お盆も過ぎて8月下旬になりました。コロナ渦における2度目の夏は・・・日に日に酷い状況に・・・!!!
そこでハタと思い出したのが映画「復活の日」(’80)!角川映画超大作の1本です(懐)。猛毒のウイルスが世界中に蔓延、南極に派遣されていた世界各国の越冬隊員863人を除いて人類は死滅。ところがその南極にも危機が迫っている事が判明してーというウイルスパニックもの。
原作は「日本沈没」の小松左京、監督は「仁義なき戦い」シリーズ他の深作欣二。キャストに草刈正雄、夏八木勲、千葉真一(先日、コロナで亡くなられた・・・合掌)らにオリビア・ハッセ―、チャック・コナーズ、ヘンリー・シルバ、ジョージ・ケネディほかハリウッドスター大量参加。世界初の南極ロケを敢行、直接製作費(宣伝費除く)は24億5千万・・・と大スケールで製作された。撮影中、スタッフを乗せていた船が座礁した事も当時ニュースに。
劇中、ウイルスが大流行した日本の様子も描かれる→→→病院の周りには患者達が群がり、余りの数の多さに医師・看護師は対応仕切れず、東京には戒厳令が出る。皆病気にかかりバタバタと死んでいく為、通常の葬式を行う事も出来なくなり、自衛隊員が死体を空き地に集めて火をかけて処理・・・という恐ろしい状況に陥っていく。これはあくまで映画の話だけど・・・本当にこんな状況になるんじゃないだろうな?!
本物の原子力潜水艦が出てきたり、南極の風景映像とか見所も多い作品(撮影は木村大作)ながら・・・病気でも誰もマスクしてない(苦笑)他、描写が雑な目も多々みられる(「大作映画あるある」)。傑作ではないけれどコロナ渦のいま、観る事に意義がある作品ではないかしら。
コロナ渦になって「もっと多ジャンルの作品にも触れよう」と考えた結果、ちょいちょい観始めたジャンルのひとつが<任侠映画(主に東映が量産していた)>。これも世代の問題で・・・筆者が物心ついた時には任侠映画は下火になってて、深作監督「仁義なき戦い」ほかの<実録路線>に変わってたから観る機会がなかったのよ。
鶴田浩二が毎回渡世人の厳しさ、悲しさを演じる「博奕打ち」シリーズは、第4作「博奕打ち 総長賭博」(’68)が<任侠映画なのに任侠道を否定>する傑作として語り継がれているが(監督・山下耕作、脚本・笠原和夫)、今回紹介する第10作「博奕打ち いのち札」(’71)は山下・笠原コンビがその路線をよりハードにした知る人ぞ知る快作。
昭和初期を舞台に、親分に絶対的忠義を誓う渡世人(=鶴田浩二)と旅役者の女座長の恋人(=大楠道代)のすれ違いを軸に、新興勢力の愚連隊、主人公と対立する弟分(=若山富三郎!)らが絡む。
ストーリーの前半は、、、悪く書けば「マンネリ」、良く書けば「様式美」・・・だよね。もう王道パターンって感じで、観客は鶴田と大楠の運命(←これ具体的に書くとネタバレになる)をハラハラしながら見守っていくしかない。
時々、筆者は「・・・この後、どうなるんだろ??」と先を心配しながら映画を観る事があるのだけれど、今作の脚本もやっぱり巧い!!「こうきたか!」と、考え抜かれた展開に思わず唸ってしまった^^。流石の笠原和夫脚本。
特筆すべきはラストのラスト・・・だよね。ここはネタバレ防止で一切書けない!!冒頭から端正な画作りをしてきた山下演出が大スパークする(本当)!!変革ラブストーリーとも言える今作がどんなラストを迎えるのか興味出てきた方は・・・映画を観て下され^^。
今作は何年か前、一瞬ソフト化されたんだけど(マジで一瞬だった)、先日ようやく再発売されたので・・・このチャンスに是非。