其の339:「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」は凄すぎ!

 かつての大人気TVアニメーション「新世紀エヴァンゲリオン」を再構築して映画化した「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」(全4部作の内の2本目)を大勢の学生さんたちに交じって観てきやした(苦笑)。「序」の予告が衝撃的だったので、多少の期待はしていたのですが・・・いや〜、マジで凄かった(オリジナル版を観ていて以前の展開を知っているせいも多分にはあろうが・・・)!!ネタバレしない範囲で書くと、ほんのちょいしか書けない気もするのだが・・・頑張って書いてみる。旧作を知っていて、且つこれから観に行こうと思う人は読まないでください。情報をシャットダウンした方が今作は絶対に楽しめるはず!!


 前作「序」はTVでいうところの1〜6話(=クライマックスが「ヤシマ作戦」)をベースにしていたが、今回は7〜19話までの話に23話の要素が入っている。ところが・・・冒頭から予告に出てきた新キャラ:真希波・マリ・イラストリアスがこれまた新メカ:仮設5号機なる4つ足(キャタピラ!)のヱヴァに乗って登場!いきなりファンの度肝を抜く。でもこの人の正体は不明!次回作あたりで何者か分かるでしょう(多分)^^
 で、これまで同様に怪しい立ち位置の加持リョウジと何故かファーストネームが「惣流」から変更された式波・アスカ・ラングレー(階級も「大尉」に)が2号機(以前より白のカラーリング部分が増えた)に乗って日本へ。シンジくんたちに絡んできます。前作のラストでいきなり顔を出した渚カヲルは・・・今回はポイント、ポイントでちょこちょこ顔出し(笑:でも正体は不明)。更に新デザインの3号機に、全てが一新された「使徒」の数々・・・。そして終盤、誰もが驚く展開に!!もう、これ観たら絶対に続きを観ないと行けない!!!

 いや〜・・・書いたのはいいけど、全然粗筋になってないなぁ(苦笑)。そもそも「ガンダム」のアムロ・レイより暗い14歳の碇シンジくんを中心に、毎回謎の生命体「使徒」からの攻撃を防ぐお話をベースに(=そうじゃないと人類が大変なことになる)、同い年の仲間たち(アスカや綾波レイほか)や大人たちとの交流&確執に加え、組織の暗躍(「ゼーレ」に「ネルフ」)が絡むややこしい設定(=「使徒」の名称のほか、「死海文書」や「ロンギヌスの槍」など<キリスト教的要素>多々あり)。だからウケたわけなんだけどさ^^

 「新劇場版」製作にあたって企画・原作・脚本・総監督の庵野秀明はこう語っている。「この10年間、エヴァを越えるアニメはなかった」。そこで筆者含む大多数のファンの気持ちは「世界観まんまで庵野さんはいま、新たに何を語るのか?」の一点に尽きると思う。さすがに1本目はオリジナルとほぼまんまだったが、遂に今回から庵野氏のやりたいことの一端が垣間見えてきた。でも、それを書くとクライマックスの展開に多々抵触してしまうので・・・泣く泣くここでは書かない(すまぬ。ネタバレ防止じゃ)。ただあえて、ものすご〜く抽象的に書くなら・・・庵野秀明は最終的に庵野版「地獄の黙示録」あるいは「イデオン・発動篇」を創ろうとしているのではないかしら?

 いくら<展開>が大きく異なるといってもエヴァにおける数々のお約束はあるし(またまたアイキャッチや予告もあるよ)、新メカがかっこいいのは言わずもがな。新キャラのマリは「眼鏡っコ巨乳娘」と今時の萌え要素もあり(=最初着てるプラグスーツはちと松本零士風だが:笑)。人気にあぐらをかくことなく更なるファン層拡大に努めていることがよく分かる。

 同様に緻密な街の描写やダイナミックなメカの動きなど<驚異の作画力>は更にグレードアップ!使徒の変形の様子や攻撃だけではなく、エヴァの動作においてもCGでモデリング!現時点でアニメが行える最高ランクの映像ではないか?!エヴァ使徒の戦いはこれまでにもましてド迫力!残る2本においても更なる高みを目指しているようなので・・・今後、しばらくはこの4部作の作画力が抜かれることはないだろう(但し、時々アップの時の綾波の顔が下手!担当原画マン、誰だ!?)。

 極力内容を伏せたので映画を観ていない人には意味不明な文章になってすみません!最後の最後にひとつだけネタバレを。3部作目のサブタイトル(?)は「急」じゃなくて「Q」だって(笑)。ということは最後の4本目は「完結篇」じゃなくて「A(アンサー)」かも!?


 <どうでもいい追記>今作のパンフは「ネタバレ防止」のため、シールでがっちり貼られてた!こんなパンフ、石井隆版「花と蛇」以来(苦笑)。で、更にその中に袋とじが!!写真週刊誌か(いちいち切るの面倒くさいから次はやめてね)