<其の705>初の3DCG「ルパン三世 THE FIRST」寸評

 めっちゃ働いているうちに11月になってしまいました!今年も残すところ、あと2か月・・・(早)!!

 

 先日「研究読本 ルパンファミリーの謎と真実」(総合科学出版刊)という書籍を購入(←忙しくても筆者は寝る前とかに必ず読書はするのですよ)。その本によると以前、アルセーヌ・ルパンの作者、モーリス・ルブランのご遺族が著作権侵害で裁判を起こしていた事&「ルパン三世」はフランスでは“エドガー”なる名称に変更されている事を知る(にしてもエドガーってーあのエドガー・アラン・ポーからきてるのか?)。

 筆者もその昔「海外で著作権は大丈夫かいな・・・?」と思った事があるんだけど、やっぱり!本によれば、いまではその辺りもクリアーされてるようなんで・・・良かった良かった^^

 

 そんな<前ふり>があって、これからが本題(笑)!年末公開される映画「ルパン三世 THE FIRST」を試写会で観てきました。ルパン初の3DCG長編作品!監督・脚本は本来は実写畑ながら近年、CGアニメ映画も手掛けている山崎貴。さて、肝心要のその出来は!?公開前なので、さくっと書きます。もち、ネタバレなし🎵

 

 1960年代・フランスー。怪盗アルセーヌ・ルパンが唯一、盗む事に失敗したという「ブレッソン・ダイアリー」。堅牢なケースを外し、中に納められた日記に書かれた謎を解くと莫大な財産を手にいることが出来ると伝えられている。その秘宝を巡ってアルセーヌ・ルパンの孫:ルパン三世(声:栗田寛一)と考古学大好き少女・レティシア(声:広瀬すず)がひょんな事からタッグを組み、謎を解く事に奔走する。そんな2人の前にゲラルト(声:藤原竜也)とランベール(声:吉田鋼太郎)が所属する謎の組織が立ちはだかる。果たして「ブレッソン・ダイアリー」の財宝とは何か?そしてルパン達の運命はー!?

 

 ネタバレせぬよう、よくあるパターンで粗筋を書いてみましたが・・・ぶっちゃけ、出来は<合格点>!3DCGで全編ルパンやるとああいう風になるんだね^^。舞台が1960年代になってたのには少々驚いたけど(こないだ放送してたTVシリーズ「パート5」は完全に現代だったしさ)、原作漫画が最初書かれたのは60年代だから、これもあり❤

 あえて小学校時代からのルパンファンとして、細かい事を書くならば・・・ストーリー的には毎年やってるスペシャル版とそれ程の差はない。加えて宮崎駿監督による<ルパン・テイスト>に「インディ・ジョーンズ」を足したような感じだった。

 ルパンは女性に優しく、乗ってる車はフィアット。タイトルバックに出てくる時計や使用する小道具は名作「カリオストロの城」を彷彿させる。あと宮崎監督が好きそうな大型飛行機とかも出てきながら・・・「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」をも想起させる。山崎監督は筆者よりチョイ年上だから、「インディ」観てないとは言わせない(笑)。●●●●がストーリーに絡むので、より「インディ」っぽいのよ。その辺りも考慮して設定を60年代にした気もするし。

 あとは・・・次元の顎鬚がアニメより短いとか、不二子があんまりボインじゃないとか(笑)、各キャラのジャケットの質感が布ではなく・・・皮っぽいとか。セルアニメなら日本は世界一だと思うけど、CGアニメにおいては作画技術を向上させる余地はまだまだあるなぁと思った。

 

 公開前なので・・・ストーリーにかかわる事ではなく、ちょっと気になった些細なことだけ挙げてみた(・・・セーフでしょ?)。今月末にはまた「パート5」からのスぺシャル版の放送もあるし、今や国民的アニメのひとつ「ルパン三世」。小池健監督の作品は<原点回帰>として最初の漫画に近い、ハードな作画が観られるけど・・・深夜のアナザーバージョンでいいので、アニメ化するときに捨てた原作の設定<ルパン帝国>と<鼠一族>を取り上げた ハードな大人バージョンをいつか観てみたいなぁ!漫画通りにバイオレンスもエロスもありありで^^。