・・・迷走台風と共に早くも8月も終わり・・・。大して何もなく過ぎた夏でした・・・(哀)。
来月公開予定の映画「真田十勇士」を試写会で観ました。筆者は少年時代、スパイとか忍者が好きだったもんで^^。かの堤幸彦監督が2014年に演出した同名舞台作の映画化。「天下の名将」と言われる真田幸村が実はヘタレで(笑)、抜け忍の猿飛佐助らが彼を本物の立派な武将に仕立てるべく、あれやこれや作戦を立てて徳川家康との戦いへ挑むーというお話。映画公開に併せて舞台も再演されるそうな(「大河ドラマ」に乗っかった感ありあり)。
冒頭の「十勇士」集めの下りが、かなり尺の長〜いアニメなんで「・・・!?」と思ってるところへ「アニメ映画ではありません。数分後に実写になります」的なスーパーが出たり、今時の若者言葉が使われたりと・・・ちょいちょい堤さん的ギャグもあるアクション時代劇。筆者は「堤さんはテレビドラマは天才、でも映画やると普通の監督」というのが持論なのだが・・・今作は飽きることなく観れて、まぁまぁの出来でしたよ。細かいこと言うと色々あるけど、全体的には「まぁまぁ」という感じ。大きなセット作ったりと予算はかかっているようなので、「クール・ジャパン」戦略のひとつとして海外でも公開してほしい。忍者や侍いっぱい出るからウケるんじゃないかと^^。
お話変わりまして→→→先日、SFアクション映画「ハンガー・ゲーム」シリーズ全4作を一気見しました(最近の映画は邦洋問わずハナから2部作とか3部作で作られるものが多いねぇ・・・)。スーザン・コリンズの原作小説(全3巻)が出た当時から我が日本の「バトル・ロワイアル」“パクリ疑惑”もありましたが(原作は未読っす)・・・さて、映像化された、その結果は!?
大きな戦争を経験した近未来のアメリカは「パネム」という独裁国家に姿を変えていた。政治の中心となる都市「キャピトル」と、その周りを囲む12の地区から成り立っている。この「パネム」では反乱防止を理由に年に1回、12歳から18歳までの男女1名ずつが選出され、男女24人が殺し合う殺人サバイバル<ハンガー・ゲーム>が強制されていた。勝者は最後に生き残った1人のみ。
第12地区に母と妹の3人で暮らす弓矢の得意な女の子カットニス(=ジェニファー・ローレンス)は「第74回ハンガー・ゲーム」プレイヤー選出の日、妹が抽選で選ばれてしまった事から、自分が代わって出場すると宣言!同じ地区から選ばれた少年ピータとともに壮絶な戦いを繰り広げるー!!
う〜ん、確かに「バト・ロワ」に似てる(笑:「バト・ロワ」はアメリカでも公開されたんで、これは疑惑が出ても致し方なしかも)。さらに言うと「バト・ロワ」に「管理社会」というディストピア・テイストを加え、国中の人々がゲームの様子を視聴するという設定をプラス。「管理社会」は「メトロポリス」の大昔からあるし、「皆がゲームを観てる」というのもシュワちゃんの「バトルランナー」ほか昔からある設定なので新鮮味はないけれど、「ハリー・ポッター」同様、昔からある色んな要素をうまくミックスして世界観を作っているな〜とは思った。各地区は前時代的な生活レベルなんで戦争で文明が崩壊したと思いきや、「キャピトル」はもの凄いハイテク化してて、その落差の凄いのなんのって(笑)。
出演者がめっちゃ多いんだけど・・・タフなヒロインを演じるオスカー女優:ジェニファー・ローレンスの他、彼女をサポートする役でウディ・ハレルソン、怪優ドナルド・サザーランドがワルい大統領を嬉々として演じている(ベタな文章で書くと「実力派俳優が脇を固めてる」という事)。見所は何といっても、ジャニファーのサバイバルっぷりに尽きるでしょう!個人的にはついつい「バト・ロワ」と比較しちゃって、もっとバイオレンス度を高くした方がいい気はしたけれど。
「1」は「1」でちゃんとお話終わるんだけど、タイトルに書いた通り「4作」あるんで、「ハンガー・ゲーム2」にいきましょう!邦題はめっちゃシンプルだけど、原作のサブタイトルは「燃え広がる炎」。監督は1作目のゲイリー・ロスからフランシス・ローレンスへと変わりました。「2」より新キャラとしてフィリップ・シーモア・ホフマンが登場するのですが(今シリーズが遺作。合掌)・・・ここからは極力、ネタばれしないよう注意して書いていきます!!
「第74回ハンガー・ゲーム」を終えたカットニス(=勿論、ジェニファー・ローレンス)らは各地区を回る凱旋ツアーへと出発。そこで思わぬ事件が起きて・・・彼女の中に「キャピトル」や独裁者・スノー大統領(=ドナルド・サザーランド)に対する反抗心がメラメラと湧き起こる。そんな中、大統領はカットニスの抹殺を企み、歴代の優勝者たちを集めた「第75回ハンガー・ゲーム」開催を宣言、彼女を再び地獄へ突き落す!!
「一難去って、また一難」とはまさしくこの事(苦笑)。「1」で何とか助かったカットニスが再び「ハンガー・ゲーム」に強制参加させられるんですね〜。こうでもしないと続きは作れない訳ではありますが。「1」のゲイリー・ロス(他作品に「シービスケット」)の演出はハリウッド大作を意識してか正攻法の演出。彼から後を引き継いだフランシス・ローレンスも前作をなぞるかのような演出で、映像的に大きな違和感はなく観られる(ローレンスは「3」、「4」も引き続き監督)。
・・・で、いよいよ原作のラスト3巻目の映像化になる訳ですが・・・「ハリ・ポタ」同様<ラスト2部作>となり、もう殺人ゲームショーは終わって、完全に<打倒、政府>の革命劇へとシフトしていく。「3」のタイトルは「ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス」、「4」が「ハンガー・ゲームFINAL:レボリューション」。もう完全にネタバレするんで、粗筋書けまへん(苦笑)!
映画4本続けて観ての感想は、このテのジャンルに必要な「誰が生き残るか?」というハラハラドキドキが薄く、バイオレンス度も低めの殺人ゲームものだけど、良く出来たお話・・・といった感じでした。無意識ながら殺人ゲームへの期待&「原作3巻、全部映像化する」っていうのを最初から知ってたせいもあると思う。このブログ内ではあえて書かなかったけれど、恋愛要素もあるし、「アクションシーンでどぎつい描写はダメ」という方には丁度よいのではなかろうか。
書いてて気付いた事だが、このシリーズを“コンプリート”したことでフランシス・ローレンスの監督作(ほかに「コンスタンティン」、「アイ・アム・レジェンド」)をも“コンプリート”していた(驚)!!「コンスタンティン」は・・・つまんなかったなぁ(苦笑)