<其の698>暑い夏にピッタリ!?アニメ「幼獣都市」

 梅雨もようやく終わりましたが、台風が連チャンで来てて恐ろしいな~(雨嫌い)!

 

 さて・・・本題の方に。DVDが廃版だった川尻義昭監督作、アニメ「幼獣都市」(’87)が先日ブルーレイ化されたんだけど・・・1万5千円はあまりにも高すぎるでしょ(怒)!!そんな怒りを受けてメーカーさんに安価で再発売させる為にも「幼獣都市」をご紹介しようと思う。その内容はアクション&グロにエロ!暑い夏に観るにはピッタリでしょ(違うか)!?でも、Hなシーンがバンバンあるんで、良い子は大人になるまで観ちゃダメよ❤

 

 長い間、"人間社会"と"魔界"は秘密裏に平和共存に努めてきた。その2つの世界の共存を妨げる者達と闘うのが<闇ガード>である。腕利きの闇ガード・滝蓮三郎は、両者の不可侵条約調印を行うイタリアの老伝道師、ジュゼッペ・マイヤートの警護を依頼される。調印式前夜、来日するマイヤートを警護すべく空港に向かった滝は調印阻止を狙う魔界の過激派達に襲撃される。滝の窮地を救ったのは魔界側の女闇ガード・麻紀絵だった。2人はマイヤートを連れ、結界の張られた都内のホテルへ。だが、強固な結界を破って異形の暗殺者達が彼らに襲いかかるー!!

 

 原作は菊池秀行の同名小説(「妖獣都市」は「闇ガード」シリーズ第1作)。原作に惚れ込んだ川尻が初めて企画から仕上げまで監督としてやり切った、という事で<真の初監督作>と公言している。

 ハードボイルドなムード(川尻デザインのキャラも硬質なタッチ)の中、繰り広げらるハードアクションは必見!いかにもアニメ的な構図とテンポが・・・かっこいい!!主人公の滝のキャラは物語にマッチしているけど・・・あの渋さで25歳とは(笑)。どう見てもあの顔と落ち着きっぷりは30越えてるだろ(笑)!!ヒロイン・麻紀絵は"いかにも川尻キャラ"という絶世の美女!で、お話の要となるジュゼッペ・マイヤートが超助平キャラで笑わせてくれる。ほとんど下ネタだが^^。

 一方、対する魔界のキャラ達はロブ・ボッティンがデザインしそう、あるいは「幻魔大戦」(川尻も原画として参加してる)にでも出てきそうなすげーデザインのモンスターばっか!!いきなり手足が伸びて、ぱっくり開いたアソコから牙が生える<蜘蛛女>は秀逸だと思う。後の監督作「獣兵衛忍風帖」(’93)に出てくる敵の忍者集団(←ほとんど人間じゃない^^)の先駆けと言えるかも。ちなみに「獣兵衛~」は以前、このブログで紹介しているので、そちらも気が向いたら読んで下さいネ❤

 今作、元はオリジナルアニメ作品として企画されてトータル80分程あるんだけど、当初は35分の長さで、その尺の脚本で絵コンテ書いていたのに・・・なんと原作者とプロデューサーの間で行き違いがある事が判明。原作者OKが出る80分の長さに急遽変更(驚)!元の絵コンテを使いつつ、頭と間・・・原作にはない<蜘蛛女>のキャラを考えたり、「トンネル内のバトルシーン」等を足して足して足しまくって・・・現在の長さにしたそうな(笑)。でも作品はそんな事情を全く感じさせない素晴らしい仕上がり!そんな裏事情もありつつ、原作の菊地先生も作品を誉めてるんだから、こういった事が出来るのが才能ある人・・・ってことなんでしょうね(後に川尻は菊地作品「魔界都市<新宿>」(’87)、「バンパイアハンターD」(’00)も監督)。

 

 ビジュアルもさることながら、最後には「おっ!?」という"意外なオチ"も用意されていて、海外でも評価の高いさすがの川尻作品。ここ最近、筆者的にはそんなにご活躍を目にしないのが残念ではあるのだけれど・・・。

 どうだいメーカーさん、「幼獣都市」や「魔界都市<新宿>」のブルーレイ(あるいはDVDも)を皆が目にしやすいよう、安価にして再発売してみたらいかがかしら?その方があまりの高さに買うのを控えた大勢の映画ファン、アニメファンも喜ぶけどなぁ~(ホント、マジで)!!是非、ご一考お願い致します。

 

<どうでもいい追記>

 今月末、タランティーノ監督の新作が公開されるのは嬉しいんだけど・・・サントラのCDが未だに未発売(配信はされてる)!筆者はいままでのサントラCD全部持ってるんで・・・今回もCD出してくれ~~(←アナログ)!!

 

 何気に「2」のブログも足せば、もう700回は更新してるね・・・。少しでも映画ファンの方々に役立つブログになっていればいいのですが。