其の502:バートン復活「フランケンウィニー」

 7月となり、いつの間にやら関東の梅雨もあけました(早っ)。

 実はつい先日“引っ越し”しまして・・・仕事と私事のダブルで大忙しだった訳ですよ(疲)!ようやく、ちょっと落ち着いたので、ここに再開する次第・・・です^^。



 さて、今回の<本題>。
 「アリス・イン・ワンダーランド」、「ダーク・シャドウ」と立て続けにハズしているティム・バートン監督ですが・・・先日公開されたストップモーションアニメ「フランケンウィニー」は良かった!今作をきっかけに次作で“完全復活”して欲しいと・・・ただただ祈るばかり。


 
 ヴィクターは科学実験&愛犬スパーキーと遊ぶことを楽しみにしている少年。そんなある日、野球のボールを取りにいったスパーキーが事故死してしまう。深い悲しみに暮れる彼は、授業で教わった電気実験をヒントに死んだスパーキーの蘇生を試みる!見事スパーキーを甦らせることに成功したものの、スパーキーのことを級友に知られ、事態は思わぬ方向へ・・・!

 
 はいっ、ということで“ウィニー”は犬の名前ではありませんのでご注意あれ(笑)。それにしての主人公の名前がヴィクター・フランケンシュタインって・・・元ネタまんまやん(苦笑)。バートンのファンならよく知っているお話ですが、これ、彼がディズニー時代に“監督”として最初に手掛けた実写の短編映画(29分)をストップモーションアニメ化&長編化したもの(→その短編もDVDに収録)。オリジナル同様、“モノクロ”で撮られているのも雰囲気があっていい。

 筆者は通常のアニメならともかく、あまりストップモーションアニメ(→昔でいう「人形アニメ」)を好んで観てはいないんだけど・・・今作は凄かった!まんま「フランケンシュタイン」の雷実験の再現のほか、クライマックスにはオリジナルには出なかったモンスターや巨大怪獣(どう見ても「ゴジラ」の影響大)が大暴れする!!いまの技術を駆使すれば(→CGで人形支えてる棒を消す、背景を合成する他)これほどの動きやカメラワークを実現できるのですな。いや〜・・・もうほとんど実写と変わらん(感心)!

 各キャラクターのフィギュアはバートンのデザインを、書いた張本人による厳しいチェックを受けまくって製作。人間キャラの髪には“人毛”まで使用するこだわりぶり(凄っ)。ヴィクターはバートンの少年時代の投影だし・・・それほど思い入れが強かったってことですな(好意的解釈)^^。それを各アニメーターが1コマ1コマ撮影する訳で・・・(注:フィルムは1秒24コマ)美術のセットも本当に細かく作られているし、今作の完成度の高さは<徹底したこだわりと膨大な労力の結集>といえそうだ。

 映像面も凄いけど、“音響的”には、当然<音楽>はダニー・エルフマンだし❤、ボイスキャストマーティン・ショートマーティン・ランドーら本職の俳優のほか、あのウィノナ・ライダーも参加!「シザーハンズ」のヒロインだったウィノナ(万引き事件等で長く低迷してた)が再びバートンとお仕事・・・う〜ん、いい話^^。ちなみにオリジナルの短編を観てから今作を観るか、今作を観てからオリジナルを観るか(昔の角川映画のキャッチコピーじゃないけど)・・・は、どちらでもいいと思うので“お好み”でどーぞ★


 久々にヒットを打ったバートンだけど・・・冷たい言い方をすれば昔の作品の“焼き直し”だけに、ファンが求めるバートンテイストなのは当たり前といえば当たり前。次に監督する“実写作品”を大いに期待したい。次は頼むぞ、バートン!!