其の591:「クリード チャンプを継ぐ男」にホロリ

 2016年もスタートして11日目(本日は「成人の日」)。新年早々、某国は水爆実験と・・・どんな1年になりますことやら!?

 さて先日、「クリード チャンプを継ぐ男」を劇場で鑑賞しました。かの名作「ロッキー」シリーズ初のスピンオフ作品(「ロッキー・ザ・ファイナル」から数えると実に9年ぶりの続編)。正直、こちらも「スター・ウォーズ」同様、アラフィフになってまだ続きを観ることになろうとは(苦笑)。今作でシルヴェスター・スタローンは見事、ゴールデン・グローブ助演男優賞を受賞(喜)!絶賛公開中につき、ネタばれせぬよう程々に書きマス^^


 ボクサー、ロッキー・バルボアシルヴェスター・スタローン)のライバルにして親友でもあったヘビー級チャンピオン、故アポロ・クリード(カール・ウェザース)。彼は愛人との間に息子・アドニス・ジョンソン(後のマイケル・B・ジョーダン)を儲けていた。アポロが亡くなった後に生まれた為、父との思い出もなかったアドニスは少年院に入るほど荒れた生活を送っていたが、彼の存在を知ったアポロの正妻に引き取られ、まっとうな人生を歩み始める。成長し、エリート社員として働くアドニスには、父・アポロから受け継いだボクシングの天性の才能があった。本格的にボクサーの道を歩もうと決心した彼は全てを捨て、一路フィラデルフィアへ。引退したロッキーを探し出した彼は自分のトレーナーになってほしいと申し出る。最初は断わり続けたものの、彼の熱意に負け、トレーナーとなるロッキー。“アポロの息子に、トレーナーがロッキー”。ボクシング界最大の話題となった2人に英国人チャンピオンから対戦のオファーが・・・!!


 <主役だったロッキーが脇に回って、アポロの愛人の子供が主役を張る>ーよくこの設定を考えましたな(感心)!過去作のネタがちょいちょい入ってくるので、前6作のうち、少なくとも「1」〜「4」までは観ていないと分かりにくい一方、全部観ている観客は燃えること間違いなし(笑)!大筋はかなり「1」に寄せているしね。

 監督・原案・脚本はライアン・クーグラー。実話の映画化「フルートベール駅で」で注目された新鋭である(←「フルートベール〜」の主演もマイケル・B・ジョーダン)。彼は「ロッキー」の“リアル世代”ではなかったものの(まだ彼は30前!!)、シリーズのファンだった父親の影響で「ロッキー」のファンになり、今作の構想を学生時代から練っていたという。で、ようやく初長編監督作「フルートベール〜」で実績を作って、今作のプレゼンに入る事が出来た。

 特に今作製作にあたっての<最重要課題>は「ロッキー」シリーズの原案・脚本・主演・監督を務めていたシルヴェスター・スタローンの了承を得ること&出演のOK!!この2つがあかんと企画自体がボツになる(笑)。ロッキーをやり切ったスタさん的には最初は断っていたものの、監督の熱意にほだされて出演を決意、製作も兼任している。結果、映画も好評だし、ゴールデン・グローブ助演男優賞も獲れたし・・・いや〜スタさんのファンとしても良かった良かった❤

 ・・・大分書いちゃったので、こっからトントンお話を進めますが、主演のマイケル・B・ジョーダンもボクサーの身体と技術を体得するため相当特訓したそうだし(ちなみに、劇中の「特訓シーン」にも過去作のオマージュが。監督たちは実によく研究してます)、相手役には本職のボクサーを起用しているので、肝心要のファイトシーンも迫力満点!!燃えますよ、これは^^。「スポーツドラマ」としてだけではなく、キチンと「人間ドラマ」にもなってるんで。


 勿論、オチは書きませんが・・・筆者もラストには感動して、ついホロリ(隣で観ていたおばちゃんはハンカチ出して号泣してた)。今作にはシリーズでは絶対外せないビル・コンティの楽曲も一部使われてるけど、今作のオリジナルテーマ曲がもっと「ロッキー」ばりだったら更に良かったとは思った。けれど、映画自体は大変いい出来なので、是非「ロッキー」ファンは映画館でご鑑賞あれ。さて・・・この<続編>はいつ出来るんだろう(気が早過ぎ)。



 <どうでもいい追記>スタさんが賞貰ったゴールデン・グローブの音楽賞はエンニオ・モリコーネ御大がタランティーノの作品で受賞(喜)!!サントラ買わなくちゃ♪