其の57:和製大ハード・アクション!「新宿純愛物語」

 東映による和製大ハード・アクション映画「新宿純愛物語」・・・。このある意味、<コア>な映画(東映作品)をご存知の方はいるだろうか?筆者は大学時代、この映画を観てー勿論、期待などせずー余りの面白さに狂喜乱舞し、周りの友人たちに話して回ったものだ。中には「スタローンのランボーより面白い!」と言ってくれた者もいたほど!まぁ・・・そういう事だ。

 現代(公開されたのは80年代!)の<新宿>を舞台に、ひょんな事から知り合ったアウトローと女子高生がちょっとした手違いからヤクザや警察に追われ、大バトルに発展していく痛快アクション浪漫(一応、原作はあるのだが作者は気にいらなかった模様。だって全然違うんだもん)!!

 主人公には人気絶頂時の仲村トオル(!)。彼が助けるヒロインには、これ一本で消えた一条寺美奈(知ってる人はかなりマニアック。ちなみに仲村とふたりで寒い主題歌を歌った・笑)。このふたりに狂った刑事・大地康雄やヤクザ役のアクション・スターたちが絡んでくる。体を張ったアクションは勿論のこと、拳銃を手始めに機関銃、そして最後には火炎放射器まで投入される(リアルに考えれば、いくらヤクザでも素人相手にそこまでやらんだろうがこの際、固い事はいいっこなしで・・・)!!
 監督は那須博之。あの悪名高き「デビルマン」の・・・である(苦笑)。人気シリーズ「ビー・バップ・ハイスクール」の合間に、その監督+主演コンビで作られた一作だが、「ビー・バップ〜」が肉弾戦をメインにした事に対して、この作品ではハリウッドのような銃器アクションを堪能させてくれる。やれば邦画でも出来るのだ!!
 健さんが戦車軍団に囲まれる「野性の証明」やヘリまで飛ばす「戦国自衛隊」程のスケールはないが、邦画で火炎放射器まで使うアクション映画はこれ以降、皆無!室賀厚監督あたりに頑張ってもらって、こんな<ぶっとんだ作品>を是非また観たい^^。