其の671:デル・トロ版「E.T.」?「シェイプ・オブ・ウォーター」

 ・・・9月中は個人的に色々ありました。それですっかり更新が遅れてしまいました。涼しくなったのはいいけれど、毎週末、台風が来るのは・・・(困)!

 先日、アカデミー受賞作「シェイプ・オブ・ウォーター」を観ました。監督・脚本(共同)はギレルモ・デル・トロ(おたく)!映画は彼のクリーチャー愛に溢れた「ファンタジー映画」かと思いきや・・・種を越えた「恋愛映画」でもありました(驚:でもホント)!!


 1962年、東西冷戦下のアメリカー。言葉が話せない独身の中年女性イライザは映画館の上にあるアパートに住み、夜間「航空宇宙研究センター」で清掃員として働いている。ある日、センターに新メンバーのホフステトラー博士が赴任すると同時に"ある生物"を入れた巨大なタンクが運びこまれてくる。程なく軍人上がりの警備担当・ストリックランドが、生物に襲われ指を2本失う事件が起こる。その清掃の際、部屋に入ったイライザはその生物ー<半魚人>を目撃する。生物に興味を抱いた彼女は自分の好物であるゆで卵を与え、手話を教えたり音楽を聞かせたりして意思の疎通を図るようになる。 南米・アマゾンの奥地で神として現地人の崇拝を受けていたという生物を、ホフステトラーは人間に代わる宇宙飛行士としてロケットに乗せようと提案するもストリックランドは、生体解剖でこの生物の秘密を明らかにすべきと主張し上官も同意する。これを知ったイライザは、アパートの隣人で画家のジャイルズに協力を懇願する。一方、ホフステトラーは実はソ連のスパイで、政府からアメリカが生物の秘密を知って宇宙開発の優位に立たぬ前に生物を殺すよう政府に命じられる。米ソの思惑が入り乱れる中、イライザは半魚人を逃がすべく行動を開始するのだが・・・!?

 
 書けるのはここまで!作戦がうまくいくのか否か、その後どうなるのかは観てのお愉しみという事で(あしからず)^^俳優陣は大メジャーな人は出ていないので割愛。

 全部ではないけれど、ちょいちょいデル・トロ作品は観ている筆者ですがー今作はティム・バートン風かなとも思いきや・・・性描写が多い!!ヒロインの脱ぎ率も高い上に、映画が始まって早々に彼女がオ●ニーしたりする(驚)!このあたりはデル・トロさんも大人になったという事かしら。

 作品としては「美女と野獣」とかに連なる系譜ですが・・・半魚人のデザインがいいね!最初の内は怖いんだけど・・・観ていくうちに愛嬌がある顔に見えてきた。ヒロインとダンスまで踊るし(笑)。なんでも、このデザインに辿り着くのに3年かかったようだが、その甲斐はありましたな。俳優に特殊スーツとメイク&CG使ってるが・・・完璧な仕上がり(さすがハリウッド)。また、移動撮影を多用しつつ、美術も含め映像的に色彩も綺麗で・・・中でも水中シーンの美しさは特筆に値する。

 あまり誰も指摘してないようだけど、ちょっとスピルバーグの「E.T.」に類似点が多い気が・・・(私だけ?!)。イライザは少数ながら友人はいるものの、家族も恋人もいない寂しい度の高い人。「E.T.」の主人公・エリオットは家族はいるけれど父親不在で、ちょいと寂しく思っている。そんな中に人間とは違う生命体が絡んでくる点。「E.T.」同様、半魚人にも<特殊能力>があるし、"生物"に対し政府の思惑が絡む&それを助けるべく逃亡を図る点も同じだ。今作を筆者はデル・トロ版「E.T.」と感じたのだが・・・如何かな?それをまんまにならないよう、性描写も足した・・・みたいな(笑)。デル・トロもスピルバーグティム・バートンも"おたく(「ゴジラ」とかモンスター大好き)"という共通項もあるから似てくるのはある意味、当然と言えば当然だろうけど^^。

 
 今作が評価されてグレードの上がったデル・トロさんだけど、おたくスピリットを忘れずにこのまま突き進んで欲しい!スピルバーグ、バートンにタランティーノほか・・・おたくは世界の映画をリードする!!


 <どうでもいい追記>個人的に年内は夏以降・・・あまり観たい映画がなくて、しばらく映画館にいってない(涙)。そこでついついマカロニウエスタンや80年代のドラマ「陽あたり良好!」辺りのDVDを観てしまったりする今日この頃。いいんだか悪いんだか。