<其の738>コッポラの執念、おそるべし!「ゴッドファーザー 最終章 マイケル・コルレオーネの最期」

 もう2021(令和3)年2月も終わり・・・。早っ!!

 

 先日、再編集した「地獄の黙示録 ファイナル・カット」を発表したばかりのフランシス・フォード・コッポラ監督が今度は「ゴッドファーザーPARTⅢ」も再編集!「ゴッドファーザー  最終章 マイケル・コルレオーネの最期」として日本でもソフトが発売されました。タイトルも当時、マリオ・プーゾと共に考えていた構想通りに改題したそうで。

 筆者は「PARTⅢ」を過去2回ぐらい観てて、「3作目は蛇足だなぁ・・・」と感じていましたが、今回はタイトで分かりやすい展開になって良かったと思う。「1」と「2」の重厚さは相変わらず足らないけど(苦笑)。新聞記者役でブリジット・フォンダが出てたのを思い出した(笑:いま彼女はなにしてるんだろ)。

 尺的には約5分程の短縮ながら(カットを短くするとか、音楽の入るところの変更とかちょいちょいいじってる)、大きく変更されたのは冒頭とラスト。年とったマイケル(アル・パチーノ)に大司教が“ビジネス”を持ち掛けるところからスタートしたおかげで、以前は曖昧・・・というかいまひとつモヤッとしてたストーリーが、物語の核となる部分が明確になってストレートに筋が通るようになったと思う。ラストの変更はネタバレするので書きません(悪しからず)!これで当時、散々叩かれたソフィア・コッポラウィノナ・ライダーの代役として素人ながら出演。その後は映画監督に)の名誉回復につながればいいな^^。

 それにしても「地獄の黙示録」といい、今作といい、年月経っても悔いの残る作品は再編集する、というコッポラさんの執念は凄いね!!筆者も番組で企画ものやってた時なんかは時間との戦いで、OA後しばらくしても「ああすれば、もっと面白かったのに・・・」とかさんざん思ったもの。映画と違って、再編集して放送できないのがTVマンの辛いところ。そういう意味でもコッポラが羨ましいわ。人によっては監督のエゴと考える方もいるだろうけど・・・。

 

 ・・・思うにリドリー・スコットの「ブレードランナー」あたりがきっかけで、時々<バージョン違い>が世に出てくるようになった。「ブレラン」なんて、いまでは5タイプもある(苦笑)!以降、スコットはトム・クルーズの「レジェンド╱光と闇の伝説」から「オデッセイ」に至るまで別バージョン出しまくってる!それに倣ってか、ジェームズ・キャメロンピーター・ジャクソンも別バージョンを出すようになった。

 個人的にはどんな映像を撮ってたか観たいから<ディレクターズ・カット>とか<エクステンデッド版>とか嬉しいんだけど、数が増えて・・・フォローが追い付かない(苦笑)。ソフトの枚数が増えて増えて困っているので、収納場所&金銭的な面も考えて、メーカーさんには出来れば最初に出すソフトに劇場版と同時に収録して頂けると大変助かります(笑:無理だろうな~)^^!