其の552:バートン最新作!「ビッグ・アイズ」

 ・・・何気に間が空きました。もう2014年も終わります・・・(滝汗)。
 さて“地球破壊王”ことローランド・エメリッヒ監督作「ホワイトハウス・ダウン」か、トム・ハンクス主演の「キャプテン・フィリップス」にしようか迷いましたが・・・<延期>しまして“別ネタ”を(笑)。
 先日「ティム・バートン展」に行ったお話は書きましたが、試写会で彼の最新作「ビッグ・アイズ」を鑑賞!公開前なのでいつもの如くネタバレせぬようざっくり書きますが、彼が実話の映画を手掛けるのは「エド・ウッド」以来、実に20年ぶり!それをリアルタイムで劇場で観た筆者も・・・年食う訳だわ(苦笑)。
 

 1958年、マーガレット(=「魔法にかけられて」、「アメリカン・ハッスル」のエイミー・アダムス)は夫から逃れるため一人娘の手をひいて、一路サンフランシスコへとやって来た。美大で学んだ絵を描いて生計を立てようと考えたのだ。そんな中、画家と称するウォルター・キーン(=「イングロリアス・バスターズ」、「おとなのけんか」のクリストフ・ヴァルツ)と出会い、程なく結婚。2人の絵がなかなか認められない中、ひょんな事からマーガレットが書く一連の“ビッグ・アイズ(目の大きな子供の絵)”シリーズがマスコミに取り上げられ注目を浴びる事に。だが、その際ウォルターは絵は自分が描いたものだと公言してしまう。異を唱えたものの彼に丸め込まれ、黙々と絵を描くマーガレット。更に絵を大量にコピーして安価で売るウォルターのアイデアが当たり、一躍彼は時の人となるが、マーガレットは長年実の娘にさえ言えない秘密を抱えたまま耐えるしかなかった。そんなある日、彼の常軌を逸した行動から2人の結婚生活は破綻。秘密裡に移住したハワイでマーガレットは遂に絵を描いたのは自分だとラジオで告白したのだが・・・!?


 “ビッグ・アイズ”の一連の絵は筆者も知っていましたが・・・こんなお話があったとは(驚)!事実は小説よりも奇なり、とは正にこのことでしょう。昔から“ビッグ・アイズ”のファンだったバートンがそのお話を監督したというのも・・・なにかの縁でしょうなぁ(自身が描くイラストのタッチも目が大きい部分は似ているし)^^。

 今作は大手スタジオ製作でないため、近年のバートン作品に観られた凝ったオープニング映像やCGはほとんどありませんが(話が話なんでダニー・エルフマンのスコアもいつもの勇壮的な楽曲ではない)、そこかしこにバートン的な要素が垣間見え、こなれたドラマ運び。筆者的には「いい映画!」でした^^。大分予算に制限はあったらしいけど・・・さすがハリウッド、あれだけ50、60年代の衣装やクルマ、美術を用意できたのだから日本のインディペンデント作品とは桁が違うわ(羨ましい)。

 バートン組常連のジョニー・デップは出ていないけど、クリストフ・ヴァルツは・・・ホントうまいね!!ほとんど詐欺師で<人間の欲望の集合体>のような男を巧演(実在した人物とは似てないけど)。これ、また次のアカデミーにノミネートされたら・・・またまた賞、貰えるんちゃう?一方、男に言いなりになっちゃう内気な主人公のエイミー・アダムスもさすがの安定感。なんだかんだ言ってもハリウッド俳優は、うまいよな〜、マジで感心。

 <実話>だけに・・・“オチ”のつけ方はいつものハリウッド風で、そこに新鮮味はないけど「アリス・イン・ワンダーランド」、「ダーク・シャドウ」と実写作品が2作続けてスベったバートンだけにファンの筆者は安堵で胸をなでおろしました^^。もしかすると“ビッグ・アイズ”って日本の一連の“萌え”キャラ(すげー目でかいよね。あと胸も)にも影響与えてたりして(笑)。


 そんなティム・バートンが先日、このブログでも取り上げた「ビートルジュース」続編について言及!!マイケル・キートンウィノナ・ライダーも続投する・・・らしい。

 そんなこと書いていたら・・・なんか、ここ最近バートンのネタしか書いてないような気がしないでもない・・・(苦笑)。


 さて、せめてあと1本は年内に劇場で映画を観たいなぁ・・・(祈)!