人)という、超豪華メンバーが揃っております。言うまでもなく、前作観ないで今作を観ちゃダメよ!

 前作の魅力は、あれこれ哲学っぽい事も書かれてるけど、何と言っても<未来社会の都市造形>に尽きるでしょう!酸性雨が降り続く中、日本語含めたネオンの数々が埋め尽くす魔都ロサンゼルス!「あの怪しい場所に行ってみたい!」・・・というね。今回はあっちゃこっちゃ主人公が動き回るので、ロス以外の街の様子も観る事が出来ます(主なロケ地はハンガリーブダペスト)。地球は・・・相当、酷い事になってるね(苦笑)。

 この35年の間に<ブレラン風都市>が出てくる映画を沢山みた&筆者がいい年ぶっこいたせいもあると思うけど・・・個人的には観ていて、あまりワクワクしなかった(残念)。何故だろう!?撮影は色使い含めて完璧だし、編集含めて展開も悪くはないんだけど・・・都市の描写が少ないとか、全編淡々としているとか(この辺りがドゥニ・ヴィルヌーヴ作品)、その辺りに起因しているのかもしれない。リドリー・スコットお得意のスモークもないし。上映時間2時間43分の長尺ながら、あきなかったけれど。何気に今作中、少々おっぱいが出るのは・・・ドゥニ・ヴィルヌーヴの趣味か!?

 俳優陣に目を向けると、やっぱりハリソン・フォードのリック・デッカード復活でしょうなぁ!あの後、デッカードはああいう生活送っていたのね。あと、個人的にはKが孤独な生活での慰め役に使っている3Dホログラフィー・ジョイ役のアナ・デ・アルマス。なんとキアヌ・リーヴスをいたぶりまくった「ノック・ノック」でビッチ演ってた人(驚)!!「ノック・ノック」と異なる、めっちゃ可愛いい感じで超びっくり!さすが“女優”さんだわ〜^^。


 前作での謎が明らかになるのはいいような、悪いような・・・(悩)。筆者的にも微妙な立ち位置になった「2049」(さらに言えば、これの「続編」作れる余地残してる)。ちなみに映画の公式サイトには前作の2019年から2049年の30年間に何が起こったのかを補完する3つの短編作品がアップ中。前半、台詞にも出てくる“大停電”や前年2048年に起きた旧型レプリカント・サッパーのエピソードもありますので、今作を観る前にこちらも予習しておきましょう^^。


 <蛇足>前作が舞台の「2019年」といえば、あと2年後!現実社会では「レプリカント」はおろか、「スピナー」さえ現実になってない。・・・「2001年宇宙の旅」といい、SF作家や映画関係者の予想より、現代科学の歩みが遅い事を実感!