其の669:池玲子の日活アクション「黒い牝豹M」

 このハードだった夏も・・・少〜し涼しくなってきましたかね!?筆者はちょい年下ですが、ほぼ同年代のさくらももこ先生の訃報に衝撃を受けた今日この頃です・・・。心よりご冥福をお祈り致します。

 平成ももうすぐ終わるこの時期にあえて書くのが・・・“昭和”の日活アクション映画「黒い牝豹M」(’74)!!主演は伝説のポルノ女優・池玲子!共演に成田三樹夫!映画の出来としては全然高くないけど・・・こんな映画もあったと記録する為、あえて書きます(でも短め)^^。


 港町・横浜ー。ここでは関西の広域暴力団・国栄会の横浜支部となる「速水興業」が幅を利かしていた。その社長・速水(=成田三樹夫)の前に“M(=もち池玲子)”と呼ばれる空手使いの女殺し屋が現れる。速水らの背信行為を察知した国栄会の会長が彼を殺すべく凄腕の“M”を派遣したのだ。だが彼女はボディガードらに邪魔をされ、速水の暗殺を失敗してしまう。速水らは“M”を捕えるべく一計を案じて・・・!?
 
 池玲子に関しては、このブログで以前にも取り上げているので、経歴その他は今回は割愛!
 で、先ほども書いたように、映画の出来としてはダメダメ。ストーリーはつっこみ所満載だし、肝心のMは凄腕の殺し屋にしては仕事出来なさすぎ(爆笑)。なんでも製作前の仮題は「ザ・くの一」といって、忍術、空手のほか、超能力も使う秘密諜報員という設定だったそうな(笑)!その片鱗は完成作にも多分に残ってる(・・・蔵原惟二監督、頼みますわ)^^。
 この当時はご存知、ブルース・リー人気の絶頂時(=何故か速水興行内に彼のポスターが貼ってある場面あり)!にっかつも「ロマンポルノ」で東映並にエロアクション映画も作っていた時期で、東映のポルノアクション出演に飽き飽きしていた池玲子が本人曰く<一般映画>と言われて出演したのが今作。だから東映の映画と違って、彼女が脱いでるシーンはほんのちょい(←にっかつ的にはハードなエロシーンも考えていたけど、池の反発で現場で設定変更)!そっち方面(おっぱい)は過剰な期待をしないように^^
 
 あくまで個人的な見解・・・ですが、リアリティーを無視すればファッショナブルなファッションを披露する池玲子の姿を観られる上に、尺もタイト(なんと74分!)。また筆者は横浜出身なので70年代当時の横浜駅や赤レンガ倉庫ほかを観られるのも嬉しい^^。繰り返しますが、あくまで、こんな映画もあった・・・という記録の為に書いた次第。池玲子のほか、当時の社会状況や日本映画界に興味が出てきた方は是非、個人で調べてね❤人間、一生勉強っす^^。