其の141:いよいよ復活!?「ランボー」シリーズ

 19年ぶりの続編となるシリーズ第6弾「ロッキー・ザ・ファイナル(原題「ロッキー・バルボア」)」がついに日本でもこの春公開となる我らがシルベスター・スタローン!!「ロッキー」に続いて彼のもうひとつのシリーズ「ランボー」も来年、復活するという(「インディ・ジョーンズ」同様、これまで何度も話はあった)。とても来年まで更新を待てないので(笑)この機会に「ランボー」シリーズ3作を総括!このシリーズのヒットでその後、数多くの亜流(「ワンマン・アーミー」もの)を生み出した功績(!?)もあるしね。


 <第1作>は、デビッド・マレル著「一人だけの軍隊」の映画化。ベトナム帰還兵で元グリーンベレーのエリート:ジョン・ランボー(もちスタさん)が旅先の田舎警察から理不尽な扱いを受け(同時に戦争中のトラウマが加味)怒り爆発!持ち前の戦闘能力を発揮し、警察&州兵を相手に大バトルを繰り広げる。
 脚本も執筆したスタさんは「ランボー」に全力投球!危険なアクション・シーンのスタントも自らこなした。実は監督作「ロッキー3」の準備と並行して撮影が進められていたのだが、「ランボー」のロケでスタさんが負傷して入院。「この作品の為ならロッキーの製作が多少遅れても構わない」という旨の発言をし、ロッキー関係者をやきもきさせたという逸話がある(笑)。

 原作で主人公は壮絶な最期を迎えるのだが、映画では死なずに終わる。ここに筆者は<続編化>の匂いを察知したのだが・・・案の定、続編が作られた(笑:想定内)!原作のファンからは賛否両論だが、映画のラストにはスタローン映画史上最長の<長台詞>が加えられた。「ベトナム帰還兵」の心情を見事に代弁した名台詞だと筆者は思う。


 <第2作目>となるのが「ランボー 怒りの脱出」。後の第3作「怒りのアフガン」公開当時、来日したスタローンは「メンタル面では1、アクションで言えば3」とインタビューで答えていたが、いえいえ筆者はそうは思わない。メンタル面では「1」だが、アクションでは「2(即ち「怒りの脱出」)」だろう。
 未だベトナムで行方不明になっている同胞の調査を与えられたランボーが・・・まぁ色々あって軍に見捨てられながらも捕虜となっていた仲間たちを救出。ソ連ベトナム連合軍を相手に<一人だけの戦争>を開始する!!

 戦闘マシーン:ランボーが<第2の故郷>とも思しき戦場で思う存分に戦う様は圧巻!脚本にはスタローンのほか、後に「ターミネーター」、「タイタニック」を手がけるジェームズ・キャメロンが参加。監督ジョージ・P・コスマトス(後に「コブラ」でもスタさんとタッグを組む)のダイナミックな演出により80年代を代表するアクション映画の1本となった。
 ちなみに1作目の原題は「FIRST BLOOD」。この2作目では「RAMBOⅡ:FIRST BLOOD PARTⅡ」と変更されている。前作が本国アメリカより日本の方がヒットしたので(笑)、邦題に合わせたという稀有な例。


 そして第3作「ランボー3 怒りのアフガン」。ランボーがアフガンにて15万のソ連軍相手に戦うという・・・ある意味、漫画的荒唐無稽作(笑:「ソ連」とか「9・11」を考えるとーある意味なかった事にしたい)。シリーズ化すると「少年ジャンプ」方式で敵をスケールアップさせていくしかないのだが・・・う〜ん。当初「ハイランダー」シリーズのラッセル・マルケイがメガホンをとっていたが<作品の内容>でスタローンと意見が対立(当たり前)!怒ったスタさんがマルケイをクビにして、急遽カメラマンだった人物を無理矢理<監督に昇格>させて作り上げた文字通り<ワンマン映画>(苦笑)。丁度、公開のタイミングがソ連のアフガン撤退と重なった事もあり、シリーズはこれで一旦「打ち止め」となった。


 で、2008年に・・・あくまでも予定ではー「ランボー4」公開(自ら初めて監督も手がけるらしい)!以前伝え聞いた内容では「南米で隠遁生活を送るランボーが近隣住民の為に麻薬組織と戦う」という、えらくスケールダウンした話だった(苦笑)。この作品の要・トラウトマン大佐役のリチャード・クレンナも亡くなってしまった。エイドリアンなきロッキーの新作同様、「ランボー4」が気になる今日この頃である。・・・「ロッキー」も「ランボー」もここまで来たら観るけどね(半ばヤケ)!